国内の戦乱と海外への貿易が、室町の備前を国内随一の刀剣産地にした。応仁の乱以後は戦国の需要が一世紀続き、遣明船は数万振の単位で刀を運んでいる。
室町時代初期の作と目される、稀少な懐剣が入荷いたしました。 本作は傷や錆、欠けなどの欠点がない極めて健全な状態で、保存状態は抜群です。 地鉄は板目に杢目が交じり、湯走りなどの働きが見て取れます。刃文は匂口の締まった気品ある直刃で、備前物特有の映りも微かに現れています。 茎(なかご)の形状は、着物の袖の形に似ていることから「振袖茎」と呼ばれます。この振袖茎の作例は市場でも非常に珍しく、貴重なものです。 銘には「能則」と刻まれています。能則は室町初期に備前で活躍した吉井派の刀工です。吉井派は長船の地を流れる吉井川の対岸、吉井の地で栄えた一派で、能則は後に出雲へ移り住み、同地でも作刀を行いました。 拵は、出し鮫の柄に、黒漆塗の横刻み鞘という独特な意匠となっております。 本作は1978年(昭和53年)6月に日本美術刀剣保存協会より「貴重刀剣」の認定を受けており、鑑定書が付属します。 小振りながらも力強い存在感を放ち、かつ振袖茎という資料的価値も兼ね備えた、まさに後世に語り継ぐべき名品です。 名門・吉井派によるこの懐剣を、ぜひ貴方のコレクションにお加えください。 長さ:18.5 cm 反り:0.0 cm 目釘穴:3個 元幅:17.9 mm 元重:5.9 mm 銘:能則(表) 時代:古刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目に杢目交じる 刃文:直刃 帽子:尖って返る 重量:100 g(刀身のみ)/172 g(鞘を払って) 茎:生ぶ 拵:出し鮫柄、黒漆塗刻み鞘 登録証:北海道 第15613号 お探しの刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。





















備前伝 · 備前
現在10点販売中
備前国吉井川をへだてて長船村と相対する吉井の地に、室町期に至って他の備前諸派が長船本流に統合される中、ただ一派その流れに与せず独自の作風を保って続いた一門がある。これが吉井派である。鎌倉後期の為則を祖として始まると伝えるが、その頃まで遡る作は稀有で、現存して年代の知れる作は鎌倉末期から南北朝期に始まる。NBTHKは南北朝を降らぬ作を古吉井、室町期のものを吉井として区別する。一門は「次」ならぬ「則」の字を通字とし、清次の伝えとともに景則・盛則・清則・永則と「則」字の名跡が連なる。中でも景則は名跡が最も長く続き、一説に吉井の嫡流とも伝えて、鎌倉末から室町中期まで一派の縦糸をなす。清則の子永則はのち出雲へ移住したとの伝えがあり、同国には後代の永則が数工あって伝えに符合する。 この一門を決するのは、規則的に連れて焼かれる小互の目である。やや肌立つ板目の上にこの刃を焼き、尖り刃・角がかる刃を交えて尖りごころを生み、しばしば逆がかって小丁子を交える。整然と反復するこの「吉井刃」を背骨として、清則・盛則らはこれを匂本位に控えめな小沸で締め、景則は刃中の強い沸を立てて、伊達家旧蔵の太刀が古備前と極められるほど最も古い備前へと結びつく。地鉄は杢を交えてつんだ板目で、処々綾杉風を呈し、地沸つき地景入る。その上に一門は備前物中独特の映りを立てる。これは焼刃の形がそのまま地に影となって映じたようなもので、長船本流の柔らかな雲のような乱れ映りのように漂うのではなく、上の刃文の輪郭を地に呼応させて繰り返す。連れた互の目の華やかな半面に対し、僅かに小互の目を交えた細直刃という静かな半面があり、同じ工が両様を打ち分ける。永則の細直刃に交じる小互の目のように、最も静かな刃にも畳み込まれた互の目が窺え、これが則光風の尋常な直刃と紛れるところを吉井へと引き戻す。銘は逆鏨を多用して切られ、銘字までもが一門の標を帯びる。 鑑定の勘所は、何よりこの整然たる連れにある。吉井の刀を分かつのは華やかさでも大きさでもなく、刀身の全長を一定の調子で走る小互の目の反復であり、これによって長船嫡流と分かたれる。背後に立つ影のごとき映りと、逆鏨の銘とが、これを補強する。