室町の長船は輸出産業であった。明との勘合貿易はおよそ十二万八千振の日本刀を海の彼方へ運び、国内では戦国の軍勢が買い手となった。注文主の俗名を銘に刻む注文打ちが、兵卒用の数打ち物と並んで鍛えられている。
商品番号 UJDI023 – 販売中 肥前國佐賀住正廣・備州長船實光 大小 (A Masahiro / Sanemitsu Daishô) 本作は、寛永頃の肥前初代正廣による刀と、応永十三年八月日の年紀を持つ長船實光の脇差を組み合わせた大小一腰です。二振の流派は異なり、製作年代も二百年以上の隔たりがありますが、これこそが新刀期に流行した「新刀の刀に古刀の脇差を合わせる」という、当時の武士の審美眼と嗜好を反映した粋な取り合わせと言えます。両振共に日本美術刀剣保存協会(NBTHK)の特別保存刀剣鑑定書が付帯し、江戸期の大小拵にも保存刀装具鑑定書が付いています。また、二通の銃砲刀剣類登録証は平成二十四年に同日交付された連番となっており、長きにわたり一対として大切に伝来してきたことが伺えます。 正廣は名工・忠吉の孫にあたり、寛永二年に正廣と改銘、同五年に河内大掾を受領しました。脇肥前の筆頭と目され、佐賀藩主・鍋島勝茂公の抱え鍛冶としても活躍しました。本作は彼が得意とした互の目丁子乱れが華やかに焼かれ、蛙子丁子を交え、明るい匂口に葉や砂流しが頻りにかかります。地鉄は地沸つく緻密な小糠肌となり、帽子は火焔風に掃き掛けています。 一方の實光は、足利義満による日明貿易の主力輸出銘品でもあった「応永備前」の盛光門下で活躍した名工です。この脇差は生茎で、乱れ映りに地景が入り、棒樋の中には武門の守護神である「摩利支天」と「大悲多聞天」の尊名彫りの跡が残されています。 拵は登城の際の正装に相応しい、格調高く端正な造りです。黒蝋色塗鞘に白鮫着黒糸巻の柄を合わせ、縁頭は横谷宗家三代・英精(輝重)の手による赤銅魚子地金象嵌の「長尾鳥図」で、目貫の金象嵌とも見事に呼応しています。鉄地の肥後鍔には九曜紋が散らされ、武家らしい風格を漂わせています。
取扱店 Unique Japan

備前伝 · 備前 · 1394-1428頃
藤代 中上作 · 刀剣大鑑 上位26%
現在1点販売中
實光の位置づけを、日本刀全体および伝法・時代・時期ごとに示します。各区分(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
在銘年紀作が示す、確実に活動していた年代
備前伝 · 備前
時期区分: 応永備前· 1390–1441
現在186点販売中
概要・位置づけ 応永備前とは、室町時代初期の応永年間を中心に、備前国長船の地に繁栄した刀工群ならびにその作刀を汎称する呼称である。長船派の長い歴史のなかで、南北朝末期の身幅広く鋒の延びた大柄な姿から脱却し、室町中期へと至る一時代区分を形づくる作風期に当たる。この期を代表する刀工としては盛光・康光・家助・経家等が挙げられ、なかでも盛光と康光は「応永備前の双璧」と称される。盛光は一説に師光の子と伝え、その作刀年紀は応永から文明に亘り、初・二代の存在が指摘される。康光もまた応永・正長・永享・嘉吉等の年紀があり、正長以後は二代の作とされる。応永備前の継承は永享期にも及び、則光・祐光は所謂永享備前の双璧として名高く、長船の伝統は室町前期を通じてなお活力を保った。実光・重光等の同派一類に属する工も知られ、これらが応永備前の作域を共有している。 作風 応永備前の刀工達の理想は鎌倉時代の復古にあったとみられ、優美な太刀姿や、南北朝期には廃れていた丁子刃の再現にそれが窺われる。一見、鎌倉期の一文字派や長船物の作域を想わせる格調高い出来があるが、同じ太刀姿でも先反りが加わり、鍛えには板目に杢が目立って交じり、肌立った地鉄に地景風のかねが入る点に一派の個性が表示される。地鉄には乱れ映り、あるいは棒映りが鮮明に立つ。刃文には二様があり、その一は腰の開いた互の目に丁子・小互の目・角がかる刃などを交え、大模様に華やかに乱れて足・葉入り、匂勝ちに小沸つき、匂口明るい乱れ刃である。その二は穏健な直刃調の作で、これも上手とされる。帽子は焼深く乱れ込み、先が小さく尖って返る、いわゆる「ローソクの芯」と称せられる特徴的な態となるところが一派の標識である。彫物では表裏の棒樋を区上で丸止めにする点が見どころとされ、八幡大菩薩・一宮大明神等の神号や梵字の重ね彫を伴う作も少なくない。 評価・伝承 応永備前の諸工は、優美な太刀姿と健全な地刃を兼ね備えた作を多く遺し、その地鉄は潤いある優れた質を有する。盛光の作には乱れの頭がゆったりと丸いところに見処があり、康光の太刀は丁子刃が目立って華やかに乱れ、出来の優れたものがままみられる。生ぶの茎を留め、銘字・鑢目の鮮明な作例は、同工の技倆と作域を知るうえで好資料とされる。所載作には紀州徳川家伝来の太刀や靖國神社所蔵の大太刀があり、伝来の確かな優品も含まれる。腰開きの互の目による華やかな乱れであれ、古雅な直刃であれ、応永備前は鎌倉期への復古を志しつつ独自の個性を確立した一作風期として、備前鍛冶の歴史のなかでも屈指の充実をみた時代と評される。 詳しく見る →
室町時代の備前
室町の長船は輸出産業であった。明との勘合貿易はおよそ十二万八千振の日本刀を海の彼方へ運び、国内では戦国の軍勢が買い手となった。注文主の俗名を銘に刻む注文打ちが、兵卒用の数打ち物と並んで鍛えられている。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトAll swords come with a three-day inspection period beginning from the date of delivery. If not satisfied, the sword may be returned within this period for a full refund of the purchase price. Outside of this period, all sales are final. Swords purchased on a layaway payment plan are not eligible for the three-day inspection period.
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