初代冬広は、相州広次(二代)の子と伝えられています。相州伝を学んだ後、寛正頃(1460年頃)に若狭国小浜へ移り住み、作刀を始めました。その卓越した技量は西国の武将たちから厚い信頼を寄せられ、一世を風靡した名工です。初代以降、冬広の名は江戸時代まで連綿と受け継がれ、若狭を代表する最も格式高い家系となりました。 本作は、冬広の銘が鮮明に残る保存状態の良い短刀です。姿は菖蒲造に近い鵜首造を呈し、肌は相州伝の伝統を汲む板目肌で、非常に明るく冴えた出来映えを見せています。 刃文は、差表が沸のついた互の目に乱れを交え、差裏は小互の目に湾れを焼くなど、表裏で異なる表情を見せるのが特徴です。 刀身には樋が彫られており、差表には約8cmの添樋がありますが、これは後年に追加されたものと推察されます。 拵は白鞘で、木ハバキと柄が一体となった造りです。古刀期の冬広を、大変お求めやすい価格で手に入れる貴重な機会です。 長さ:24.1 cm 反り:0.3 cm 目釘穴:3個 元幅:24.1 mm 元重:1.7 mm 銘:冬広作(表) 時代:古刀 造り:鵜首造(鎬造)、庵棟 地鉄:板目 刃文:互の目乱れ/湾れ 帽子:大丸 重量(鞘払):120 g 茎:磨上 登録証:京都 52176号 お探しの刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。












相州伝 · 若狭
現在5点販売中
若狭冬広は、相州広次三代目の子と伝え、室町時代の康正頃に若州小浜へ移住したとされる一系である。説示によれば、その名跡は新々刀時代にまで続き、五代を数えたとも言われる。年紀のうえでは永正十二年紀に「冬広伍七三才」と銘した作が知られ、ほかに永正・天文・元亀・天正の年紀があって、室町後期から戦国期を通じての制作が確かめられる。源流は相州にあり、後には相州綱広の門に学んだと伝えるものの、相州住と銘した作は見ないとも記される。同じ頃に若州・伯州・雲州・備前・備中などと住所を切り替えた作があり、これらが同人によるものか否かは検討の余地が残るとして、説示はいずれも断を避けている。 作風として説示が繰り返し挙げるのは末相州風と末備前風の二様であり、同一の系のうちにこの両者が併存する点が判別の鍵となる。地鉄は板目に杢目・流れ肌を交え、肌立ちごころとなって地沸がつき、地景が頻りに入る。刃文は焼幅広く、のたれに小互の目・小丁子や尖り刃を交え、足・葉が盛んに入り、荒めの沸を交えて砂流し・金筋がかかり、匂口の明るいものが多い。中には中直刃を基調に互の目・尖り刃を交え、飛焼が頻りに加わって棟焼も総体にかかり、皆焼となる作がある。一方で太直刃調に小互の目を交える穏やかな直刃出来もみられ、直刃と乱れの両様を焼き分ける。帽子は乱れ込んで尖りごころとなり、あるいは小丸に掃きかけて返る。彫物を得意とし、草の倶利迦羅・梵字・棒樋・添樋などを施した作が伝わる。造込みは庵棟の鎬造を主とし、先反りつき大鋒に延びた豪壮なものから、反り浅い中鋒の尋常な姿まで幅がある。代の判別にあたっては、二字銘を初代の作とみるなど、銘のかたちと地刃の冴えとを併せて見るのが説示の示すところである。 鑑定の要点は、肌立つ板目鍛えに地沸・地景の加わる地鉄と、のたれ・互の目に沸を伴って砂流しのかかる刃取り、さらに皆焼を交える作のあることに置かれる。住所銘や年紀を切った作が多く、作刀地を明記した刀工銘や天正八年紀のごとく、資料としての価値の高い在銘作が伝わる点も本系の特色である。代表作には、若州小浜での所伝を裏づける在銘の刀のほか、備後国西条や備中松山など他国で鍛えた作があり、宮興盛のもとで天正五年に作刀した一口など、他国における活動を示す好資料も含まれる。彫物に長じた一面は、相州風よりむしろ平安城長吉などに近いと評され、両者の関係が問われることもある。末相州の流れを受けつつ末備前風をも併せ、若狭の地にあって戦国期から江戸期へと長く続いた一系として位置づけられる。
販売店の出品ページで鑑定書を確認できませんでした。日本刀および刀装具は通常、NBTHK(または NTHK)の鑑定を受けます。鑑定書がない場合、極めは販売店の見解にとどまり、第三者による確認は行われていません。ご購入前に販売店へ鑑定書の有無をお問い合わせのうえ、慎重にご判断ください。
As a general rule, returns/exchanges are not accepted on Japanese sword orders unless damaged upon delivery. Other items: returns/exchanges accepted within 7 days of delivery. Cancellation for personal reasons incurs a 30% restocking fee (70% refunded). Return shipping must be prepaid and insured by the buyer; shipping/handling fees are non-refundable. Contact katana@tozando.co.jp to initiate a return.
