國光

Shintogo Kunimitsu

評価作品69点

いま販売中の作品1点

特重巻 7, 番 10 · 太刀

概要

新藤五国光の紀年作は永仁元年(一二九三)十月三日を最古とし、これには「鎌倉住人新藤五国光作」の長銘がある。説明書によれば、相州鍛冶の草分けは粟田口国綱や備前の国宗・助真ら移住の工であるが、銘文に居住地を明記し年紀を遺す「生えぬきの相模刀工の祖」と称すべきはこの工である。本文は半世紀にわたり同じ一文で説き起こす。すなわち「事実上の相州伝の創始者であり、門下に行光・正宗・則重の三名人を育成」したことは偉とすべきである、と。粟田口国綱の子で備前三郎国宗に学ぶと伝えるが、この所伝にはなお研究の余地があるとされる。年紀は元徳三年(一三三一)に及び、法名光心を添えた正和四年(一三一五)紀の短刀は晩年作と見られ、嘉元・徳治の年紀も晩年に置かれる。

現存はほぼ平造・三ツ棟・内反りの短刀で、生ぶ茎に二字銘を切る。本文の定式は一文に尽きる。「一見粟田口物を想わせるが、地刃にあらわされた著しい地景・金筋がこの工と指摘される」。刃文は直刃を得意として「糸・細・中・広直刃など多様」であり、「短刀の名手として藤四郎吉光と双璧」とされる。輝く小沸の刃中にちらちらと働く金筋は古来「翁の髭」と形容され、同工の大きな見どころとされる。区際を焼き込むのが手癖で、本間はこれを見処としつつ例外もあるとし、稀に区際を焼落し気味とする正真もままあるとされる。帽子は直ぐに小丸、時に掃きかけ、素剣・梵字・護摩箸の彫物が多く、冠落し造も間々見られる。

地鉄に粟田口仕込みが現れる。小板目あるいはよく約んだ板目に地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに入り、かね冴え、沸映りがしばしば立つ。完成相州伝を特徴づける肌立つ鍛えは同工には殆ど見られず、門弟の作に次第に強まるもので、同工では稀な乱刃の作にやや肌立つ程度である。直刃の刃縁には「相州伝上位作特有の光美しい刃沸」がつき、この精良な沸の直刃こそ、行光・正宗・則重が沸の乱れへと展開した源流である。

太刀は「太刀は稀れで殆んどが短刀である」とされ、細身で腰反り高く踏張りのつく姿を、短刀と全く同調の鍛えで仕立てる。銘振りから子の一人と鑑せられる在銘太刀は、名物陸奥新藤五を含め、後代国光の項に収める。大磨上無銘の刀については本文が明記する。「大磨上無銘の刀を新藤五と極める時は、国光及びその子三人を指しての鑑定」である、と。一口には享保七年(一七二二)本阿弥光忠の代金子七拾枚の折紙が附帯する。乱刃は稀有で、重美の一口は下半を大きく乱刃とし、本間は、この工の作に乱刃があり、正宗の作に極めて稀れながら直刃があることをもって、両者の師弟の関係の証とする。再刃ながら片切刃造の短刀は同作中この一口のみである。

銘は数代に及ぶ。子の国広・国重・国泰は後にいずれも国光と銘したと伝え、自銘で経眼されるのは国広のみで、作風での代別は目下不可能とされ、銘振りで分けられる。本間による御物台帳に所載の在銘短刀三口は銘振りが会津新藤五と異なるが、いずれも偽銘臭がなく、同台帳の説明は子らを「親の国光の代作代銘者」と見るのが或は妥当かも知れぬとする。初代の二字銘は「左字北冠」の掟を示し、細鏨・太鏨の別があり、掟外の正真も稀にあると認められる。太刀では佩表の棟寄りに銘を切り、九六・一糎の生ぶ在銘の大太刀は作風と太く深い彫物から国広の国光銘と鑑せられ、国広の作に属する。後に貞宗の作に見る重ね彫は新藤五に始まると判じられ、刀身彫刻は彫物の名人と伝える弟子の大進房祐慶に結び付けられる。

指定を受けた作は六九口を数え、大多数が在銘作で、その多くは生ぶ茎の二字銘である。国宝三口・重要文化財十口は美術館・神社・伝世の蔵に収まる重宝であり、戦前の重要美術品七口には静嘉堂や黒川古文化研究所の所蔵品が含まれる。伝来は、名物小尻通新藤五が豊太閤の大坂御物から大坂夏の陣の焼身を経て初代越前康継の再刃により徳川将軍家に伝わり、短刀は米沢上杉家・越前松平家・佐竹家・細川家・小笠原家などの大名家に伝来し、近代にはW・A・コンプトン旧蔵の一口も知られる。藤代の格付けは最上作。蒐集家が現実に出会い得るのは特別重要刀剣七口・重要刀剣三九口、両指定四六口で、その多くは精良な作風の在銘短刀である。市場に現れることは極めて稀であり、現れた一口は、相州伝がその鍛冶場に発した工の在銘作という得難い機会となる。

栄誉

享保名物帳Kyōhō Meibutsu Chō (Catalog of Celebrated Blades)

所載2口(会津新藤五/追加の部「陸奥新藤五」)

享保4年(1719年)、本阿弥家が八代将軍徳川吉宗に献上した名物刀剣の台帳。平安〜南北朝の刀剣約274口(現存168口+焼失約80口+追記約26口)を刀工別に収載し、号の由来・寸法・代付・伝来を記す。本栄誉は名物帳に作品が所載される刀工に付与され、詳細欄には刊行集計による口数(正確な場合)または所載名物の号を記す。

歴史的重要度

國光の位置づけを、日本刀全体および伝法・時代・時期ごとに示します。各区分(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。

随一
随一
屈指
屈指
有数
有数
著名
著名

各項目を選ぶと評価方法が表示されます。

指定

国宝3
重要文化財10
重要美術品7
御物3
特別重要刀剣7
重要刀剣39

名工ランク

鑑定

年紀作

伝来

刀種

評価作品69点の分布

銘

評価作品69点の銘の種類

販売中

系譜

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  4. 4.秋廣Akihiro28指定
  5. 5.廣光Hiromitsu45指定
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  7. 7.行光Yukimitsu4 販売中149指定
  8. 8.高木貞宗Takagi Sadamune1 販売中39指定
  9. 9.爲繼Tametsugu2 販売中76指定
  10. 10.國廣Kunihiro16指定
  11. 11.大進房Daishinbo3指定
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