逆にその作風の強さゆえ、後代のものが往々美濃物と誤鑑され易い点も心得るべきである。主要工の格は名高い鎌倉の名工というよりは記録の明確な上手で、藤代は清則を中作、盛則・永則を中上作とし、一門の手の平均を上回る位置に置く。その作はことごとく在銘で多くは年紀をもつため、求める者は年代まで定め得る工に出会い、これは室町備前の手にとってそれ自体が一つの魅力である。連れた互の目と映りに惹かれる収集家にとって、年紀作はこの一派の作風を最も明快に手にする道であり、伝来の知れるものでは景則の太刀が佐野美術館に、清則の太刀が靖國神社に、永則の大太刀が徳川美術館に納まる。古吉井の精緻な基準に最も近づくのは清則文安の脇指のような頂点の作で、室町期の吉井物にしてはよく沸づき、説示はこれを古吉井の作域にせまる出来と評する。 詳しく見る →
国内の戦乱と海外への貿易が、室町の備前を国内随一の刀剣産地にした。応仁の乱以後は戦国の需要が一世紀続き、遣明船は数万振の単位で刀を運んでいる。
本作はNBTHKの旧鑑定書(貴重・特別貴重)を有しますが、これらは現在発行されておらず、信頼性に欠けるとされています。極めを確認するには、公的な鑑定機関(NBTHK・NTHKなど)への再提出による現代の鑑定をご検討いただけます。
As a general rule, returns/exchanges are not accepted on Japanese sword orders unless damaged upon delivery. Other items: returns/exchanges accepted within 7 days of delivery. Cancellation for personal reasons incurs a 30% restocking fee (70% refunded). Return shipping must be prepaid and insured by the buyer; shipping/handling fees are non-refundable. Contact katana@tozando.co.jp to initiate a return.
室町時代初期の作と目される、稀少な懐剣が入荷いたしました。 本作は傷や錆、欠けなどの欠点がない極めて健全な状態で、保存状態は抜群です。 地鉄は板目に杢目が交じり、湯走りなどの働きが見て取れます。刃文は匂口の締まった気品ある直刃で、備前物特有の映りも微かに現れています。 茎(なかご)の形状は、着物の袖の形に似ていることから「振袖茎」と呼ばれます。この振袖茎の作例は市場でも非常に珍しく、貴重なものです。 銘には「能則」と刻まれています。能則は室町初期に備前で活躍した吉井派の刀工です。吉井派は長船の地を流れる吉井川の対岸、吉井の地で栄えた一派で、能則は後に出雲へ移り住み、同地でも作刀を行いました。 拵は、出し鮫の柄に、黒漆塗の横刻み鞘という独特な意匠となっております。 本作は1978年(昭和53年)6月に日本美術刀剣保存協会より「貴重刀剣」の認定を受けており、鑑定書が付属します。 小振りながらも力強い存在感を放ち、かつ振袖茎という資料的価値も兼ね備えた、まさに後世に語り継ぐべき名品です。 名門・吉井派によるこの懐剣を、ぜひ貴方のコレクションにお加えください。 長さ:18.5 cm 反り:0.0 cm 目釘穴:3個 元幅:17.9 mm 元重:5.9 mm 銘:能則(表) 時代:古刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目に杢目交じる 刃文:直刃 帽子:尖って返る 重量:100 g(刀身のみ)/172 g(鞘を払って) 茎:生ぶ 拵:出し鮫柄、黒漆塗刻み鞘 登録証:北海道 第15613号 お探しの刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。





















備前伝 · 備前
現在10点販売中
