二つの朝廷が争った六十年、刀身は長大化し、長船がその需要に応えた。兼光と長義の工房は実際に戦う国人層の武士に仕え、軍勢とともに相州風が届いて相伝備前が生まれた。
白鞘入り、拵付きの大刀(第16回NBTHK重要刀剣) 私たちは各刀剣を最上作、上々作、上作、普通作の4段階に分けています。 本作は備中中次住守次の最上作(最高ランク)に位置付けられます。 姿:身幅、重ね共に尋常で、反りが深い。 地鉄:小板目肌よく詰まり、地沸がつき、映りが現れる。 刃文:沸出来の小互の目乱れで、匂口厚く柔らかく、小沸がつき、金筋、砂流しが盛んに働く。 特徴:本作は「備中国中次住守次作」の銘があり、古青江派に該当する。 第16回重要刀剣に指定されており、本阿弥光遜による1954年の鞘書きがある。 反りが深く、板目肌に杢目や幾分かの流れ肌が交じり、鮮明な映りが現れ、時代感を強く感じさせる。 説明書には、上部は判別が難しく、さらなる調査が必要であると記されている。 太刀銘があることから、疑いようもなく備中の作であり、将来的に資料が増えればその帰属が確認されるかもしれない。 刃文、反り、地鉄の組み合わせから、鎌倉時代後期の作であると思われる。 第16回NBTHK重要指定書 葵美術鑑定書 全身押形
中路盛次は銘鑑には、時代延文、備前とあり、その系統師伝等を明らかにしないが、作風が備前よりも備後物な どに近く、銘も刀銘である点は注目すべきところであろう。 珍品ながらその完全な究明は今後の問題であり、他には類 品同作を鑑たことがない。








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備前伝 · 備中 · 1332-1334頃
現在1点販売中
盛次の位置づけを、日本刀全体および伝法・時代・時期ごとに示します。各区分(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
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備前伝 · 備中
時期区分: 中青江· 1235–1334
現在20点販売中
中青江 備中国青江派は、高梁川下流域の子位・万寿の地を中心に栄えた一派であり、その淵源は古く、十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』が諸国の名産物の中に「備中ノ刀」を挙げるところに遡る。これより二世紀の後、その高い評価を受け継ぐ青江派の刀工が登場し、同地に繁栄した。同派は時代的に大別され、鎌倉時代中期頃までのものを古青江、それ以降南北朝時代にかけてのものを青江と汎称する。中青江は、この後者のうち鎌倉時代後期より南北朝時代に至る一作風期を指し、青江派の最も充実した盛期に当たる。代表工としては、逆丁子の名手として定評ある次直、これと並んで直刃に長じた次吉、鎌倉時代末期より南北朝初期にかけての同派を代表する直次らが挙げられ、ほかに守次・吉次・秀次・貞次・大隅権介貞次など、多くの良工が輩出した。なお同派には太刀銘と刀銘の両方が見られ、書下し銘の手法もままみるところである。 作風を見ると、まず鍛えは小板目肌に板目・小杢目を交えてつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入る。処々に地斑状の肌合を交え、肌立ちごころに縮緬肌状を呈するものもあり、これらは同派の大きな見どころである。映りは同派を特徴づける要素であり、乱れ映りが鮮明に立つほか、棟寄りの乱れ映りと刃寄りの筋状の映りとが相俟って、いわゆる段映りを形成するものが看て取れる。刃文は中直刃ないし広直刃を基調とし、小互の目・小丁子・角ばる刃などを交え、処々逆がかって逆足を交えるのが通例である。匂口は締まりごころに小沸がつき、金筋・砂流しが細かにかかり、明るく冴える。この締まって明るく冴えた匂口こそ青江物随一の美点であり、塩相の深い様は見事である。帽子は直ぐ調に浅くのたれ、先尖りごころの小丸に返るものが多い。古青江が小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたのに対し、中青江は沸づきが穏やかとなり、匂出来で匂口の冴え冴えとした刃文に転じた点に画期がある。さらに南北朝時代最盛期の延文頃に至っては、華やかな逆丁子乱れが完成され、これは当時にあって青江一派の独壇場というべき個性的作域となった。鎌倉時代末期の作に窺える逆がかる態や下半の賑やかな乱れは、この後の華麗な逆丁子乱れの先駆を想起させるものである。 評価の面では、中青江は日本刀の中でも第一級の声価を得ている。古来、本阿弥家では無銘の青江物で典型的かつ出来のよいものに貞次の極めをあてる傾向があり、貞次の名は『新刊秘伝抄』に「備中物極上十五貫」と最高の代付をされるなど、同派の最高位の標識とされた。直次・次直・次吉らの在銘年紀作は元徳・延慶より貞和・観応・正平・文和・延文に及び、同工・同派を研究する上で資料的価値が頗る高い。伝来も長州毛利家・肥前小城鍋島家・大垣藩主戸田家・日州延岡藩主内藤家など名家に及び、世々珍重されてきたことが知られる。直刃の静謐な締まりと逆丁子乱れの華麗とを兼ね備え、つんだ鍛え・明るく冴えた匂口・特色ある段映りを以て、備中の伝統を最も洗練した姿で示すのが、この中青江の作風期である。 詳しく見る →
南北朝時代の備前
二つの朝廷が争った六十年、刀身は長大化し、長船がその需要に応えた。兼光と長義の工房は実際に戦う国人層の武士に仕え、軍勢とともに相州風が届いて相伝備前が生まれた。
特別保存刀剣の中から、特に出来が優れ、国認定の重要美術品に準ずると判断された名品です。年に一度の重要刀剣審査で選ばれます。
極めて選別的で、日本に登録された約250万口の刀剣のうち、重要刀剣に達したものは12,348口(約202口に1口)にすぎません。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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