題名:孫悟空 【解説】 小柄穴・大鐔穴を設けた丸形の鐔です。雲の上に立ち、擬人化された装束を纏った猿が描かれています。その正体は、長編小説『西遊記』の主人公である孫悟空です。石から生まれた彼は、変化の術をはじめとする様々な法術を習得しました。右手に携えているのは、伸縮自在の棍棒「如意棒(にょいぼう)」です。天界の怒りに触れ、五百年の間、山に幽閉されていましたが、三蔵法師の弟子となることで赦され、天竺への旅を支えることとなりました。粗暴で反抗的な性格ながら、礼節や道徳を重んじる一面もあったと伝えられています。 裏面には、小鬼の姿が描かれています。孫悟空から逃げ出そうとしているのでしょうか、足元には風が渦巻き、躍動感あふれる動きが表現されています。本作は『西遊記』の一場面を切り取ったものと思われます。意匠の妙を楽しみつつ、物語の世界に思いを馳せていただければ幸いです。 ※本品はアンティーク品(骨董品)です。状態については各写真にて十分にご確認ください。 【鐔(つば)とは】 鐔は日本刀の拳を守る護具です。格式高い武士は、鐔をはじめとする美しい刀装具で刀を飾り立てました。特に鐔の表面は、街を歩く際などに他者の目に触れやすいため、より装飾的な意匠が施される傾向にあります。 【刀装具が武士にとって重要であった理由】 日本刀の拵(外装)には、鐔、目貫、縁頭など、多種多様な装飾が施されています。日本刀は武器であると同時に、持ち主の身分や個性、信念を象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンの装飾に近い感覚と言えるかもしれません。 ぜひ、写真を拡大して細部までご覧ください。そこには、鉄や赤銅、四分一といった地金に、金・銀・素銅などの色金を象嵌した、日本の卓越した彫金技術が凝縮されています。鐔一つをとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀本体と共に時代を生き抜いてきたこれらの装具は、刀剣そのものに匹敵する価値を持つこともあります。刀装具は一見控えめな部品ですが、ここに知識とこだわりを持つことこそが、真の武士の目利きへの第一歩と言えるでしょう。 【運営元について】 サムライミュージアムは東京に位置し、侍の歴史に関する古美術品を展示しています。当オンラインショップでは、日本文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、アンティークの刀剣・甲冑や伝統工芸品を販売しております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)、PayPal、Apple Pay、Google Payをご利用いただけます。いずれも安全な決済方法です。その他の決済方法をご希望の場合は、お問い合わせください。日本円(JPY)のほか、米ドル(USD)、豪ドル(AUD)、ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)での決済が可能です。価格は日本円で設定されており、他通貨は最新の為替レートに基づいて自動計算されます。 【配送について】 通常、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)にて発送いたします。ご注文からお届けまで、通常5〜14日ほどかかります。 ※カナダおよびオーストラリアへの配送は、現在EMSが一時停止しているため、DHLを利用いたします。EMSまたはDHL(豪・加のみ)での発送が可能な地域については、国際配送料は無料です。その他の配送業者をご希望の場合は、事前にお問い合わせください。 発送後、追跡番号をメールにてお知らせいたします。有効なメールアドレスを正しくご入力ください。 ※世界情勢や感染症の影響により、配送に遅延が生じる場合がございます。お住まいの国への配送状況を確認したい場合は、お気軽にお問い合わせください。






柳川派
江戸
在銘
町彫 · Edo
現在54点販売中
