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説明

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別重要刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Juyo Token No15

図譜解説

郷義弘は越中国松倉郷に在住し、松倉郷或いは「郷」の音が「江」に相通ずるところから、単に「江」とも呼ばれ、正宗十哲の 一人として名高い。古来、義弘の遺例には貞宗同様に在銘作は皆無であり、江と極められているものを通観するに、地がねが細かに 約んで、直刃調のおとなしい作柄と、本作のように比較的盛んに乱れたものとがあり、その共通するところは正宗則重に比べると 地景・金筋はさまで目立たないが、刃中に沸足がよく働き、地刃が明るく冴え、肌合に柾ごころを交える点である。 この刀は、大磨上無銘で江と伝えている一口である。身幅がほぼ尋常で反り深目、中鋒延びごころの姿態を呈し、鍛えは小板目が 約み杢交じり、流れごころの肌が見られ、地沸が細かに厚くつき、地景がよく入っている。 また、刃文はのたれに互の目・小互の目 等を交え、沸強く、金筋・砂流し・打のけ・ほつれ等がかかって、地刃がよく冴え、加えて焼深く沸崩れて掃きかけた帽子などの出 来口よりして、所伝は首肯しうるものである。同工極めの中でも特に優品である。

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MarketEncyclopediaKantei
刀剣›相州伝›相州›義弘›古刀
刀特別重要
義弘

古刀

無銘 · 鎌倉 · 長さ 70.1cm · 反り 1.9cm

売却済
義弘 · 鎌倉販売中 1点 →
刀特別重要
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義弘 — 1 of 6
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法量・詳細
刀工
義弘
種別
刀
流派
相州
活動期
1299–1302年頃(正安)
国
越中
銘
無銘(在銘率 2%)
法量
長さ 70.1cm反り 1.9cm元幅 2.8cm先幅 1.8cm重ね 0.6cm
説明

鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別重要刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Juyo Token No15

NBTHK図譜解説

Tokuju #15

郷義弘は越中国松倉郷に在住し、松倉郷或いは「郷」の音が「江」に相通ずるところから、単に「江」とも呼ばれ、正宗十哲の 一人として名高い。古来、義弘の遺例には貞宗同様に在銘作は皆無であり、江と極められているものを通観するに、地がねが細かに 約んで、直刃調のおとなしい作柄と、本作のように比較的盛んに乱れたものとがあり、その共通するところは正宗則重に比べると 地景・金筋はさまで目立たないが、刃中に沸足がよく働き、地刃が明るく冴え、肌合に柾ごころを交える点である。 この刀は、大磨上無銘で江と伝えている一口である。身幅がほぼ尋常で反り深目、中鋒延びごころの姿態を呈し、鍛えは小板目が 約み杢交じり、流れごころの肌が見られ、地沸が細かに厚くつき、地景がよく入っている。 また、刃文はのたれに互の目・小互の目 等を交え、沸強く、金筋・砂流し・打のけ・ほつれ等がかかって、地刃がよく冴え、加えて焼深く沸崩れて掃きかけた帽子などの出 来口よりして、所伝は首肯しうるものである。同工極めの中でも特に優品である。

作者について

義弘

Soshu / Etchu (Matsukura Go) · 越中 · 1299-1302頃

藤代 最上作 · 刀剣大鑑 上位5%

現在1点販売中

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郷とは越中国松倉郷に住した義弘のことで、「正宗十哲の一人として名高い」[[c:1]]。貞宗同様に在銘の確実作を遺さず、現存するものは悉く大磨上無銘の極めであり、その作風と、これを蔵した大名家を通してのみ知られる工である。時代は鎌倉時代最末期から南北朝時代初期にあたり、正宗が大成した相州伝が越中へ西漸した頃に位置づけられる。姿は身幅尋常ないし広め、元先の幅差さまで開かず、反り浅く、中鋒延びごころに結ぶものが多く、大磨上無銘ながら堂々たる体配を示す。

