刀 無銘(青江) 第51回重要刀剣 銘:無銘(青江) 長さ(刃長):71.8 cm 反り:1.7 cm 元幅:3.1 cm 元重:0.71 cm 先幅:2.3 cm 先重:0.51 cm 国:備中国 時代:鎌倉時代中期(1300年頃) 第五十一回重要刀剣 指定番号:第12283号 平成十七年十月十三日付重要刀剣指定 特別重要刀剣候補 品番:KA075
十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』は、諸国の名産物を列記する中に「備中ノ刀」を挙げている。 これより二世紀の後、その高い評価を受 け継ぐ青江派の刀工が登場し、高梁川下流域を中心に繁栄した。彼らのうち鎌倉時代中期頃までのものを古青江、それ以降南北朝期にかけての ものを青江と汎称し大別している。その作風は、古青江には小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鎌倉時代後 期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期のものは、匂口がしまり、明るく冴えた出来口を見せるようになる。 この刀は、板目に杢が交じった鍛えで、肌立って縮緬状の肌合を呈し、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、刃文は中直刃を基調に浅くの たれごころをおび、 小丁子・小互の目・小乱れ風の刃等を交え、足・葉繁く入り、小沸がつき、匂口が明るく冴えるなど、青江派の見どころが よく表示されている。さらに地には乱れ映りと、刃寄りには二重・三重の筋状の映りが形成されて、いわゆる段映りを見せており、ここにも同 派の特色があらわれている。 大磨上ながら反り深めに、腰反りをとどめた体配に加えて、前記の地刃の様相から、制作年代は鎌倉時代最末期と 鑑せられるものである。 直刃仕立ての焼刃には、刃中の働きが豊富に看て取れ、一段と変化に富んだ作柄に仕上げており、また肉置きが豊かで、 地刃共に健全であることも好ましい。保存出来共に同派極めの中でも特に優れた一口である。










十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』は、諸国の名産物を列記する中に「備中ノ刀」を挙げている。 これより二世紀の後、その高い評価を受 け継ぐ青江派の刀工が登場し、高梁川下流域を中心に繁栄した。彼らのうち鎌倉時代中期頃までのものを古青江、それ以降南北朝期にかけての ものを青江と汎称し大別している。その作風は、古青江には小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鎌倉時代後 期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期のものは、匂口がしまり、明るく冴えた出来口を見せるようになる。 この刀は、板目に杢が交じった鍛えで、肌立って縮緬状の肌合を呈し、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、刃文は中直刃を基調に浅くの たれごころをおび、 小丁子・小互の目・小乱れ風の刃等を交え、足・葉繁く入り、小沸がつき、匂口が明るく冴えるなど、青江派の見どころが よく表示されている。さらに地には乱れ映りと、刃寄りには二重・三重の筋状の映りが形成されて、いわゆる段映りを見せており、ここにも同 派の特色があらわれている。 大磨上ながら反り深めに、腰反りをとどめた体配に加えて、前記の地刃の様相から、制作年代は鎌倉時代最末期と 鑑せられるものである。 直刃仕立ての焼刃には、刃中の働きが豊富に看て取れ、一段と変化に富んだ作柄に仕上げており、また肉置きが豊かで、 地刃共に健全であることも好ましい。保存出来共に同派極めの中でも特に優れた一口である。
備前伝 · 備中
現在22点販売中
