時期12881385Sagami

1288–1385

国宝19
重要文化財63
重要美術品
御物6
特別重要刀剣146
重要刀剣427
719指定品総数
14名工数
29%在銘 29%
100%名工帰属 100%
21現在の出品

概要

板目に杢を交えた地鉄に地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに織りなされて明るく冴える鍛え、これが相州(鎌倉後期から南北朝期にかけての相州伝の古典的全盛期)を貫く核である。この区分は始祖新藤五国光が粟田口由来の精緻な小板目と直刃の基盤の上に、地刃ともに沸を主体とする鍛えを据えたところに始まる。国光の門から行光、正宗、則重が出て技術が大成し、続いて正宗の系から養子貞宗、越中の郷義弘が出て、伝統が頂点に達した。さらに南北朝期に入ると相模国にあって時代的にも技術的にも貞宗の次に位置する広光と秋広が現れ、十四世紀後半まで本流が続く。鎌倉幕府の府たる鎌倉を母体とし、その滅亡から南北朝の動乱という時代背景のなかで、姿は身幅広く寸延びた豪壮なものへと推移していった。

作風は説示にいう板目に杢交じり、地沸厚くつき、地景頻りに入る鍛えを土台とし、刃文はのたれを基調に互の目を交え、匂口深く沸厚くつき、金筋・沸筋・砂流しが頻りにかかって匂口明るく冴える点にある。郷義弘の作では、正宗・則重に比べて地景・金筋は穏やかながら、刃中に沸足がよく働き、地刃が一段と明るく冴え、肌合に柾ごころを交え、帽子を一枚風に深く焼くのが見どころとされる。広光・秋広に至ると、板目が肌立ちごころとなり、丁子に互の目を交え、飛焼・棟焼を交えて皆焼となり、頭の丸い団子丁子を交える刃文がこの時代に始まる。これらは母体である粟田口の抑制された直刃の源流からは遠く隔たり、沸の働きを前面に押し出した展開である。一方、後続の末相州(室町期の継続と衰退)が、こうした皆焼や帽子の一枚焼きといった形を継承しつつ地刃の冴えと沸の質を次第に薄めていくのに対し、本区分は地刃ともに明るく冴え、働きが豊富である点で截然と区別される。秋広の彫物が後の正広・広正、さらに室町末期の相州鍛冶の先駆となったことも、本区分が型を確立した側であることを示す。

収集家がこの区分を別格とするのは、正宗を頂点に、貞宗、そして正宗十哲の筆頭に挙げられる郷義弘という頂の刀工を擁するからである。鑑定上の要点は、郷義弘・貞宗ともに在銘作が皆無であるため、地刃の明るい冴え、沸足の働き、柾ごころ、一枚風に深く焼く帽子といった作域から極めることにある。代表作には金象嵌銘の兜切り江や名物中川江があり、宇和島伊達家、小田原藩大久保家、薩摩の島津家など大名家への伝来が説示に記される。秋広には延文二年から至徳四年に及ぶ年紀作があり、銘の切り方の変遷とともに資料的価値を支えている。

指定

719 指定 · 14 名工数

指定の位置づけ

重み付け指定指数 1.13(指定 800 点)

相州の2時期中で最有力

相州流派全体(1.11)を上回る

伝来

伝来記録のある作品 236 点

伝来の位置づけ

伝来指数 5.46(伝来 236 点)

相州の2時期中で最有力

相州流派全体(5.54)を下回る

主要工

上位指定の希少度で順位付け

  1. 1.正宗1288-129387
    流派内 12.1%
  2. 2.貞宗1329-133187
    流派内 12.1%
  3. 3.秋廣1346-137028
    流派内 3.9%
  4. 4.義弘1299-130255
    流派内 7.6%
  5. 5.國光1293-132272
    流派内 10%
  6. 6.廣光1352-136445
    流派内 6.3%
  7. 7.則重1308-1314132
    流派内 18.4%
  8. 8.行光1303-1306151
    流派内 21%
  9. 9.高木貞宗1356-136840
    流派内 5.6%
  10. 10.國廣1312-132615
    流派内 2.1%
  11. 11.大進房1293-12993
    流派内 0.4%
  12. 12.秋義1368-13752
    流派内 0.3%
  13. 13.吉廣1361-13621
    流派内 0.1%
  14. 14.光房1288-13331
    流派内 0.1%

現在の出品

相州派の他の時期