鍛えは板目に杢・流れ肌を交えて肌立ちごころとなり、処々強く柾がかり、地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに入って、かねは明るく冴える。刃文はおおどかなのたれを主調に小のたれ・互の目を交え、足・葉入り、匂深く沸厚くつき、物打辺りで一段と刃中の働きを見せ、金筋・砂流しがさかんにかかって、匂口明るく冴える。正宗・則重に比べると地景・金筋はむしろ穏やかであるが、刃中に沸足がよく働き、「地刃が一段と明るく冴え」[[c:2]]、肌合に柾ごころを交えるところに同工の見どころがある。

帽子こそ郷の最も郷たる所で、日刀保はこれをこの工の大きな特徴と明記する。すなわち「帽子を一枚風に深く焼くのも大きな特徴とされる」[[c:3]]。ある特別重要刀剣の刀は「帽子焼深く一枚となり、総体に沸崩れ風となって掃きかける」[[c:4]]と記し、焼きが深く一枚風に締まって掃きかけ、返るところは穏やかな小丸となって、返りの長く流れるものもある。掃きかけと一枚風の深い焼きこそが見どころであって、小丸のみを以てこの工とするのは誤りである。鑑別の要は地刃の冴えにあり、その明るさが正宗その人とも、また肌立って松皮肌の勝る則重とも分かつ。藤代は最上作に列し、相州の諸工中でも至高に位置づけられる。

在銘なく遺品も少ないため、郷は最も得難い名の一つである。大久保江・兜切り江をはじめとする名物は大名家の歴史を伝え、大久保江は本阿弥の金象嵌極めを帯びて小田原大久保家に伝わり、兜切り江は水野家の旧蔵である。宇和島伊達家には台徳院(徳川秀忠)より初代藩主に下賜された一口が重宝として伝わり、ほかに前田家などの諸家を歴とする。第一級の極めに値すると判じられた一刀に接すること、それが郷に接するということである。

歴史的重要度

義弘の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。

随一
随一
屈指
屈指
有数
有数
著名
著名

各項目を選ぶと評価方法が表示されます。

指定の実績
指定54口
国宝
2
重要文化財
6
重要美術品
5
特別重要刀剣
14
重要刀剣
27
義弘の作 1点が現在販売中→
義弘 — 詳細Soshu / Etchu (Matsukura Go)派

この作者について学ぶ →

流派について

相州

相州伝 · 相模

時期区分: 相州· 1288–1385

現在45点販売中

›

板目に杢を交えた地鉄に地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに織りなされて明るく冴える鍛え、これが相州(鎌倉後期から南北朝期にかけての相州伝の古典的全盛期)を貫く核である。この区分は始祖新藤五国光が粟田口由来の精緻な小板目と直刃の基盤の上に、地刃ともに沸を主体とする鍛えを据えたところに始まる。国光の門から行光、正宗、則重が出て技術が大成し、続いて正宗の系から養子貞宗、越中の郷義弘が出て、伝統が頂点に達した。さらに南北朝期に入ると相模国にあって時代的にも技術的にも貞宗の次に位置する広光と秋広が現れ、十四世紀後半まで本流が続く。鎌倉幕府の府たる鎌倉を母体とし、その滅亡から南北朝の動乱という時代背景のなかで、姿は身幅広く寸延びた豪壮なものへと推移していった。 作風は説示にいう板目に杢交じり、地沸厚くつき、地景頻りに入る鍛えを土台とし、刃文はのたれを基調に互の目を交え、匂口深く沸厚くつき、金筋・沸筋・砂流しが頻りにかかって匂口明るく冴える点にある。郷義弘の作では、正宗・則重に比べて地景・金筋は穏やかながら、刃中に沸足がよく働き、地刃が一段と明るく冴え、肌合に柾ごころを交え、帽子を一枚風に深く焼くのが見どころとされる。広光・秋広に至ると、板目が肌立ちごころとなり、丁子に互の目を交え、飛焼・棟焼を交えて皆焼となり、頭の丸い団子丁子を交える刃文がこの時代に始まる。これらは母体である粟田口の抑制された直刃の源流からは遠く隔たり、沸の働きを前面に押し出した展開である。一方、後続の末相州(室町期の継続と衰退)が、こうした皆焼や帽子の一枚焼きといった形を継承しつつ地刃の冴えと沸の質を次第に薄めていくのに対し、本区分は地刃ともに明るく冴え、働きが豊富である点で截然と区別される。秋広の彫物が後の正広・広正、さらに室町末期の相州鍛冶の先駆となったことも、本区分が型を確立した側であることを示す。 収集家がこの区分を別格とするのは、正宗を頂点に、貞宗、そして正宗十哲の筆頭に挙げられる郷義弘という頂の刀工を擁するからである。鑑定上の要点は、郷義弘・貞宗ともに在銘作が皆無であるため、地刃の明るい冴え、沸足の働き、柾ごころ、一枚風に深く焼く帽子といった作域から極めることにある。代表作には金象嵌銘の兜切り江や名物中川江があり、宇和島伊達家、小田原藩大久保家、薩摩の島津家など大名家への伝来が説示に記される。秋広には延文二年から至徳四年に及ぶ年紀作があり、銘の切り方の変遷とともに資料的価値を支えている。 詳しく見る →

