江戸時代 鉄地 壇之浦合戦図鐔 銘 藻柄子入道宗典(特別貴重刀装具) 日本・江戸時代 彦根住 鉄地 肉彫地透 金銀布目象嵌 銘 宗典 日本美術刀剣保存協会 特別貴重刀装具 本作は、近江国彦根の銘工、藻柄子入道宗典(そうへいしにゅうどうそうてん)による江戸時代の傑作鉄鐔です。題材は、1185年に源平合戦の終止符を打った歴史的決戦「壇之浦の戦い」を描いています。 落ち着いた色調の鉄地(てつじ)に、精緻な肉彫地透(にくぼりじすかし)を施し、高低差のある立体的な造形に金銀の布目象嵌(ぬのめぞうがん)を贅沢に散らしています。中心の茎孔(なかごあな)を囲むように、勇猛な武者や軍馬、軍船、逆巻く波濤、そして遠景の山々が驚異的な密度で構成されており、一つの物語を凝縮したかのような構図が見事です。黒々とした鉄の地色が、甲冑や兜、武具、そして荒ぶる海を彩る金銀の装飾を鮮やかに引き立てており、まさに彦根宗典派の真骨頂とも言える華やかな叙事詩的表現が遺憾なく発揮されています。 【壇之浦の戦いについて】 寿永4年(1185年)、源氏と平氏が覇権を争った源平合戦の最終決戦です。この海上戦において源氏が決定的な勝利を収め、平氏一門は滅亡へと向かいました。敗北を悟った二位の尼に抱かれ、幼き安徳天皇が入水した悲劇的なエピソードはあまりにも有名です。この戦いは後世、『平家物語』などを通じて日本の武士文化における主要な画題となり、文学や美術の世界で永く語り継がれてきました。 【鉄地に描かれた叙事詩】 この鐔の表面全体は、あたかも歴史画の名場面を金属という素材に写し取ったかのようです。中心の茎孔を軸として、壮大な物語が展開されています。











金工 · 近江
現在33点販売中
彦根派は、近江国彦根に興った刀装具の一流派であり、その彫法は世に彦根彫の名をもって知られる。開祖は藻柄子入道宗典で、『装剣奇賞』によれば元来は京都の出身と伝えられ、後に江州彦根に移住して彦根彫の祖となったという。彦根御家中川北氏の抱え工となり、氏を喜多川(喜多河)と改め、初銘を秀典と称した。同名二代があるといい、現存する行年紀作などから初代は承応元年に生まれたことが知られ、その活躍期は江戸時代前期から中期にかけてである。美濃彫の流れを汲むとも伝えられ、作風に後藤風、美濃風が見られるとする見解もある。宗典の門からは野村包教をはじめとする有力な作者が輩出し、包教は宗典門第一の上手と称され、同派の有力な分派として独自の地位を確立した。 作風は、鉄地または赤銅魚子地を用い、鋤出高彫に金・銀・赤銅・素銅などの各種の色金を駆使した象嵌色絵をもって飾るものが多い。たっぷりとした地の表裏画面一杯に主題を肉置き豊かな高彫で表し、各種の色金にかつ金の種類をも複数使用して、壮大な画面に仕立てる点に大きな特色がある。題材は武者、竹林の七賢、花鳥、藻貝尽くし、唐人物、群仙図、十二支など多岐にわたり、また『源氏物語』の「明石」や『小督』の物語に取材した作例も見られる。賑やかに華やかに展開する様はまさに宗典の真骨頂であり、その彫口はおおらかでゆったりとしており、観る者を幽玄の世界に誘うと評される。包教もまた、大胆な構成力と繊細な色がね象嵌をもって画面を広く使い物語を演出し、師の作風を継承しつつ独自の魅力を加えた。 彦根派の作は、その濃密な彫法によって名を馳せ、宗典は代表工として多くの鐔好きを魅了した。ともすれば賑々しい鐔は行き過ぎの感を否めないこともあるが、宗典の手にかかると不思議と行き過ぎ感がないばかりか、品格をも兼ね備えた豪華な優鐔となる。包教の作もまた、師である宗典の傑作に勝るとも劣らない出来と評され、その白眉と見られる一枚も伝えられている。一方、宗典の名はあまりにも有名であったために、後代の彦根彫の作品に宗典の刻銘が多用され、土産物といわれる粗悪な作品にまで刻銘されているのが現実である。それゆえ真作においては、賑々しい作柄に品格を兼ね備えた豪華な優鐔が多く、行年銘が貴重であり、保存状態が良いことも好ましい評価の点とされる。 詳しく見る →
本作はNBTHKの旧鑑定書(貴重・特別貴重)を有しますが、これらは現在発行されておらず、信頼性に欠けるとされています。極めを確認するには、公的な鑑定機関(NBTHK・NTHKなど)への再提出による現代の鑑定をご検討いただけます。
14-day return if items arrive damaged or in unexpected condition; customer bears return shipping + insurance; items returned in original condition with all accessories; antique armour non-returnable; only regular priced items refundable; shipping costs non-refundable.
