1333年に鎌倉は落ちたが、一派の最大の時代はその後に来た。師の水準で鍛える貞宗、皆焼を大成した広光と秋広。相州風は軍勢とともに広がり、一時は国じゅうの様式となった。
白鞘入り、拵付きの刀(NBTHK 特別保存刀剣) (弊社では刀剣の出来映えにより、最上作、上々作、上作、普通作の4段階に評価しております) 本刀は石州貞綱と伝わる作品の中で、上々作にランクされる作品です。 形状:身幅、重ね共に標準的な刀。 地鉄:板目肌に地景が入り、肌目がよく目立つ。 刃文:沸出来の互の目乱れ。 刃中に砂流し、金筋が盛んに働く。 帽子は掃掛けとなる。 特徴:初代石州貞綱は、本阿弥家によって相州正宗十哲の一人に数えられた名工、直綱の子であると伝えられています。 石州(現在の島根県)は古来より製鉄の重要な拠点でした。 この豊かな製鉄の伝統を背景に、石州伝の刀工たちは繁栄し、隆盛を極めました。 時代背景:明徳(1390–1394)は、日本の政治的転換期であった南北朝時代の末期にあたります。 南北朝時代は1336年、足利尊氏が京都に新たな武家政権を樹立し、後醍醐天皇が吉野へ逃れたことで、2つの対立する朝廷に分裂したことから始まりました。 この勝利は、新たな侍の政権を確立するための決定的な一歩となりました。 南北朝の分裂:日本は京都の北朝と吉野の南朝に分裂しました。 対立する両朝は皇統の正統性を争い、数十年にわたる政治的、軍事的衝突をもたらしました。 室町幕府の台頭:この時期、足利尊氏は軍事的権威を固め、室町幕府の基礎を築きました。 南北朝の対立は、1392年の南北朝合一まで続きました。 NBTHK 特別保存刀剣鑑定書。 葵美術評価鑑定書。 全身押し形。
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相州伝 · 石見
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石州直綱は石見国に住した刀工で、同名数工の存在が知られ、古伝書の多くは初代を建武、二代を永和、三代を応永と記している。厳密な代別についてはなお研究すべき点が残されているが、初代直綱は相州正宗の門人と伝え、いわゆる正宗十哲の一人に数えられる。もっとも、年代的にみて正宗との直接の繋がりにはやや無理があるように思われ、その明確な当否は今後の研究に委ねられている。山陰の地にあって相州伝の作域を示す一派であり、南北朝期、わけても延文・貞治の頃を中心に活躍した。直綱の子には真綱があって南北朝より室町にかかり、また貞綱が出て石見国出羽に住し、時代が降ると同国長浜の地に祥末・祥貞・林祥らの後流を生じ、貞綱の子を初代とする末貞も室町に数代続いた。 姿形は身幅広く、元先の幅差さまで目立たず、反りやや深く、中鋒延びごころから大鋒に至るものが多く、延文・貞治体配を明瞭に示す堂々たる作り込みを身上とする。鍛えは板目に杢を交え、流れ肌をまじえて肌立ちごころとなり、地沸厚くつき、地景がよく入り、鉄色は総じて黒みをおびて、ときに淡く映り立ち、あるいは白気風を見せる。刃文は互の目を主体とし、角ばる互の目が連れ、小互の目・小のたれ・尖りごころの刃・丁子ごころの刃などを交え、足・葉よく入り、沸厚くついて金筋・砂流しが頻りにかかり、湯走り・飛焼・棟焼や二重刃風を交えるなど、相州伝の覇気に富む。総じて互の目が連れて乱れる態と、よく沸づいて働きの豊かな刃中に直綱を見分ける要点があり、その作風は相州伝の志津・左文字に一脈相通じるところがある。子の貞綱は直綱に似て、互の目調のものと小のたれ調のものとを見るが、いずれも沸がよくつき、砂流しが盛んにかかる点に共通する。 鑑定にあたっては、黒みをおびた板目鍛えに地沸・地景の発達した地鉄と、互の目を主調とした変化に富む乱れ刃、刃中に頻りに看取される金筋・砂流しの働きを併せ見て、直綱と極められるものが多い。在銘の作は遺例に乏しく、額銘の刀や二字銘の太刀がわずかに伝わるほか、有銘の太刀には重要美術品に認定された一口が現存して、その銘振りは比較の基準となる。無銘ながら延文・貞治の豪壮な体配によく相州伝の作域を映した優品が伝存し、薙刀を磨り上げて刀・脇指に仕立て直したものも見られる。南北朝の山陰にあって相州伝を継承し、正宗十哲の名のもとに伝えられてきた点に、この一派の位置づけがある。 詳しく見る →
南北朝時代の相州
1333年に鎌倉は落ちたが、一派の最大の時代はその後に来た。師の水準で鍛える貞宗、皆焼を大成した広光と秋広。相州風は軍勢とともに広がり、一時は国じゅうの様式となった。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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