備前国吉井川をへだてて長船村と相対する吉井の地に、室町期に至って他の備前諸派が長船本流に統合される中、ただ一派その流れに与せず独自の作風を保って続いた一門がある。これが吉井派である。鎌倉後期の為則を祖として始まると伝えるが、その頃まで遡る作は稀有で、現存して年代の知れる作は鎌倉末期から南北朝期に始まる。NBTHKは南北朝を降らぬ作を古吉井、室町期のものを吉井として区別する。一門は「次」ならぬ「則」の字を通字とし、清次の伝えとともに景則・盛則・清則・永則と「則」字の名跡が連なる。中でも景則は名跡が最も長く続き、一説に吉井の嫡流とも伝えて、鎌倉末から室町中期まで一派の縦糸をなす。清則の子永則はのち出雲へ移住したとの伝えがあり、同国には後代の永則が数工あって伝えに符合する。 この一門を決するのは、規則的に連れて焼かれる小互の目である。やや肌立つ板目の上にこの刃を焼き、尖り刃・角がかる刃を交えて尖りごころを生み、しばしば逆がかって小丁子を交える。整然と反復するこの「吉井刃」を背骨として、清則・盛則らはこれを匂本位に控えめな小沸で締め、景則は刃中の強い沸を立てて、伊達家旧蔵の太刀が古備前と極められるほど最も古い備前へと結びつく。地鉄は杢を交えてつんだ板目で、処々綾杉風を呈し、地沸つき地景入る。その上に一門は備前物中独特の映りを立てる。これは焼刃の形がそのまま地に影となって映じたようなもので、長船本流の柔らかな雲のような乱れ映りのように漂うのではなく、上の刃文の輪郭を地に呼応させて繰り返す。連れた互の目の華やかな半面に対し、僅かに小互の目を交えた細直刃という静かな半面があり、同じ工が両様を打ち分ける。永則の細直刃に交じる小互の目のように、最も静かな刃にも畳み込まれた互の目が窺え、これが則光風の尋常な直刃と紛れるところを吉井へと引き戻す。銘は逆鏨を多用して切られ、銘字までもが一門の標を帯びる。 鑑定の勘所は、何よりこの整然たる連れにある。吉井の刀を分かつのは華やかさでも大きさでもなく、刀身の全長を一定の調子で走る小互の目の反復であり、これによって長船嫡流と分かたれる。背後に立つ影のごとき映りと、逆鏨の銘とが、これを補強する。逆にその作風の強さゆえ、後代のものが往々美濃物と誤鑑され易い点も心得るべきである。主要工の格は名高い鎌倉の名工というよりは記録の明確な上手で、藤代は清則を中作、盛則・永則を中上作とし、一門の手の平均を上回る位置に置く。その作はことごとく在銘で多くは年紀をもつため、求める者は年代まで定め得る工に出会い、これは室町備前の手にとってそれ自体が一つの魅力である。連れた互の目と映りに惹かれる収集家にとって、年紀作はこの一派の作風を最も明快に手にする道であり、伝来の知れるものでは景則の太刀が佐野美術館に、清則の太刀が靖國神社に、永則の大太刀が徳川美術館に納まる。古吉井の精緻な基準に最も近づくのは清則文安の脇指のような頂点の作で、室町期の吉井物にしてはよく沸づき、説示はこれを古吉井の作域にせまる出来と評する。 詳しく見る →
国内の戦乱と海外への貿易が、室町の備前を国内随一の刀剣産地にした。応仁の乱以後は戦国の需要が一世紀続き、遣明船は数万振の単位で刀を運んでいる。
本作はNBTHKの旧鑑定書(貴重・特別貴重)を有しますが、これらは現在発行されておらず、信頼性に欠けるとされています。極めを確認するには、公的な鑑定機関(NBTHK・NTHKなど)への再提出による現代の鑑定をご検討いただけます。
As a general rule, returns/exchanges are not accepted on Japanese sword orders unless damaged upon delivery. Other items: returns/exchanges accepted within 7 days of delivery. Cancellation for personal reasons incurs a 30% restocking fee (70% refunded). Return shipping must be prepaid and insured by the buyer; shipping/handling fees are non-refundable. Contact katana@tozando.co.jp to initiate a return.