二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
番号:AS25105 脇差:白鞘、拵え付き(日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣) 銘文:於紀州文殊重国造之(二代) 新刀:和歌山:上作:和物 (弊社では刀剣の出来映えにより、最上作、上々作、上作、普通作の4段階に評価しております。本作は「於紀州文殊重国造之」銘の中では、上々作にランクされる作品です。) ハバキ:金着二重ハバキ 長さ:51.21 cm (1尺6寸9分) 反り:1.21 cm (4分) 目釘穴:1個 元幅:2.84 cm 先幅:2.02 cm 重ね:0.54 cm 刀身重量:485 グラム 時代:江戸時代 明暦頃(1655-1658年) 体配:身幅広く、重ねもしっかりとし、切先が伸びて反りも適度についた、非常に姿の良い一振りです。 地鉄:黒味を帯びた精良な地鉄で、鍛え肌が美しく現れています。 刃文:沸出来、互の目乱れ。匂口は深めで、刃中には砂流し、金筋が盛んに働きます。帽子は匂口深く、丸く返っています。 特徴:初代および二代の文殊重国は、黒味を帯びた優れた地鉄を用いて数々の名作を残し、最上作の絵師として高く評価されています。本作の興味深い点として、目釘穴が通常よりも大きく開けられています。深い匂口が非常に魅力的な作品です。 拵: 鍔:竪丸形鉄地、風景の図を彫り、金色象嵌を施す。 縁頭:赤銅魚子地、梅の木と軒先の図を彫り、金色象嵌を施す。 鞘:黒石目地鞘。 目貫:月下餅搗き兎と鳥の図、高彫、金色。 小柄:赤銅魚子地、二匹の蟹の図を高彫し、金色を施す。 小刀:銘「飛騨守藤原氏房」 日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 葵美術鑑定書 全身押し形 ※価格に送料は含まれておりません。 オークション開始価格:650,000円






大和伝 · 紀伊 · 1655-1673頃
藤代 Jo-jo saku · 刀剣大鑑 上位21%
現在2点販売中
重國の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
大和伝 · 大和
現在19点販売中
文珠派は、説示が一様に「本国は大和、手掻派の末葉」[[c:1]]と伝える系統を出自とする。ここに収める作はいずれも南紀重国、すなわち通称九郎三郎を名のり、紀州明光山に住して文珠を号した初代重国の手になるもので、慶長年間に徳川家康に召し抱えられて駿府に作刀し、元和五年、家康の第十子徳川頼宣が紀州和歌山へ移封されるに従って和歌山へ移った経緯が繰り返し記される。銘も「和州手搔住重国於駿府造之」[[c:2]]から「於南紀重国造之」「於紀州和歌山重国作」[[c:3]]へと住地の推移を映し、駿府打と紀州打の双方が確認される。すなわち本派の説示が実際に扱う範囲は、大和手掻の末流を承けて駿府から紀州へと展開した桃山から江戸初期の一工とその作域であり、所伝として手掻包永を遠祖に置く点で一貫している。 作風について説示は、当工に大別して二様があると記す。一つはのたれに互の目を交えた乱れ刃で、相州上工、就中、郷(江)義弘に私淑したと想われるもの、他は御家芸というべき大和手掻の直刃を焼いて包永を髣髴とさせるものである。そしていずれの場合にも、板目が流れて杢を交え肌立ちごころとなる鍛えに、地沸が厚くつき、地景がよく入ってかねが冴える地鉄が共通し、刃中もよく沸づいて金筋・砂流しがかかり、殊に地刃の明るく冴える点を本領とする。相州伝の作は小のたれに小互の目・尖りごころの刃を交え、足・葉入り、沸厚くつき処々沸崩れ、湯走り状の飛焼を見せて放胆に乱れる。大和伝の作は中直刃を基調に喰違刃・二重刃・ほつれを交え、帽子は焼詰めごころに掃きかける。さらに両伝を加味してその上に独自の作域を樹立した一類があり、流れ肌や喰違刃に大和色を残しつつ強い沸と金筋に相州色を示すもので、文珠風の刃取りに連なる色合いとも評される。姿は身幅広く寸延びて先反りのつく慶長新刀の体配を採り、平造の脇指に先反りの目立つ造込みを当工の特徴とする。 伝承の上では、説示は地刃の沸の強さ、地景・金筋・砂流しの働き、明るく冴える地刃を鑑定の眼目に挙げ、なかでも相州伝の狙うところが郷にあることを繰り返し説く。帽子の掃きかけと返りの浅さ、流れた鍛肌など、相州伝の作にも本来の大和気質が看取される旨も指摘される。代表作には頼宣の重臣蔭山土佐守宗信や都筑藤一の所持銘を帯びた注文打、元和八年紀を有する脇指などがあり、来歴を記した銘文ともども重国研究上の資料として重んじられる。来歴の確かなものに紀州徳川家伝来の刀があり、長大な生ぶ茎の遺例は奉納刀の可能性も説かれる。当工の相州伝作は磨上げられた例が多く、生ぶ茎を残すものは稀少として珍重される。大和の祖法に相州伝を融合させ独自の作域を開いた点に、本派を貫く位置づけが認められる。 詳しく見る →
江戸時代
二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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