説明

伝 長義(重要刀剣)(fss-987) 本作は伝 長義(ながよし)と極められた、由緒ある名刀です。長義は伝統的に「正宗十哲」の一人に数えられ、その作風は相州伝と備前伝が見事に融合した「相伝備前」の極致を示すものです。正宗との直接的な師弟関係については諸説ありますが、その作風に正宗の影響が色濃く反映されていることは疑いようもありません。本作は大磨上(おおすりあげ)ながら、その偉大な伝統を今に伝える傑作です。 本作の価値をさらに高めるのは、昭和42年(1967年)の第16回重要刀剣指定を受けている点です。さらに、刀剣鑑定の権威である本間薫山(順治)先生による鞘書きが施されています。薫山先生は、地刃ともに健全であり、出来が極めて優れている旨を記し、本作の品質を高く評価しています。 長義の芸術性、重要刀剣の指定、そして薫山先生の墨跡。これら全ての要素が相まって、本作は歴史的裏付けを持つ稀少な至宝となっています。 【鞘書き】 第十六回重要刀剣指定 備前國長義 但大磨上無銘也 地刃健全而出来宜矣 刃長弐尺有之 昭和庚戌年弥生吉日 寒山誌「花押」 (現代語訳) 第16回重要刀剣指定 備前国長義 ただし大磨上無銘である。地刃ともに健全で出来が良い。刃長は二尺ある。 昭和45年(1970年)3月吉日 寒山記す(花押) 【重要刀剣指定書】 指定番号:第2354号 長刀直(なぎなたなおし)刀 無銘 伝 長義 長さ:60.4 cm 数量:一振 右は昭和42年8月10日、第16回重要刀剣等審査において重要刀剣に指定したものであることを証する。 令和2年2月19日 公益財団法人 日本美術刀剣保存協会(日美刀保) 最新情報を受け取る Nihonto Antiquesの最新ニュースや更新情報をお届けします。 【登録する】 ご登録ありがとうございます。 お客様のメールアドレスは厳重に管理され、当サイトからの更新情報送信のみに使用されます。

Den Chōgi (Nagayoshi) JUYO (fss-987)

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仕様

長さ

60.4 cm

作者について

Chogi長義

5 重要文化財6 重要美術品3 御物32 特別重要刀剣63 重要刀剣

長義は南北朝時代を代表する備前の名工であり、相伝備前と呼称される同時代の多くの備前鍛冶の中で、公刊された資料が繰り返し「兼光と並んで傑れた技術を示す刀工」と記す存在である。一説に長船真長の後裔と伝え、現存する作刀の年紀は貞和より康暦に及び、延文・貞治の最盛期に活躍した。その作風には匂勝ちのものと地刃の沸が強いものとの両様があり、殊に後者の作例は、兼光以上に相州伝が強調されたために、古来「備前刀の中で最も備前ばなれした刀工は長義也」と称されてきた。 まず見るべきは借り物の似寄りではなく、この工自身の典型の手である。のたれを基調に、大きな互の目・丁子・角ばる刃・尖りごころの刃が密に交じり、処々のたれの頭が二つ寄り合って耳の形に連なる。これがいわゆる耳形の刃で、資料がこの工の見どころとして名指すものである。ある脇指の説明では「耳形の刃を交えた湾れ調の刃文はこの工の典型的なもの」と評され、ある短刀では「のたれ刃の頭が二つに割れた「耳形の刃」」と記される。これこそ最も確かな長義の見どころであり、在銘・極めを問わず諸作に共通して現れる。 刃中の働きは豊富で相州の気が濃い。足・葉よく入り、沸が厚くやや叢につき、金筋・砂流しかかり、飛焼・湯走りを交えて、匂口は明るく、また処々沈みごころとなる。沸の強い作では兼光以上に相州伝が強調されると評されるが、それでも備前の足場を失わず、丁子や山形の乱れが極めを国に繋ぎ止める。 地鉄がこれに応える。板目は肌立ちごころに、地沸厚くつき、地景よく入り、相州の沸の下に淡く、あるいは鮮やかに乱れ映りが立つ。相州の沸を、なお映りを放つ備前の地鉄に重ねるこの二重性こそ、長義を一見して読ませる。帽子は乱れ込み、尖りごころに掃きかけ、処々突き上げて先短く小丸に返るなど、力強く起伏に富む。 姿は南北朝の堂々たる体配で、身幅広く元先の幅差目立たず、反り浅く大鋒に結び、豪壮で大振りである。現存の多くは大磨上無銘の大太刀の磨上で、延文・貞治型の時代色をよく残し、在銘には沸豊かな短刀や応安の年紀ある短刀もある。白眉は山姥切長義、重要文化財にして堀川国広が写したことで名高いが、これは説明書外の伝来史である。 収集の観点では、長義はこれほどの名としては比較的手が届く。藤代の極めは最上作、国宝はないが、白眉は重要文化財で五口を数え、相当数が特別重要刀剣・重要刀剣の折紙を帯び、特別重要は三十二口に及ぶ。伝来も名高く、水戸徳川家・紀州徳川家に伝わり、信濃国飯田藩主堀家や伊東巳代治の旧蔵を経た一口もある。公私の収蔵に分かれ、長義が世に出るのは稀で、その折には大いなる入手となる。

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