青江派は備中国に興った刀工集団で、承安頃の安次を祖と伝え、高梁川下流域の子位荘・万寿荘を拠点に平安時代末期から南北朝時代後期に至るまで大いに繁栄した。十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』が諸国の名産物として「備中ノ刀」を挙げていることは夙に知られ、その高い評価を受け継ぐ刀工群として歴史に名を刻む。鎌倉時代中期頃までのものを特に古青江と称し、それ以降南北朝期にかけてのものを青江と汎称して大別される。南北朝期には次直・次吉・守次・直次等の良工が輩出し、一派の技量は頂点に達した。 作風は時代によって明確な変遷を示す。古青江は小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鍛えには杢目が目立ってやや肌立ち、いわゆる縮緬肌状の肌合となり、地斑の交じるものが多い。同時代の備前物に比すると幾分地味で渋い味わいを醸す点に独自の風趣がある。鎌倉時代後期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期に至ると匂口が締まり、明るく冴えた直刃、或いは延文頃に完成された特色ある逆丁子乱れの二様を見せるようになる。この期の他国の刀工が相州伝の影響を受けて沸出来をあらわしているのに対し、匂出来である点が興味深い。地鉄は小板目に小杢目を交えてよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入り、地斑状の肌合や乱れ映りが立ち、刃寄りには二重三重の筋状の映りを形成していわゆる段映りの態を見せるなど、鍛えに独特の景色を呈する。刃文は直刃を基調に小互の目・小丁子・角がかった刃などが交じり、足・逆足・葉がよく入り、匂口が締まって明るく冴え、帽子は突き上げて尖りごころとなり、やや長く返るものが多い。 青江派は地刃共に明るく冴え渡る精美な出来口をもって知られ、指定品には「同派極めの中でも出色の出来映え」[[c:1]]「青江極めの白眉」と称される逸品が少なくない。縮緬肌に地斑と映りが交錯する鍛えの妙味、匂口の締まった冴えやかな直刃、そして逆がかった刃に飛焼が火焔の如く乱れる華やかな作域に至るまで、備中鍛冶の伝統を脈々と受け継ぐ一派の技と風格が遺憾なく示されている。
特別保存刀剣の中から、特に出来が優れ、国認定の重要美術品に準ずると判断された名品です。年に一度の重要刀剣審査で選ばれます。
極めて選別的で、日本に登録された約250万口の刀剣のうち、重要刀剣に達したものは12,307口(約203口に1口)にすぎません。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトContact within 3 days of receipt; returns not accepted for modified items or when trade-in goods are involved.
刀 無銘(青江) 第51回重要刀剣 銘:無銘(青江) 長さ(刃長):71.8 cm 反り:1.7 cm 元幅:3.1 cm 元重:0.71 cm 先幅:2.3 cm 先重:0.51 cm 国:備中国 時代:鎌倉時代中期(1300年頃) 第五十一回重要刀剣 指定番号:第12283号 平成十七年十月十三日付重要刀剣指定 特別重要刀剣候補 品番:KA075
十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』は、諸国の名産物を列記する中に「備中ノ刀」を挙げている。 これより二世紀の後、その高い評価を受 け継ぐ青江派の刀工が登場し、高梁川下流域を中心に繁栄した。彼らのうち鎌倉時代中期頃までのものを古青江、それ以降南北朝期にかけての ものを青江と汎称し大別している。その作風は、古青江には小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鎌倉時代後 期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期のものは、匂口がしまり、明るく冴えた出来口を見せるようになる。 この刀は、板目に杢が交じった鍛えで、肌立って縮緬状の肌合を呈し、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、刃文は中直刃を基調に浅くの たれごころをおび、 小丁子・小互の目・小乱れ風の刃等を交え、足・葉繁く入り、小沸がつき、匂口が明るく冴えるなど、青江派の見どころが よく表示されている。さらに地には乱れ映りと、刃寄りには二重・三重の筋状の映りが形成されて、いわゆる段映りを見せており、ここにも同 派の特色があらわれている。 大磨上ながら反り深めに、腰反りをとどめた体配に加えて、前記の地刃の様相から、制作年代は鎌倉時代最末期と 鑑せられるものである。 直刃仕立ての焼刃には、刃中の働きが豊富に看て取れ、一段と変化に富んだ作柄に仕上げており、また肉置きが豊かで、 地刃共に健全であることも好ましい。保存出来共に同派極めの中でも特に優れた一口である。










