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概要·鑑定·栄誉·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定栄誉指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
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  4. 廣光

Soshu Hiromitsu

廣光

特重
巻 18, 番 25 · 太刀

Soshu Hiromitsu

廣光

評価作品45点

享保名物帳
国相模時代Bunna (1352–1356)時代区分南北朝流派Soshu伝法相州伝師匠Masamune藤代最上作刀工大鑑1,200(上位5%)種別刀工コードHIR296
2重要文化財
11重要美術品
9特別重要刀剣23重要刀剣

概要

説明書は繰り返し同じ一文から始める。貞宗に次いで南北朝期の相州に出現した刀工が広光・秋広の両工である、と。両工の達成も明確に記される。皆焼ごころの出来は既に貞宗にも稀に見られるが、それは湯走りが目立つ程度の無作為のものに過ぎず、広光・秋広に至って「本格的な皆焼の刃文の完成を見」、その後の相州鍛冶のみならず他国の刀工にまで大きな影響を与えた。皆焼を得意として焼き、「斬新で賑やかな作風を展開した」と評される。系譜は新藤五国光を祖とする相州本流に属し、正宗・貞宗の後に位置する。室町期の伝書は正宗門と貞宗門とに分かれ、初代を正宗門、文和から貞治に至る二代を貞宗門と読むのがほぼ通説である。

現存作の殆どは延文・貞治型の平造小脇指・寸延短刀で、身幅広く、重ね薄く、反り浅い。確実な有銘の太刀は極めて稀である。刃文は丁子を主調に互の目を交え、頭の丸い独特の丁子、所謂「団子丁子」を交える点にその個性が認められる。飛焼・湯走り・棟焼が地に湧いて全身が皆焼となり、沸厚くつき、金筋・砂流しがかかり、匂口は明るく冴える。帽子は乱れ込んで先尖りごころ、時に火焰風となり、深く返って棟を焼き下げる。備前池田家伝来の延文五年紀の脇指を、説明書は広光の「典型且つ出色」の作と記し、その個性をまさに乱れに交じる団子丁子に見ている。

鍛えは板目で総体に肌立ちごころとなり、地沸厚くつき、地景が頻りに入り、時に地斑を交える。文和五年紀の脇指については、刃中の働きや匂口の趣に「一脈正宗を彷彿とさせる」雰囲気があると記され、皆焼の華やかさの底に相州本流の沸の妙が承け継がれていることを物語る。沸の最も強いところでは一際光の強い沸が地中へ崩れ、焼は刃のみならず地においても見どころとなる。

年紀は観応を最古とし、以後文和・延文・康安・貞治に亘る。秋広の年紀は延文を上限として貞治に続き、その後は応安・永和・康暦・至徳・明徳と、広光には見られない年号が現れるため、広光が先輩であることは確実とされる。銘字は「相模国住人広光」と長銘に切り、年紀も延文五年三月日のように長く切って省略せず、秋広のように「相州住」と切ることは絶対にない。傍らに稀な二字銘の作があり、年紀を欠き、銘振りはやや角がかる。静嘉堂・根津美術館・黒川古文化研究所がそれぞれ二字銘の脇指を蔵し、中には直刃出来の優品も含まれ、本間は「二字銘が初代であり、長銘が二代であろうか」と問いを開いたまま残した。華やかな典型の傍らには静かな作域も走る。左衛門尉の任官銘と判読される現存唯一の作例、越前福井松平家伝来の文和二年の太刀では、乱れが総じて小模様で湯走り・飛焼が少なく棟焼も目立たず、「穏やかな皆焼」を焼いて「やや古調な感を懐く」と評され、地には沸映りが立つ。

秋広との鑑別に説明書が実際に用いる手掛かりは具体的である。第一に銘の規則。第二に体配で、秋広の体配には広光より小振りのものが多く、時代による姿の推移と考えられるとされ、紀州徳川家伝来の貞治三年の脇指は「常にも増して大振りで貫禄があり」と記される。第三に団子丁子で、典型と評される作には繰り返しこの刃文が指摘される。同時代の京物に対しては構造的な一線が引かれ、得意の皆焼は「京の長谷部派とは異なり丁子が主体となっている」のであり、長谷部国重・国信の皆焼は小のたれを主調とする。備前に置き換えれば、所謂延文兼光と同時期に活躍した刀工ということができると説明書は記す。

藤代の極めは最上作。指定を受けた作は四十五口で、重要文化財二口、特別重要刀剣九口、重要刀剣二十三口を数え、重要美術品の認定も十二口に及ぶ。重要美術品の中には後に特別重要刀剣へ進んだものがあり、左衛門尉の太刀と、昭和三十六年に新潟で盗難に遭い銘文を朱銘として補われた延文三年の脇指がそれである。在銘三十三口に対し無銘十口と在銘が大勢を占め、その殆どが年紀を伴い、編年の拠り所となっている。名のある作も記録に残る。伊達家伝来の名物「大倶利迦羅広光」、江戸時代以来「振分髪正宗」と号し重要美術品認定に際して広光極めに改められた吉川家の一振り、上杉家に伝わり「火車切」と号する康安二年の短刀である。伝来は紀州徳川家・越前福井松平家・備前池田家・佐竹家・南部家・伊達家・上杉家と大名家を貫き、近代では三井家らの蒐集を経る。重要文化財の二口は文化財として永く保全され、優品の幾口かは根津美術館・静嘉堂・佐野美術館・黒川古文化研究所に蔵される。私的蒐集家が現実に出会い得るのは特別重要・重要の三十二口であり、その所在の記録は部分的で、多くは手放されることなく保持される。在銘年紀の広光の小脇指が市場に現れることは稀であり、現れたときは相州皆焼の完成形に触れ得る数少ない機会となる。