34名の刀工指定841口
主要刀工
刀工時代指定
正宗1288-129384
貞宗1329-133186
義弘1299-130254
秋廣1346-137027
國光1293-132269
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歴史的背景

鎌倉時代の相州

›

相州伝は新興の都市に生まれた。武家政権の都、身分高い注文主のひしめく鎌倉である。伝えでは名工が東に召され、その門流から新藤五国光が、次いで正宗が出た。

鎌倉時代の相州 →

NBTHK鑑定書
特別重要刀剣Tokubetsu Jūyō Tōken
›

重要刀剣の中でも出来が際立ち、資料的価値が極めて高く、国指定の重要文化財に準ずると判断された、NBTHK鑑定の最高位です。

最高峰であり、特別重要刀剣に到達した刀剣はわずか1,211口、登録刀剣の約2,064口に1口にすぎません。

NBTHKについて›

日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。

NBTHK公式サイト→
販売店
飯
飯田高遠堂
創業 1880年 · 業歴146年
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義弘の他の作

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葵美術
特別保存
Katana - Tokuho - 作 義弘 - 刀:無銘 伝(郷)(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣)Katana - Tokuho - 作 義弘 - 刀:無銘 伝(郷)(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣)

刀

作義弘
73cm·鎌倉
¥35,000,000

相州派の作

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つるぎの屋
特重
Katana - Tokuju - 作 行光 - 刀 相州行光Katana - Tokuju - 作 行光 - 刀 相州行光

刀

作行光
72.2cm·鎌倉
お問い合わせ
コレクション情報
重要
Tanto - Jūyō - 作 行光 - 短刀 相州行光(生ぶ無銘) Tanto:Soshu Yukimitsu(Mumei)Tanto - Jūyō - 作 行光 - 短刀 相州行光(生ぶ無銘) Tanto:Soshu Yukimitsu(Mumei)

短刀

作行光
24.4cm·嘉元
¥6,700,000
Mandarin Mansion
重要
Tachi - Jūyō - 作 行光 - 重要文化財 相州行光Tachi - Jūyō - 作 行光 - 重要文化財 相州行光

太刀

作行光
68.8cm·鎌倉
お問い合わせ
銀座長州屋
重要
Tanto - Jūyō - 作 則重 - 短刀 生ぶ茎無銘 則重Tanto - Jūyō - 作 則重 - 短刀 生ぶ茎無銘 則重

短刀

作則重
18cm·鎌倉
¥6,500,000
永楽堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 國光 - 新藤五国光 刀 特別保存刀剣Katana - Tokuho - 作 國光 - 新藤五国光 刀 特別保存刀剣

刀

作國光
63.1cm·鎌倉
¥7,500,000
永楽堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 則重 - 則重 刀 特別保存刀剣Katana - Tokuho - 作 則重 - 則重 刀 特別保存刀剣

刀

作則重
67.7cm·鎌倉
¥6,500,000
永楽堂
重要
Tanto - Jūyō - 作 行光 - 相州行光 短刀 重要刀剣Tanto - Jūyō - 作 行光 - 相州行光 短刀 重要刀剣

短刀

作行光
23.8cm·鎌倉
お問い合わせ
銀座誠友堂
特別保存
Wakizashi - Tokuho - 作 正廣 - 脇差[無銘 相州正広]日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣・特別保存刀装具Wakizashi - Tokuho - 作 正廣 - 脇差[無銘 相州正広]日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣・特別保存刀装具

