説明

後藤家七代顕乗(後藤家宗家)極めの三所物です。 顕乗は宗家七代を継承した後、隠居して加賀後藤の祖となった名工として知られます。 本作は古後藤の宗家作品としては珍しい色金(いろがね)を交えた作域を示しており、銀地の波間に龍が浮かび上がる意匠は、龍の生命感をより一層際立たせています。 1500年代(室町後期から桃山期)の作ながら保存状態は極めて良好です。 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀装具鑑定書付 落込込桐箱付 笄:長さ 211 mm 目貫:40.9 mm × 14.8 mm 小柄:長さ 97.6 mm × 13.8 mm × 厚さ 7.0 mm

Goto mainline Mitokoromono attributed to Goto Kenjo
Tokuho

Goto mainline Mitokoromono attributed to Goto Kenjo

三所物

$12,000

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作者について

Goto Kenjo後藤顕乗

3 特別重要刀剣43 重要刀剣

後藤顕乗は、後藤家五代徳乗の三男として天正十四年(1586年)に生まれ、幼名を寅市、俗名を源一郎、諱を光経と称した。成長してからは別家を興し、理兵衛正継と改名している。元和三年(1617年)、兄である六代栄乗が病没した際、栄乗の嫡男源四郎が早世していたため、次男の源七郎(光重)を後見し、宗家七代目を継承した。寛永四、五年頃に光重(即乗)に家督を譲り八代目を継がせた後は、従兄弟にあたる覚乗と隔年交代で加賀前田家に仕え、百五十石を給され、加賀後藤家の礎を築いた。古来、後藤家の上手をとって「祐光顕」といい、後藤家中興の祖と称された。 顕乗の作風は、後藤家の伝統を受け継ぎ、赤銅魚子地、金紋を基調とする。的確な鏨使いが力強く、かつ品格があるとして賞賛される。特に龍を得意とし、倶利伽羅龍図の作例が多く見られる。金無垢を用いた作品も現存し、桃山時代の豪華美を格調高く表現している。高彫、色絵、金象嵌などの技法を駆使し、主題の持つ躍動感を巧みに引き出す。作風は上六代までの後藤家とは一線を画す風雅さを醸し出すと評される。また、親の作品を嗣子が極めた作も存在し、自身銘と同等の信憑性があるとされる。 顕乗の作品は、その力量から高く評価されており、特に自身銘の現存数は比較的少ないため貴重である。三所物としてのまとまりの良い作品が多く、小柄、笄、目貫の意匠が統一されている点が特徴である。赤銅魚子地の緻密さ、高彫の力強さ、色絵の鮮やかさが評価の対象となる。また、図柄の選択も多岐にわたり、龍、虎豹、福神、蓑亀、唐人、禅宗系の景物など、幅広い題材を扱っている。後藤家の伝統的な技術を継承しつつも、独自の作風を確立した後藤顕乗は、後藤家における重要な刀装具師として位置づけられている。

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