江戸時代前期の明暦から延宝を活躍期とする、赤坂二代忠正と極められた作。初、二、三代赤坂の作品には銘がなく、古風で武骨な造り込みが特徴であることから、これらを古赤坂と呼び分けている。赤坂鐔は京透の影響を受けながらも独創的に草体化された意匠であり、後の江戸文化でもある粋に通じることから好まれ、殊に古赤坂の作品は高く評価されている。肉厚く骨太な印象のこの鐔は、京や尾張などにもある古調な雁金などを組み合わせた繋文の意匠ながら、透しの切り口には赤坂の特質が現れている。



忠正
Early Edo (d. 延宝五 1677)
武蔵
無銘
特別保存 (NBTHK)
鐔工 · 武蔵 · 1650-1677頃
現在1点販売中
赤坂派の二代忠正は、父の名と称を継いだ。説明は「赤坂忠正は、庄左衛門と称し同名で初二代いる」[[c:1]]とし、文政年間に子孫の忠時が幕府に提出した由緒書により、「初代忠正は明暦三年に歿し、二代忠正は延宝五年に歿したと記されている」[[c:2]]とする。古赤坂の上三代の常として、在銘作はない。
本工の名で記録される鐔は二枚である。一は撫角形の槌目地に竹・丁子・鯰を透した鉄鐔で、父子が並んで作鐔した頃の作と判じられ、「二代忠正が初代と共に作鐔していた頃の傑作と推考され、赤坂透鐔全体からみても極めて優れた鐔である」[[c:3]]とされる。二は薄に露と三日月の武蔵野を陰陽透に表した鐔で、説明は「本作は二代赤坂忠正と鑑せられる鐔で」[[c:4]]と明記し、無駄な肉置きをしない洗練された彫口を賞する。
両作は初・二代に共通する造込みの見処を備え、説明は「上部の尖った切羽台は赤坂初二代の特徴であり、小柄櫃孔にして笄櫃孔が小さいのも初二代の特徴である」[[c:5]]とする。ゆえにその手は父の手と並べて読まれ、説明が二代と鑑する作にのみ二代の名を与える。両作とも重要刀装具に指定されている。
忠正の位置づけを、日本刀全体および伝法・時代・時期ごとに示します。各区分(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
鐔工 · Edo
時期区分: 古赤坂· 1624–1700
現在59点販売中
保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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