脇差

作正廣
40.9cm·南北朝
¥2,500,000

相州の伝統

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丸英刀剣
特別保存
Tanto - Tokuho - 作 義助 - 短刀 島田義助Tanto - Tokuho - 作 義助 - 短刀 島田義助

短刀

作義助
23.2cm·明応
¥750,000
兵左衛門百観音堂
保存
Katana - Hozon - 作 冬廣 - 冬広作 八月吉日Katana - Hozon - 作 冬廣 - 冬広作 八月吉日

刀

作冬廣
68cm·室町
¥680,000
刀剣 はせ川
保存
Tanto - Hozon - 作 冬廣 - 【古刀】 短刀 無銘 冬広 保存刀剣鑑定書 拵え付き 【20.2cm 6寸6分5厘 短刀拵え付き】 YKT-09 本体価格23万円Tanto - Hozon - 作 冬廣 - 【古刀】 短刀 無銘 冬広 保存刀剣鑑定書 拵え付き 【20.2cm 6寸6分5厘 短刀拵え付き】 YKT-09 本体価格23万円

短刀

作冬廣
20.2cm·文安
¥253,000
銀座長州屋
特別保存
Katana - Tokuho - 作 綱廣 - 刀 銘 相州住綱廣(初代)Katana - Tokuho - 作 綱廣 - 刀 銘 相州住綱廣(初代)

刀

作綱廣
75.23cm·室町
お問い合わせ
宝刀堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 爲繼 - 無銘 為継 刀Katana - Tokuho - 作 爲繼 - 無銘 為継 刀

刀

作爲繼
67.3cm·延文
¥1,200,000
銀座長州屋
特別保存
Katana - Tokuho - 作 則重 - 刀 大磨上無銘 則重Katana - Tokuho - 作 則重 - 刀 大磨上無銘 則重

刀

作則重
69.2cm·鎌倉
お問い合わせ
Onihonto
特別保存
Tanto - Tokuho - 作 安吉 - 安吉 短刀Tanto - Tokuho - 作 安吉 - 安吉 短刀

短刀

作安吉
22.1cm·正平
¥16,000
あやかし堂
保存
Tanto - Hozon - 作 村正 - 短刀 村正Tanto - Hozon - 作 村正 - 短刀 村正

短刀

作村正
29cm·古刀
¥7,500,000

刀剣

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  • 鍔(ソードガード)

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鑑定別

  • 特重
  • 重要
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鑑定書内容:財)日本美術刀剣保存協会 特別重要刀剣[N.B.T.H.K]Tokubetsu Juyo Token No15

図譜解説

郷義弘は越中国松倉郷に在住し、松倉郷或いは「郷」の音が「江」に相通ずるところから、単に「江」とも呼ばれ、正宗十哲の 一人として名高い。古来、義弘の遺例には貞宗同様に在銘作は皆無であり、江と極められているものを通観するに、地がねが細かに 約んで、直刃調のおとなしい作柄と、本作のように比較的盛んに乱れたものとがあり、その共通するところは正宗則重に比べると 地景・金筋はさまで目立たないが、刃中に沸足がよく働き、地刃が明るく冴え、肌合に柾ごころを交える点である。 この刀は、大磨上無銘で江と伝えている一口である。身幅がほぼ尋常で反り深目、中鋒延びごころの姿態を呈し、鍛えは小板目が 約み杢交じり、流れごころの肌が見られ、地沸が細かに厚くつき、地景がよく入っている。 また、刃文はのたれに互の目・小互の目 等を交え、沸強く、金筋・砂流し・打のけ・ほつれ等がかかって、地刃がよく冴え、加えて焼深く沸崩れて掃きかけた帽子などの出 来口よりして、所伝は首肯しうるものである。同工極めの中でも特に優品である。

