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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
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  4. 國廣

Soshu Kunihiro

國廣

重要
巻 31, 番 57 · 短刀

Soshu Kunihiro

國廣

評価作品15点

国相模時代c. 1312–1326時代区分鎌倉流派Soshu伝法相州伝師匠Kunimitsu藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,000(上位8%)種別刀工コードKUN220
2重要文化財
13重要刀剣

概要

第十五回重要刀剣の在銘短刀は「国広」の二字を負い、その鞘書に「文昭院様より云々、代金五拾枚」と古い本阿弥の極めを記す。その説明はいまなお本工を律する一節から始まる。すなわち新藤五国広は古来国光の子と伝え、「国光よりも帽子の返りが長い」と古伝書にあるという。国広は相模にあって鎌倉時代の最末期に作刀し、文保二年(一三一八)・元亨四年(一三二四)紀の在銘作がその時代を定める。説明書は、新藤五国光に国広・国重・国泰の三子があり、いずれも後に父同様国光を銘したと伝えるが、三工のうち確かな作が実存するは国広のみで、他の二工に確実な有銘作を見ないと記す。記録される作はことごとく短刀と一口の脇指で、太刀は一口も極められていない。

本工はまず何より、父より受け継いだ新藤五の手である。上手な造込みの短刀を得意とし直刃を焼き、説明書は「上手な造込みの短刀を得意とし、直刃を焼く」と端的に評する。刃文は細直刃あるいは中直刃を沸出来に焼いて匂口明るく冴え、刃中に細かな金筋・砂流しを交え、処々喰違刃・二重刃・沸ほつれを刃縁に見せ、ときに僅かな小互の目・小のたれが交じるが、総じては静かな直刃に終始する。この抑制の上に、もう一つの相反する見どころが立つ。彫物である。短刀の茎元に梵字・素剣・護摩箸を彫り、第十五回の作には二筋樋を見せる新藤五の宗教的彫物の手であり、簡素な作は刀樋に添樋を掻流すのみのものもある。

地鉄こそ最も国光に結びつくところである。板目、処々小板目を、よくつんで地沸を微塵に厚く敷き、地景頻りに入り、多くの作に沸映りが立つ。第六十六回の短刀では棟寄りに沸映り、刃寄りに直ぐ状の映りを説明書が読み取る。晩い一口は板目に杢・流れ肌を交え地斑ごころに肌立つが、総じては明るくよく錬れた新藤五の地鉄である。この映り、すなわち備前の乱れ映りならぬ、つんだ地の穏やかな沸映りと、沸出来の直刃とが、一見してその作を父の一派に置き、優品の出来は「父国光に遜色ない」とされる。

記録は一つの体配の二様にきれいに分かれる。僅かな生ぶ茎・二字在銘の短刀が工と年紀を支え、多くは新藤五と鑑し、さらに国広と極めた生ぶ茎無銘の短刀で、その数口は古い本阿弥折紙を、一口は元禄八年(一六九五)本阿弥光常の折紙を伴う。姿は内反り尋常の平造、茎は振袖ごころとなり、しばしば身幅やや広く、ときに寸延びる。国広とその兄弟が後に国光を銘し父の代作・代銘を勤めたと伝えることは、確かな国広銘が極めて少ない理由であると同時に、国広紀の一部が国光の年紀作と同時期に当たるため、今一つ研究の余地を残すと説明書はいう。

地刃が国光にきわめて近いゆえ、父との見分けは鉄ではなく姿、就中帽子で決まる。説明書はその極め手を明示する。国広の短刀は師に見ぬ程に幅広となり得、「帽子の返りが国光に見ない程広い」とし、「返りがやや倒れごころになる手癖」があるとする。第二十回に極められた一口では小丸の形がやや劣り返りやや長く、一見新藤五国光と見える作も、まさに裏の帽子の返りの広さが国広と決める。無銘の一口についてはずばり「国広以外には鑑られない」と記す。本工は相州開祖の一代下に立ち、父の系は行光を経て正宗へと開けるゆえ、その沸出来の直刃短刀は来るべき伝統の入口に座る。

藤代の格付けは上々作。重要文化財に二口、文保二年紀で佐賀の社に蔵される脇指と、元亨四年紀で鎌倉住人と添銘する短刀があり、十三口の短刀が重要刀剣に列する。残る伝来はその数の少なさに比して際立つ。地刃健全で出来のよい身幅広い無銘の短刀の一口は「秀吉の指料」と伝え、他の一口は「大徳川家の旧蔵品」である。蒐集家にとってその大半は求め得ぬところにある。重要文化財二口は市場の外の文化財であり、所在の知られる一口は東京国立博物館に収まる。現実に出会いうるのは重要刀剣の列、すなわち十三口の短刀で、その多くは本阿弥の極めを拠り所とする生ぶ茎無銘の作、いずれも新藤五風の小振りで静かな直刃の短刀である。かかる一口が市場に現れることは稀で、僅かしか存しない在銘年紀の国広短刀であれば、現れたとき出色の機会となる。