柳川派は、江戸中期に興った町彫の一派であり、横谷家の門流に連なることから、審査説明においても「横谷門下柳川派」と一貫して位置づけられている。家祖柳川直政(元禄五年・一六九二〜宝暦七年・一七五七)は、吉岡因幡介および横谷宗珉に学び、江戸お玉ヶ池に住して一家を成した。直政は実子に恵まれなかったため門人の育成に心血を注ぎ、歴代当主は「直」の一字を継承している。二代直光ののち、直故の実子にして家祖直政の嫡孫にあたる直春は、生後まもなく父が急逝したため直光の後援指導を受けて修行し、寛政年間に直光が隠居すると柳川家三代目の家督を相続した。直春は実子の直連や河野春明らを輩出し、江戸の彫金界を盛り上げていった。 その作風は、横谷伝来の技法体系を基幹とする。すなわち赤銅魚子地に高彫(多くは据文)を施し、金・銀・四分一等の象嵌色絵を加える彫法を本領とし、片切彫にも優れた。作品は小柄・笄・縁頭・目貫・鐔を中心に、獅子牡丹・虎・唐人物などの古典的画題や福禄寿等の人物図を得意としている。なかでも直春の「以宗珉図」と銘した福禄寿図縁頭は、「高低差の大きい高彫象嵌色絵は実に見事で、宗珉に肉薄した出来映え」[[c:2]]と評され、的確に配置されて施された象嵌や色絵とあいまって、宗珉様式を規範として堅持した同派の姿勢を如実に物語っている。また師の名から一字を授かって名乗りとする師弟相伝の慣行も同派の特色であり、加藤直常や石黒政常らの銘にその跡をたどることができる。 柳川派の意義は、自派の作域にとどまらず、江戸後期の金工諸派を生み出した母体としての役割にある。柳川派の加藤直常に学んだ石黒政常は、直政の「政」と直常の「常」の各一字を組み合わせて政常と名乗り、「柳川家の作風を脱し、花鳥図に工夫を凝らし独自の作風を確立」して石黒家を興した。同家は明治まで代々栄え、その門下には双璧と称された政美・政明をはじめ、是常・政英・政広など多くの上手が名を連ねている。また柳川直光に師事した菊岡光行(寛延三年・一七五〇生)は菊岡派の創始者となり、「精巧堅実な彫法に定評がある」と称された。さらに直春門の河野春明の系流は、「師春明の作風をよく受け継いでいる」[[c:3]]と評される大石明親らを通じて幕末にまで及んだ。かくして柳川派は、赤銅魚子地高彫色絵に代表される横谷風の彫技を江戸金工界に広く伝播させた要枢の存在として、刀装具史上に確固たる位置を占めている。 詳しく見る →
販売店の出品ページで鑑定書を確認できませんでした。日本刀および刀装具は通常、NBTHK(または NTHK)の鑑定を受けます。鑑定書がない場合、極めは販売店の見解にとどまり、第三者による確認は行われていません。ご購入前に販売店へ鑑定書の有無をお問い合わせのうえ、慎重にご判断ください。
Returns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
題名:孫悟空 【解説】 小柄穴・大鐔穴を設けた丸形の鐔です。雲の上に立ち、擬人化された装束を纏った猿が描かれています。その正体は、長編小説『西遊記』の主人公である孫悟空です。石から生まれた彼は、変化の術をはじめとする様々な法術を習得しました。右手に携えているのは、伸縮自在の棍棒「如意棒(にょいぼう)」です。天界の怒りに触れ、五百年の間、山に幽閉されていましたが、三蔵法師の弟子となることで赦され、天竺への旅を支えることとなりました。粗暴で反抗的な性格ながら、礼節や道徳を重んじる一面もあったと伝えられています。 裏面には、小鬼の姿が描かれています。孫悟空から逃げ出そうとしているのでしょうか、足元には風が渦巻き、躍動感あふれる動きが表現されています。本作は『西遊記』の一場面を切り取ったものと思われます。意匠の妙を楽しみつつ、物語の世界に思いを馳せていただければ幸いです。 ※本品はアンティーク品(骨董品)です。状態については各写真にて十分にご確認ください。 【鐔(つば)とは】 鐔は日本刀の拳を守る護具です。格式高い武士は、鐔をはじめとする美しい刀装具で刀を飾り立てました。特に鐔の表面は、街を歩く際などに他者の目に触れやすいため、より装飾的な意匠が施される傾向にあります。 【刀装具が武士にとって重要であった理由】 日本刀の拵(外装)には、鐔、目貫、縁頭など、多種多様な装飾が施されています。日本刀は武器であると同時に、持ち主の身分や個性、信念を象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンの装飾に近い感覚と言えるかもしれません。 ぜひ、写真を拡大して細部までご覧ください。そこには、鉄や赤銅、四分一といった地金に、金・銀・素銅などの色金を象嵌した、日本の卓越した彫金技術が凝縮されています。鐔一つをとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀本体と共に時代を生き抜いてきたこれらの装具は、刀剣そのものに匹敵する価値を持つこともあります。