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古刀

無銘 · 鎌倉 · 長さ 70.1cm · 反り 1.9cm

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刀工
義弘
種別
刀
流派
相州
活動期
1299–1302年頃(正安)
国
越中
銘
無銘(在銘率 2%)
法量
長さ 70.1cm反り 1.9cm元幅 2.8cm先幅 1.8cm重ね 0.6cm
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郷義弘は越中国松倉郷に在住し、松倉郷或いは「郷」の音が「江」に相通ずるところから、単に「江」とも呼ばれ、正宗十哲の 一人として名高い。古来、義弘の遺例には貞宗同様に在銘作は皆無であり、江と極められているものを通観するに、地がねが細かに 約んで、直刃調のおとなしい作柄と、本作のように比較的盛んに乱れたものとがあり、その共通するところは正宗則重に比べると 地景・金筋はさまで目立たないが、刃中に沸足がよく働き、地刃が明るく冴え、肌合に柾ごころを交える点である。 この刀は、大磨上無銘で江と伝えている一口である。身幅がほぼ尋常で反り深目、中鋒延びごころの姿態を呈し、鍛えは小板目が 約み杢交じり、流れごころの肌が見られ、地沸が細かに厚くつき、地景がよく入っている。 また、刃文はのたれに互の目・小互の目 等を交え、沸強く、金筋・砂流し・打のけ・ほつれ等がかかって、地刃がよく冴え、加えて焼深く沸崩れて掃きかけた帽子などの出 来口よりして、所伝は首肯しうるものである。同工極めの中でも特に優品である。

作者について

義弘

Soshu / Etchu (Matsukura Go) · 越中 · 1299-1302頃

藤代 最上作 · 刀剣大鑑 上位5%

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郷とは越中国松倉郷に住した義弘のことで、「正宗十哲の一人として名高い」[[c:1]]。貞宗同様に在銘の確実作を遺さず、現存するものは悉く大磨上無銘の極めであり、その作風と、これを蔵した大名家を通してのみ知られる工である。時代は鎌倉時代最末期から南北朝時代初期にあたり、正宗が大成した相州伝が越中へ西漸した頃に位置づけられる。姿は身幅尋常ないし広め、元先の幅差さまで開かず、反り浅く、中鋒延びごころに結ぶものが多く、大磨上無銘ながら堂々たる体配を示す。

鍛えは板目に杢・流れ肌を交えて肌立ちごころとなり、処々強く柾がかり、地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに入って、かねは明るく冴える。刃文はおおどかなのたれを主調に小のたれ・互の目を交え、足・葉入り、匂深く沸厚くつき、物打辺りで一段と刃中の働きを見せ、金筋・砂流しがさかんにかかって、匂口明るく冴える。正宗・則重に比べると地景・金筋はむしろ穏やかであるが、刃中に沸足がよく働き、「地刃が一段と明るく冴え」[[c:2]]、肌合に柾ごころを交えるところに同工の見どころがある。

帽子こそ郷の最も郷たる所で、日刀保はこれをこの工の大きな特徴と明記する。すなわち「帽子を一枚風に深く焼くのも大きな特徴とされる」[[c:3]]。ある特別重要刀剣の刀は「帽子焼深く一枚となり、総体に沸崩れ風となって掃きかける」[[c:4]]と記し、焼きが深く一枚風に締まって掃きかけ、返るところは穏やかな小丸となって、返りの長く流れるものもある。掃きかけと一枚風の深い焼きこそが見どころであって、小丸のみを以てこの工とするのは誤りである。鑑別の要は地刃の冴えにあり、その明るさが正宗その人とも、また肌立って松皮肌の勝る則重とも分かつ。藤代は最上作に列し、相州の諸工中でも至高に位置づけられる。

在銘なく遺品も少ないため、郷は最も得難い名の一つである。大久保江・兜切り江をはじめとする名物は大名家の歴史を伝え、大久保江は本阿弥の金象嵌極めを帯びて小田原大久保家に伝わり、兜切り江は水野家の旧蔵である。宇和島伊達家には台徳院(徳川秀忠)より初代藩主に下賜された一口が重宝として伝わり、ほかに前田家などの諸家を歴とする。第一級の極めに値すると判じられた一刀に接すること、それが郷に接するということである。

歴史的重要度

義弘の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。

随一
随一
屈指
屈指
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有数
著名
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指定の実績
指定54口
国宝
2
重要文化財
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重要美術品
5
特別重要刀剣
14
重要刀剣
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相州