€1,600
江戸時代 鉄地 壇之浦合戦図鐔 銘 藻柄子入道宗典(特別貴重刀装具) 日本・江戸時代 彦根住 鉄地 肉彫地透 金銀布目象嵌 銘 宗典 日本美術刀剣保存協会 特別貴重刀装具 本作は、近江国彦根の銘工、藻柄子入道宗典(そうへいしにゅうどうそうてん)による江戸時代の傑作鉄鐔です。題材は、1185年に源平合戦の終止符を打った歴史的決戦「壇之浦の戦い」を描いています。 落ち着いた色調の鉄地(てつじ)に、精緻な肉彫地透(にくぼりじすかし)を施し、高低差のある立体的な造形に金銀の布目象嵌(ぬのめぞうがん)を贅沢に散らしています。中心の茎孔(なかごあな)を囲むように、勇猛な武者や軍馬、軍船、逆巻く波濤、そして遠景の山々が驚異的な密度で構成されており、一つの物語を凝縮したかのような構図が見事です。黒々とした鉄の地色が、甲冑や兜、武具、そして荒ぶる海を彩る金銀の装飾を鮮やかに引き立てており、まさに彦根宗典派の真骨頂とも言える華やかな叙事詩的表現が遺憾なく発揮されています。 【壇之浦の戦いについて】 寿永4年(1185年)、源氏と平氏が覇権を争った源平合戦の最終決戦です。この海上戦において源氏が決定的な勝利を収め、平氏一門は滅亡へと向かいました。敗北を悟った二位の尼に抱かれ、幼き安徳天皇が入水した悲劇的なエピソードはあまりにも有名です。この戦いは後世、『平家物語』などを通じて日本の武士文化における主要な画題となり、文学や美術の世界で永く語り継がれてきました。 【鉄地に描かれた叙事詩】 この鐔の表面全体は、あたかも歴史画の名場面を金属という素材に写し取ったかのようです。中心の茎孔を軸として、壮大な物語が展開されています。











金工 · 近江
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彦根派は、近江国彦根に興った刀装具の一流派であり、その彫法は世に彦根彫の名をもって知られる。開祖は藻柄子入道宗典で、『装剣奇賞』によれば元来は京都の出身と伝えられ、後に江州彦根に移住して彦根彫の祖となったという。彦根御家中川北氏の抱え工となり、氏を喜多川(喜多河)と改め、初銘を秀典と称した。同名二代があるといい、現存する行年紀作などから初代は承応元年に生まれたことが知られ、その活躍期は江戸時代前期から中期にかけてである。美濃彫の流れを汲むとも伝えられ、作風に後藤風、美濃風が見られるとする見解もある。宗典の門からは野村包教をはじめとする有力な作者が輩出し、包教は宗典門第一の上手と称され、同派の有力な分派として独自の地位を確立した。 作風は、鉄地または赤銅魚子地を用い、鋤出高彫に金・銀・赤銅・素銅などの各種の色金を駆使した象嵌色絵をもって飾るものが多い。たっぷりとした地の表裏画面一杯に主題を肉置き豊かな高彫で表し、各種の色金にかつ金の種類をも複数使用して、壮大な画面に仕立てる点に大きな特色がある。題材は武者、竹林の七賢、花鳥、藻貝尽くし、唐人物、群仙図、十二支など多岐にわたり、また『源氏物語』の「明石」や『小督』の物語に取材した作例も見られる。賑やかに華やかに展開する様はまさに宗典の真骨頂であり、その彫口はおおらかでゆったりとしており、観る者を幽玄の世界に誘うと評される。包教もまた、大胆な構成力と繊細な色がね象嵌をもって画面を広く使い物語を演出し、師の作風を継承しつつ独自の魅力を加えた。 彦根派の作は、その濃密な彫法によって名を馳せ、宗典は代表工として多くの鐔好きを魅了した。ともすれば賑々しい鐔は行き過ぎの感を否めないこともあるが、宗典の手にかかると不思議と行き過ぎ感がないばかりか、品格をも兼ね備えた豪華な優鐔となる。包教の作もまた、師である宗典の傑作に勝るとも劣らない出来と評され、その白眉と見られる一枚も伝えられている。一方、宗典の名はあまりにも有名であったために、後代の彦根彫の作品に宗典の刻銘が多用され、土産物といわれる粗悪な作品にまで刻銘されているのが現実である。それゆえ真作においては、賑々しい作柄に品格を兼ね備えた豪華な優鐔が多く、行年銘が貴重であり、保存状態が良いことも好ましい評価の点とされる。 詳しく見る →
本作はNBTHKの旧鑑定書(貴重・特別貴重)を有しますが、これらは現在発行されておらず、信頼性に欠けるとされています。極めを確認するには、公的な鑑定機関(NBTHK・NTHKなど)への再提出による現代の鑑定をご検討いただけます。
14-day return if items arrive damaged or in unexpected condition; customer bears return shipping + insurance; items returned in original condition with all accessories; antique armour non-returnable; only regular priced items refundable; shipping costs non-refundable.
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