鑑定

団子丁子の皆焼を延文・貞治型の幅広平造に焼く一貫した作風。傍らに小模様で穏やかな作域と極稀な太刀

広光は貞宗に次いで南北朝期の相州鍛冶を秋広と共に代表する名工で、皆焼の刃文の完成者である。現存作の殆どは文和から貞治に至る幅広・寸延びの平造小脇指・短刀で、「相模国住人広光」と長銘に切る。地沸・地景豊かな肌立つ板目に、頭の丸い団子丁子を交えた丁子主体の乱れを焼き、飛焼・棟焼を加えて皆焼に至る。

鑑定の決め手

皆焼。秋広(六割)と共に後期相州の旗印とした全面の焼

作品の15% ・ 秋広比 5.0倍

作品の24%

年紀を完全に切り添える。秋広の「相州住」とは絶対に切らず、稀な二字銘は年紀なく銘振りも異なる

作風の変遷

皆焼の典型(本作風)

平造・寸延びの小脇指・短刀(54口中48口)。身幅広く重ね薄く反り浅い延文・貞治型

延文・貞治型の幅広・寸延び・重ね薄く反り浅い平造小脇指・短刀。板目はやや肌立ち、地沸厚く地景頻りに入る。刃文は丁子を主体に互の目と頭の丸い団子丁子を交え、飛焼・湯走り・棟焼が地に湧いて皆焼となり、沸厚く金筋・砂流しかかり、匂口明るい。帽子は乱れ込んで尖りごころ、時に火焰状となり、深く返って棟を焼き下げる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
長銘・年紀作(本則)— 「相模国住人広光」の長銘と完全な年紀(54口中27口)。秋広の切る「相州住」とは絶対に切らない
二字銘の作(稀・無年紀)— 稀な二字銘「広光」(11口)。年紀がなく銘振りは角がかり、初代に充てる説もある

穏やかな小模様の作域(初期寄り)

確証はやや弱い最初期の年紀(正平七年・文和二年・延文元年)と極稀な太刀

華やかな典型の傍らに、乱れが総じて小模様で湯走り・飛焼が少なく棟焼も目立たない穏やかな皆焼の作域があり、やや古調と評される。正平七年の脇指、左衛門尉銘の文和二年太刀、延文元年作など最初期の年紀作と極稀な太刀に集中し、太刀には沸映りが立つ。初期と置くのは年紀からの推定である。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
研究

室町期の伝書は正宗門と貞宗の子・門人とに分かれ、初代を正宗門、延文・貞治頃の二代を貞宗門とするのがほぼ定説。

年紀は観応を上限に文和・延文・康安・貞治に亘る。秋広は延文を上限に応安以降へ続き、広光が先輩とされる。

稀な二字銘は年紀がなく銘振りが角がかる。直刃出来の優品も含まれ、初代に充てる説はなお研究の余地が残る。

確実な有銘の太刀は殆ど経眼されない。「相模国住人左衛」と残る文和二年の太刀は左衛門尉の任官銘と判読され、現存唯一の作例。

栄誉

享保名物帳Kyōhō Meibutsu Chō (Catalog of Celebrated Blades)

所載1口

享保4年(1719年)、本阿弥家が八代将軍徳川吉宗に献上した名物刀剣の台帳。平安〜南北朝の刀剣約274口(現存168口+焼失約80口+追記約26口)を刀工別に収載し、号の由来・寸法・代付・伝来を記す。本栄誉は名物帳に作品が所載される刀工に付与され、詳細欄には刊行集計による口数(正確な場合)または所載名物の号を記す。

指定

国宝—
重要文化財2
重要美術品11
御物—
特別重要刀剣9
重要刀剣23

名工ランク

0.91 (指定作品45点)

刀工の上位2%

伝来

伝来記録27件 の鑑定作品における Hiromitsu

伝来ランク

名家所蔵12点、伝来記録27件

刀工の上位5%

素点:2.99 / 10

刀姿

評価作品45点の分布

銘

評価作品45点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Masamune
Hiromitsu
弟子(2名)
  1. 1.秋廣Akihiro28指定
  2. 2.正廣Masahiro8指定

Soshu派

Soshu派の他の刀工

  1. 1.正宗Masamune1 販売中87指定
  2. 2.貞宗Sadamune87指定
  3. 3.秋廣Akihiro28指定
  4. 4.義弘Go Yoshihiro2 販売中55指定
  5. 5.國光Kunimitsu4 販売中72指定
  6. 6.則重Norishige8 販売中132指定
  7. 7.行光Yukimitsu4 販売中151指定
  8. 8.高木貞宗Takagi Sadamune1 販売中40指定
  9. 9.爲繼Tametsugu2 販売中76指定
  10. 10.國廣Kunihiro15指定
  11. 11.大進房Daishinbo3指定
  12. 12.吉廣Yoshihiro1指定