相州伝 · 相模

時期区分: 相州· 1288–1385

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板目に杢を交えた地鉄に地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに織りなされて明るく冴える鍛え、これが相州(鎌倉後期から南北朝期にかけての相州伝の古典的全盛期)を貫く核である。この区分は始祖新藤五国光が粟田口由来の精緻な小板目と直刃の基盤の上に、地刃ともに沸を主体とする鍛えを据えたところに始まる。国光の門から行光、正宗、則重が出て技術が大成し、続いて正宗の系から養子貞宗、越中の郷義弘が出て、伝統が頂点に達した。さらに南北朝期に入ると相模国にあって時代的にも技術的にも貞宗の次に位置する広光と秋広が現れ、十四世紀後半まで本流が続く。鎌倉幕府の府たる鎌倉を母体とし、その滅亡から南北朝の動乱という時代背景のなかで、姿は身幅広く寸延びた豪壮なものへと推移していった。 作風は説示にいう板目に杢交じり、地沸厚くつき、地景頻りに入る鍛えを土台とし、刃文はのたれを基調に互の目を交え、匂口深く沸厚くつき、金筋・沸筋・砂流しが頻りにかかって匂口明るく冴える点にある。郷義弘の作では、正宗・則重に比べて地景・金筋は穏やかながら、刃中に沸足がよく働き、地刃が一段と明るく冴え、肌合に柾ごころを交え、帽子を一枚風に深く焼くのが見どころとされる。広光・秋広に至ると、板目が肌立ちごころとなり、丁子に互の目を交え、飛焼・棟焼を交えて皆焼となり、頭の丸い団子丁子を交える刃文がこの時代に始まる。これらは母体である粟田口の抑制された直刃の源流からは遠く隔たり、沸の働きを前面に押し出した展開である。一方、後続の末相州(室町期の継続と衰退)が、こうした皆焼や帽子の一枚焼きといった形を継承しつつ地刃の冴えと沸の質を次第に薄めていくのに対し、本区分は地刃ともに明るく冴え、働きが豊富である点で截然と区別される。秋広の彫物が後の正広・広正、さらに室町末期の相州鍛冶の先駆となったことも、本区分が型を確立した側であることを示す。 収集家がこの区分を別格とするのは、正宗を頂点に、貞宗、そして正宗十哲の筆頭に挙げられる郷義弘という頂の刀工を擁するからである。鑑定上の要点は、郷義弘・貞宗ともに在銘作が皆無であるため、地刃の明るい冴え、沸足の働き、柾ごころ、一枚風に深く焼く帽子といった作域から極めることにある。代表作には金象嵌銘の兜切り江や名物中川江があり、宇和島伊達家、小田原藩大久保家、薩摩の島津家など大名家への伝来が説示に記される。秋広には延文二年から至徳四年に及ぶ年紀作があり、銘の切り方の変遷とともに資料的価値を支えている。 詳しく見る →

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主要刀工
刀工時代指定
正宗1288-129384
貞宗1329-133186
義弘1299-130254
秋廣1346-137027
國光1293-132269
相州流派を見る →

歴史的背景

鎌倉時代の相州

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相州伝は新興の都市に生まれた。武家政権の都、身分高い注文主のひしめく鎌倉である。伝えでは名工が東に召され、その門流から新藤五国光が、次いで正宗が出た。

鎌倉時代の相州 →

NBTHK鑑定書
特別重要刀剣Tokubetsu Jūyō Tōken
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重要刀剣の中でも出来が際立ち、資料的価値が極めて高く、国指定の重要文化財に準ずると判断された、NBTHK鑑定の最高位です。

最高峰であり、特別重要刀剣に到達した刀剣はわずか1,211口、登録刀剣の約2,064口に1口にすぎません。

NBTHKについて›

日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。

NBTHK公式サイト→
販売店
飯
飯田高遠堂
創業 1880年 · 業歴146年
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✓海外発送可✓英語対応銀行振込
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義弘の他の作

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葵美術
特別保存
Katana - Tokuho - 作 義弘 - 刀:無銘 伝(郷)(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣)Katana - Tokuho - 作 義弘 - 刀:無銘 伝(郷)(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣)

刀

作義弘
73cm·鎌倉
¥35,000,000

相州派の作

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つるぎの屋
特重
Katana - Tokuju - 作 行光 - 刀 相州行光Katana - Tokuju - 作 行光 - 刀 相州行光