十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』は、諸国の名産物を列記する中に「備中ノ刀」を挙げている。 これより二世紀の後、その高い評価を受 け継ぐ青江派の刀工が登場し、高梁川下流域を中心に繁栄した。彼らのうち鎌倉時代中期頃までのものを古青江、それ以降南北朝期にかけての ものを青江と汎称し大別している。その作風は、古青江には小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鎌倉時代後 期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期のものは、匂口がしまり、明るく冴えた出来口を見せるようになる。 この刀は、板目に杢が交じった鍛えで、肌立って縮緬状の肌合を呈し、地沸が微塵につき、地景が細かに入り、刃文は中直刃を基調に浅くの たれごころをおび、 小丁子・小互の目・小乱れ風の刃等を交え、足・葉繁く入り、小沸がつき、匂口が明るく冴えるなど、青江派の見どころが よく表示されている。さらに地には乱れ映りと、刃寄りには二重・三重の筋状の映りが形成されて、いわゆる段映りを見せており、ここにも同 派の特色があらわれている。 大磨上ながら反り深めに、腰反りをとどめた体配に加えて、前記の地刃の様相から、制作年代は鎌倉時代最末期と 鑑せられるものである。 直刃仕立ての焼刃には、刃中の働きが豊富に看て取れ、一段と変化に富んだ作柄に仕上げており、また肉置きが豊かで、 地刃共に健全であることも好ましい。保存出来共に同派極めの中でも特に優れた一口である。
備前伝 · 備中
現在22点販売中
青江派は備中国に興った刀工集団で、承安頃の安次を祖と伝え、高梁川下流域の子位荘・万寿荘を拠点に平安時代末期から南北朝時代後期に至るまで大いに繁栄した。十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』が諸国の名産物として「備中ノ刀」を挙げていることは夙に知られ、その高い評価を受け継ぐ刀工群として歴史に名を刻む。鎌倉時代中期頃までのものを特に古青江と称し、それ以降南北朝期にかけてのものを青江と汎称して大別される。南北朝期には次直・次吉・守次・直次等の良工が輩出し、一派の技量は頂点に達した。 作風は時代によって明確な変遷を示す。古青江は小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鍛えには杢目が目立ってやや肌立ち、いわゆる縮緬肌状の肌合となり、地斑の交じるものが多い。同時代の備前物に比すると幾分地味で渋い味わいを醸す点に独自の風趣がある。鎌倉時代後期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期に至ると匂口が締まり、明るく冴えた直刃、或いは延文頃に完成された特色ある逆丁子乱れの二様を見せるようになる。この期の他国の刀工が相州伝の影響を受けて沸出来をあらわしているのに対し、匂出来である点が興味深い。地鉄は小板目に小杢目を交えてよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入り、地斑状の肌合や乱れ映りが立ち、刃寄りには二重三重の筋状の映りを形成していわゆる段映りの態を見せるなど、鍛えに独特の景色を呈する。刃文は直刃を基調に小互の目・小丁子・角がかった刃などが交じり、足・逆足・葉がよく入り、匂口が締まって明るく冴え、帽子は突き上げて尖りごころとなり、やや長く返るものが多い。 青江派は地刃共に明るく冴え渡る精美な出来口をもって知られ、指定品には「同派極めの中でも出色の出来映え」[[c:1]]「青江極めの白眉」と称される逸品が少なくない。縮緬肌に地斑と映りが交錯する鍛えの妙味、匂口の締まった冴えやかな直刃、そして逆がかった刃に飛焼が火焔の如く乱れる華やかな作域に至るまで、備中鍛冶の伝統を脈々と受け継ぐ一派の技と風格が遺憾なく示されている。
特別保存刀剣の中から、特に出来が優れ、国認定の重要美術品に準ずると判断された名品です。年に一度の重要刀剣審査で選ばれます。
極めて選別的で、日本に登録された約250万口の刀剣のうち、重要刀剣に達したものは12,307口(約203口に1口)にすぎません。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトContact within 3 days of receipt; returns not accepted for modified items or when trade-in goods are involved.