説明

備中青江 刀 販売状況:販売中 鑑定書:日本美術刀剣保存協会(NBTHK) 特別保存刀剣(令和6年12月4日交付) 長さ:2尺0寸8分(約63.0 cm) 鑑定銘:無銘(青江) 本作は、日本美術刀剣保存協会の特別保存刀剣鑑定書において「青江」と極められた無銘の刀です。 青江派は、日本刀史上最も重要な作刀地の一つである備前・備中地方に拠点を置いた一派です。吉井川、旭川、高梁川の三河川がもたらす山間部の良質な砂鉄に恵まれ、この一帯には中世を通じて精鋭の鍛冶集団が密集していました。古長船、一文字、そして青江といった名門が、わずか一日で移動できるほどの近距離に点在しており、互いに技術的な交流を持ちつつも、それぞれの地域性や工房の伝統に基づいた独自の「作風」を確立していました。 青江の魅力は、単一の様式に収まらない奥深さにあります。五ヶ伝の枠組みでは「備前伝」に分類されることが多いものの、多くの研究者は、その最盛期における格調高さから、備前とは一線を画す独立した地域伝承として高く評価しています。 愛刀家にとっての青江は、いわば二つの世界の架け橋のような存在です。備前伝特有の華やかな乱れ刃の展開と、山城伝を彷彿とさせる規矩正しい直刃や精緻な地肌の気品。その両面を併せ持つ「古典的で落ち着きがあり、決して卑しくならない」自信に満ちた風格こそが、青江の真骨頂と言えるでしょう。 青江の名は、もともと備前の福山近辺の地名に由来し、後に拠点を備中に移した後もその名を継承したと伝えられています。鎌倉時代の「黄金期」における青江の地位は、後鳥羽上皇による御番鍛冶の召集によっても裏付けられています。青江の鍛冶がその精鋭の中に名を連ねている事実は、当時の最も競争の激しい芸術的環境において、青江の技量が地方の一派に留まらず、宮廷レベルの洗練に達していたことを示しています。 文献によって呼称は様々で、「古青江・中青江・末青江」と三区分する場合もあれば、初期を古青江、それ以降を広く青江と呼ぶ場合もあります。NBTHKの鑑定においては、概ね鎌倉初期から中期のものを「古青江」とし、鎌倉後期から南北朝時代、あるいは室町期に及ぶものを広く「青江」と極める傾向にあります。 本作のような中世の太刀が、後の時代に実戦の需要に応じて磨上げられ、刀として現代に伝わる姿には、歴史の重みと実用美が凝縮されています。

Bitchu Aoe katana
売切れ
Tokuho売切れ

Bitchu Aoe katana

売却済

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仕様

長さ

63 cm

流派について

Aoe School青江派

2 重要文化財15 重要美術品2 御物24 特別重要刀剣210 重要刀剣

青江派は備中国に興った刀工集団で、承安頃の安次を祖と伝え、高梁川下流域の子位荘・万寿荘を拠点に平安時代末期から南北朝時代後期に至るまで大いに繁栄した。十一世紀初頭の往来物『新猿楽記』が諸国の名産物として「備中ノ刀」を挙げていることは夙に知られ、その高い評価を受け継ぐ刀工群として歴史に名を刻む。鎌倉時代中期頃までのものを特に古青江と称し、それ以降南北朝期にかけてのものを青江と汎称して大別される。南北朝期には次直・次吉・守次・直次等の良工が輩出し、一派の技量は頂点に達した。 作風は時代によって明確な変遷を示す。古青江は小沸出来で匂口のやや沈んだ直刃仕立てに小乱れを交えたものが多く、鍛えには杢目が目立ってやや肌立ち、いわゆる縮緬肌状の肌合となり、地斑の交じるものが多い。同時代の備前物に比すると幾分地味で渋い味わいを醸す点に独自の風趣がある。鎌倉時代後期になると沸づきが穏やかとなり、さらに南北朝期に至ると匂口が締まり、明るく冴えた直刃、或いは延文頃に完成された特色ある逆丁子乱れの二様を見せるようになる。この期の他国の刀工が相州伝の影響を受けて沸出来をあらわしているのに対し、匂出来である点が興味深い。地鉄は小板目に小杢目を交えてよくつみ、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入り、地斑状の肌合や乱れ映りが立ち、刃寄りには二重三重の筋状の映りを形成していわゆる段映りの態を見せるなど、鍛えに独特の景色を呈する。刃文は直刃を基調に小互の目・小丁子・角がかった刃などが交じり、足・逆足・葉がよく入り、匂口が締まって明るく冴え、帽子は突き上げて尖りごころとなり、やや長く返るものが多い。 青江派は地刃共に明るく冴え渡る精美な出来口をもって知られ、指定品には「同派極めの中でも出色の出来映え」「青江極めの白眉」と称される逸品が少なくない。縮緬肌に地斑と映りが交錯する鍛えの妙味、匂口の締まった冴えやかな直刃、そして逆がかった刃に飛焼が火焔の如く乱れる華やかな作域に至るまで、備中鍛冶の伝統を脈々と受け継ぐ一派の技と風格が遺憾なく示されている。

刀剣商

Nihon Art

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