刀

作行光
72.2cm·鎌倉
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コレクション情報
重要
Tanto - Jūyō - 作 行光 - 短刀 相州行光(生ぶ無銘) Tanto:Soshu Yukimitsu(Mumei)Tanto - Jūyō - 作 行光 - 短刀 相州行光(生ぶ無銘) Tanto:Soshu Yukimitsu(Mumei)

短刀

作行光
24.4cm·嘉元
¥6,700,000
Mandarin Mansion
重要
Tachi - Jūyō - 作 行光 - 重要文化財 相州行光Tachi - Jūyō - 作 行光 - 重要文化財 相州行光

太刀

作行光
68.8cm·鎌倉
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銀座長州屋
重要
Tanto - Jūyō - 作 則重 - 短刀 生ぶ茎無銘 則重Tanto - Jūyō - 作 則重 - 短刀 生ぶ茎無銘 則重

短刀

作則重
18cm·鎌倉
¥6,500,000
永楽堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 國光 - 新藤五国光 刀 特別保存刀剣Katana - Tokuho - 作 國光 - 新藤五国光 刀 特別保存刀剣

刀

作國光
63.1cm·鎌倉
¥7,500,000
永楽堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 則重 - 則重 刀 特別保存刀剣Katana - Tokuho - 作 則重 - 則重 刀 特別保存刀剣

刀

作則重
67.7cm·鎌倉
¥6,500,000
永楽堂
重要
Tanto - Jūyō - 作 行光 - 相州行光 短刀 重要刀剣Tanto - Jūyō - 作 行光 - 相州行光 短刀 重要刀剣

短刀

作行光
23.8cm·鎌倉
お問い合わせ
銀座誠友堂
特別保存
Wakizashi - Tokuho - 作 正廣 - 脇差[無銘 相州正広]日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣・特別保存刀装具Wakizashi - Tokuho - 作 正廣 - 脇差[無銘 相州正広]日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣・特別保存刀装具

脇差

作正廣
40.9cm·南北朝
¥2,500,000

相州の伝統

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丸英刀剣
特別保存
Tanto - Tokuho - 作 義助 - 短刀 島田義助Tanto - Tokuho - 作 義助 - 短刀 島田義助

短刀

作義助
23.2cm·明応
¥750,000
兵左衛門百観音堂
保存
Katana - Hozon - 作 冬廣 - 冬広作 八月吉日Katana - Hozon - 作 冬廣 - 冬広作 八月吉日

刀

作冬廣
68cm·室町
¥680,000
刀剣 はせ川
保存
Tanto - Hozon - 作 冬廣 - 【古刀】 短刀 無銘 冬広 保存刀剣鑑定書 拵え付き 【20.2cm 6寸6分5厘 短刀拵え付き】 YKT-09 本体価格23万円Tanto - Hozon - 作 冬廣 - 【古刀】 短刀 無銘 冬広 保存刀剣鑑定書 拵え付き 【20.2cm 6寸6分5厘 短刀拵え付き】 YKT-09 本体価格23万円

短刀

作冬廣
20.2cm·文安
¥253,000
銀座長州屋
特別保存
Katana - Tokuho - 作 綱廣 - 刀 銘 相州住綱廣(初代)Katana - Tokuho - 作 綱廣 - 刀 銘 相州住綱廣(初代)

刀

作綱廣
75.23cm·室町
お問い合わせ
宝刀堂
特別保存
Katana - Tokuho - 作 爲繼 - 無銘 為継 刀Katana - Tokuho - 作 爲繼 - 無銘 為継 刀

刀

作爲繼
67.3cm·延文
¥1,200,000
銀座長州屋
特別保存
Katana - Tokuho - 作 則重 - 刀 大磨上無銘 則重Katana - Tokuho - 作 則重 - 刀 大磨上無銘 則重

刀

作則重
69.2cm·鎌倉
お問い合わせ
Onihonto
特別保存
Tanto - Tokuho - 作 安吉 - 安吉 短刀Tanto - Tokuho - 作 安吉 - 安吉 短刀

短刀

作安吉
22.1cm·正平
¥16,000
あやかし堂
保存
Tanto - Hozon - 作 村正 - 短刀 村正Tanto - Hozon - 作 村正 - 短刀 村正

短刀

作村正
29cm·古刀
¥7,500,000

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