刀装具は一見控えめな部品ですが、ここに知識とこだわりを持つことこそが、真の武士の目利きへの第一歩と言えるでしょう。 【運営元について】 サムライミュージアムは東京に位置し、侍の歴史に関する古美術品を展示しています。当オンラインショップでは、日本文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、アンティークの刀剣・甲冑や伝統工芸品を販売しております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)、PayPal、Apple Pay、Google Payをご利用いただけます。いずれも安全な決済方法です。その他の決済方法をご希望の場合は、お問い合わせください。日本円(JPY)のほか、米ドル(USD)、豪ドル(AUD)、ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)での決済が可能です。価格は日本円で設定されており、他通貨は最新の為替レートに基づいて自動計算されます。 【配送について】 通常、日本郵便のEMS(国際スピード郵便)にて発送いたします。ご注文からお届けまで、通常5〜14日ほどかかります。 ※カナダおよびオーストラリアへの配送は、現在EMSが一時停止しているため、DHLを利用いたします。EMSまたはDHL(豪・加のみ)での発送が可能な地域については、国際配送料は無料です。その他の配送業者をご希望の場合は、事前にお問い合わせください。 発送後、追跡番号をメールにてお知らせいたします。有効なメールアドレスを正しくご入力ください。 ※世界情勢や感染症の影響により、配送に遅延が生じる場合がございます。お住まいの国への配送状況を確認したい場合は、お気軽にお問い合わせください。






柳川派
江戸
在銘
町彫 · Edo
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柳川派は、江戸中期に興った町彫の一派であり、横谷家の門流に連なることから、審査説明においても「横谷門下柳川派」と一貫して位置づけられている。家祖柳川直政(元禄五年・一六九二〜宝暦七年・一七五七)は、吉岡因幡介および横谷宗珉に学び、江戸お玉ヶ池に住して一家を成した。直政は実子に恵まれなかったため門人の育成に心血を注ぎ、歴代当主は「直」の一字を継承している。二代直光ののち、直故の実子にして家祖直政の嫡孫にあたる直春は、生後まもなく父が急逝したため直光の後援指導を受けて修行し、寛政年間に直光が隠居すると柳川家三代目の家督を相続した。直春は実子の直連や河野春明らを輩出し、江戸の彫金界を盛り上げていった。 その作風は、横谷伝来の技法体系を基幹とする。すなわち赤銅魚子地に高彫(多くは据文)を施し、金・銀・四分一等の象嵌色絵を加える彫法を本領とし、片切彫にも優れた。作品は小柄・笄・縁頭・目貫・鐔を中心に、獅子牡丹・虎・唐人物などの古典的画題や福禄寿等の人物図を得意としている。なかでも直春の「以宗珉図」と銘した福禄寿図縁頭は、「高低差の大きい高彫象嵌色絵は実に見事で、宗珉に肉薄した出来映え」[[c:2]]と評され、的確に配置されて施された象嵌や色絵とあいまって、宗珉様式を規範として堅持した同派の姿勢を如実に物語っている。また師の名から一字を授かって名乗りとする師弟相伝の慣行も同派の特色であり、加藤直常や石黒政常らの銘にその跡をたどることができる。 柳川派の意義は、自派の作域にとどまらず、江戸後期の金工諸派を生み出した母体としての役割にある。柳川派の加藤直常に学んだ石黒政常は、直政の「政」と直常の「常」の各一字を組み合わせて政常と名乗り、「柳川家の作風を脱し、花鳥図に工夫を凝らし独自の作風を確立」して石黒家を興した。同家は明治まで代々栄え、その門下には双璧と称された政美・政明をはじめ、是常・政英・政広など多くの上手が名を連ねている。また柳川直光に師事した菊岡光行(寛延三年・一七五〇生)は菊岡派の創始者となり、「精巧堅実な彫法に定評がある」と称された。さらに直春門の河野春明の系流は、「師春明の作風をよく受け継いでいる」[[c:3]]と評される大石明親らを通じて幕末にまで及んだ。かくして柳川派は、赤銅魚子地高彫色絵に代表される横谷風の彫技を江戸金工界に広く伝播させた要枢の存在として、刀装具史上に確固たる位置を占めている。 詳しく見る →
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