説明

「大般若長光」「津田遠江長光」「熊野三所権現長光」などの名作でしられる長船長光の高弟、長船近景の勇壮な太刀です。近景は長光の子と言い、在銘年紀作では鎌倉時代後期の正和から南北朝時代の貞和の作刀があり、その活動期は景光とほぼ同じくしており両者の密接な関係が知られます。本作は堂々とした鎌倉後期の長寸の太刀姿が見事で、刃紋は近景が最も得意とする匂い出来ながら沸づいた、小互の目に丁子交じりの乱れ刃で、地鉄と匂い口がよく冴えて見事です。また中心の保存状態も素晴らしく、景光、兼光の名作を見るかのようで、資料的な価値も高い名刀です。<一部写真大刀剣市カタログから転載>

「大般若長光」「津田遠江長光」「熊野三所権現長光」などの名作でしられる長船長光の高弟、長船近景の勇壮な太刀です

「大般若長光」「津田遠江長光」「熊野三所権現長光」などの名作でしられる長船長光の高弟、長船近景の勇壮な太刀です

太刀

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仕様

長さ

73.2 cm

反り

2.7 cm

元幅

2.9 cm

先幅

1.9 cm

作者について

Osafune Chikakage近景

1 国宝3 重要文化財4 重要美術品14 特別重要刀剣64 重要刀剣

近景は、一門の中で景光に最も近く立つ工である。「長光の門人と伝え」、現存する年紀は鎌倉時代末期の正和・文保から南北朝時代初期の貞和に及び、活躍期を景光とほぼ同じくして少しく後輩にあたる。景光の在銘作の中には近景と全く同調の銘振りのものがあり、近景が代銘したものとみられるなど、「両者の関係は極めて密接であったものと推察される」。近景を知るとは、まず、仕えた名手との僅かな違いを知ることである。 姿は鎌倉時代末期の備前太刀の典型で、磨上ながらも腰反りが高くつき、先へも反りが加わり、中鋒に結ぶ。身幅は尋常ないしやや広く、南北朝に傾く晩年の作は身幅広く長寸となり、薙刀直しや大鋒のものもある。地鉄は板目に杢・流れ肌を交えてやや肌立ちごころとなり、地沸が微塵に厚くつき、地景が入り、乱れ映りが鮮明に立つ。処々地斑調の肌合を交えることもある。 景光の精良でよく詰んだ肌合に対して、近景はやや肌立ち、時に大肌を交えてやや不揃いの鍛えとなる点が一つの別である。もっとも出来のよいものは、説明書がいう通り「地がねが常に比して細かで精緻」であり、地鉄そのものの美しさは特筆すべきものがある。刃文は直刃・中直刃を基調に小丁子・小互の目・片落ち風の互の目などを交え、総体に逆がかり、足・葉がよく入って逆足を見せ、匂口明るく小沸つき、金筋・砂流しがかかる。逆がかる刃と肌立つ鍛えは、景光と分かつ確かな手掛かりとなる。 帽子こそ旧来の見立てが誤った所であり、また資料の最も明快な所である。最も多いのは小丸で、横手上で立ち上がって浅く返るものが多く、「帽子浅くのたれ込み小丸」と記される。これに「帽子の先が尖りごころとなるもの」が次ぎ、さらに焼詰めとなるものや、薙刀直しに見るように「帽子乱れ込み、焼詰め風となる」ものがある。旧説のいう誇張された三作帽子は一部の作の誇張に過ぎず、section単位の事実は小丸を主調に尖り・焼詰め・乱れ込みを交える帽子であって、実用の鑑定はこれを携えるべきである。 収集の観点では、近景は藤代の極めで上々作に列する。沸は景光に見ないほど強く、銘は逆鏨で切られ、「逆鏨を多用した銘字も典型的である」と評される。これが地刃の見どころと併せて資料的な決め手となる。指定作は確かで層も厚く、国宝一口・重要文化財三口を数え、特別重要・重要の各刀剣を多く擁する。その所伝は上杉謙信および上杉家、徳川将軍家、伊達家など第一級の諸家に及んでいる。近景は景光の不可欠な影であり、景光をほぼ完璧に映すその手こそ、かの長船の大工房がいかに緊密であったかの何よりの証である。

刀剣商

兵左衛門百観音堂

hyozaemon.jp

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