鑑定

同じ短刀を二つの様相から見る一人の新藤五の手:本工を支える僅かな生ぶ茎・二字在銘の短刀と、新藤五と極められた多くの生ぶ茎無銘の短刀であり、いずれも国光に倣って地沸つく板目に地景・沸映りを伴い沸出来の直刃を焼く。父との分かれ目は幅広で寸延びの姿と、より長く広い帽子の返りにある

新藤五を称した国広は、古来新藤五国光の長子と伝え、相模にあって鎌倉時代の最末期に作刀し、文保二年(一三一八)・元亨四年(一三二四)の年紀ある在銘作を残す。記録される作はことごとく短刀で、小板目ないし板目のよくつんだ地に地沸微塵に厚くつき、地景頻りに入り、しばしば沸映りが立ち、その上に細直刃ないし直刃を沸出来に焼いて匂口明るく冴え、刃中に細かな金筋・砂流しを交え、処々喰違刃・二重刃・ほつれを見せ、帽子は小丸となる。その作風は師父にきわめて近く、説明書は地刃の出来を国光に近く、銘文の「国」の字形が国光に酷似すると評し、一見新藤五国光と見える短刀があるとする。見分けは姿と帽子による。短刀は国光に見ぬ程やや幅広で寸延びごころとなり、帽子の返りが国光に見ない程に長く広いのが手癖で、剣書はこれを国広の極め手として挙げる。国広らが後に父の代作・代銘として国光を銘したと伝えるため、確かな国広銘は少ない。短刀は茎元に梵字・素剣・護摩箸の宗教的彫物を施し、一口には二筋樋を見せる。

鑑定の決め手

作品の46%

作品の100%

父 新藤五国光にはない特徴

作品の46%

作風の変遷

二字在銘の短刀(本工の基準作)

僅かな在銘作が工と年代を定める。平造・三ツ棟の短刀で身幅尋常に内反り、中には幅広で寸延びごころのものもあり、茎は生ぶ、目釘孔の下に二字銘「国広」を切る。地鉄は板目のよくつんだ地、処々小板目となり、地沸微塵に厚くつき、地景よく入り、沸映りが立ち、重要六十六回の作では棟寄りに沸映り・刃寄りに直ぐ状の映りを見せる。これに細直刃ないし中直刃を沸出来に焼いて匂口明るく冴え、細かな金筋・砂流しを交え、喰違刃・沸ほつれを交じえ、帽子は小丸、一口は返りやや長い。茎元には梵字に素剣・護摩箸を彫り、重要十五回の短刀には二筋樋を見せる。説明書はこれらを新藤五国広の典型作とし、年紀在銘作をもって作風・年代ともに国光の子であることの証とし、その出来は父に遜色なしとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

新藤五国広と極められた生ぶ茎無銘の短刀

現存の記録の多くは生ぶ茎無銘の短刀で、新藤五と鑑し、さらに国広と極めたものである。内反り尋常の平造の姿を保ち、しばしば身幅やや広く、茎は振袖ごころとなる。地鉄は板目に地沸つき、地景頻りに入り沸映りが立ち、刃文は直刃ないし中直刃調を小沸出来に焼いて匂口締まりごころ、細かな金筋・砂流しを交え、処々ほつれ、焼出しを焼き込む。帽子は小丸、重要二十回の作では返りやや長く小丸の形もやや劣り、これこそが父ならぬ国広の極め手であると判じる。一口は板目に杢・流れ肌を交え肌立ちて地斑ごころとなり、物打辺で刃幅が広がり二重刃・喰違刃を交える。彫物は梵字・素剣・護摩箸、あるいは刀樋に添樋・連樋を掻流す。一見新藤五国光と見える作も、帽子の返りの広さが国広と決める。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、新藤五国光に国広・国重・国泰の三子があり、いずれも後に国光を銘したと伝えるが、三工のうち実存するは国広のみで、他の二工に確実な有銘作を見ないと記す。作風・年代の両面から国広を国光の子と首肯し、文保二年・元亨四年紀の作が現存するとしつつ、国広銘の一部が国光の年紀作と同時期に当たるため、代作・代銘の伝には今一つ研究の余地があるとする。

古伝書は国広の作が国光よりも帽子の返りが長く、その短刀が父より大振りで幅広であると記し、説明書もこれに拠って、地刃が殆ど同一に近い中で、姿と帽子の広い返りを国広を国光から分かつ見どころとして挙げる。

指定

国宝—
重要文化財2
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣13

名工ランク

0.10 (指定作品15点)

刀工の上位18%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における Kunihiro

伝来ランク

名家所蔵2点、伝来記録2件

刀工の上位63%

素点:1.93 / 10

刀姿

評価作品15点の分布

銘

評価作品15点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kunimitsu
Kunihiro

Soshu派

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