初代冬広は、相州広次(二代)の子と伝えられています。相州伝を学んだ後、寛正頃(1460年頃)に若狭国小浜へ移り住み、作刀を始めました。その卓越した技量は西国の武将たちから厚い信頼を寄せられ、一世を風靡した名工です。初代以降、冬広の名は江戸時代まで連綿と受け継がれ、若狭を代表する最も格式高い家系となりました。 本作は、冬広の銘が鮮明に残る保存状態の良い短刀です。姿は菖蒲造に近い鵜首造を呈し、肌は相州伝の伝統を汲む板目肌で、非常に明るく冴えた出来映えを見せています。 刃文は、差表が沸のついた互の目に乱れを交え、差裏は小互の目に湾れを焼くなど、表裏で異なる表情を見せるのが特徴です。 刀身には樋が彫られており、差表には約8cmの添樋がありますが、これは後年に追加されたものと推察されます。 拵は白鞘で、木ハバキと柄が一体となった造りです。古刀期の冬広を、大変お求めやすい価格で手に入れる貴重な機会です。 長さ:24.1 cm 反り:0.3 cm 目釘穴:3個 元幅:24.1 mm 元重:1.7 mm 銘:冬広作(表) 時代:古刀 造り:鵜首造(鎬造)、庵棟 地鉄:板目 刃文:互の目乱れ/湾れ 帽子:大丸 重量(鞘払):120 g 茎:磨上 登録証:京都 52176号 お探しの刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。












相州伝 · 若狭
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若狭冬広は、相州広次三代目の子と伝え、室町時代の康正頃に若州小浜へ移住したとされる一系である。説示によれば、その名跡は新々刀時代にまで続き、五代を数えたとも言われる。年紀のうえでは永正十二年紀に「冬広伍七三才」と銘した作が知られ、ほかに永正・天文・元亀・天正の年紀があって、室町後期から戦国期を通じての制作が確かめられる。源流は相州にあり、後には相州綱広の門に学んだと伝えるものの、相州住と銘した作は見ないとも記される。同じ頃に若州・伯州・雲州・備前・備中などと住所を切り替えた作があり、これらが同人によるものか否かは検討の余地が残るとして、説示はいずれも断を避けている。 作風として説示が繰り返し挙げるのは末相州風と末備前風の二様であり、同一の系のうちにこの両者が併存する点が判別の鍵となる。地鉄は板目に杢目・流れ肌を交え、肌立ちごころとなって地沸がつき、地景が頻りに入る。刃文は焼幅広く、のたれに小互の目・小丁子や尖り刃を交え、足・葉が盛んに入り、荒めの沸を交えて砂流し・金筋がかかり、匂口の明るいものが多い。中には中直刃を基調に互の目・尖り刃を交え、飛焼が頻りに加わって棟焼も総体にかかり、皆焼となる作がある。一方で太直刃調に小互の目を交える穏やかな直刃出来もみられ、直刃と乱れの両様を焼き分ける。帽子は乱れ込んで尖りごころとなり、あるいは小丸に掃きかけて返る。彫物を得意とし、草の倶利迦羅・梵字・棒樋・添樋などを施した作が伝わる。造込みは庵棟の鎬造を主とし、先反りつき大鋒に延びた豪壮なものから、反り浅い中鋒の尋常な姿まで幅がある。代の判別にあたっては、二字銘を初代の作とみるなど、銘のかたちと地刃の冴えとを併せて見るのが説示の示すところである。 鑑定の要点は、肌立つ板目鍛えに地沸・地景の加わる地鉄と、のたれ・互の目に沸を伴って砂流しのかかる刃取り、さらに皆焼を交える作のあることに置かれる。住所銘や年紀を切った作が多く、作刀地を明記した刀工銘や天正八年紀のごとく、資料としての価値の高い在銘作が伝わる点も本系の特色である。代表作には、若州小浜での所伝を裏づける在銘の刀のほか、備後国西条や備中松山など他国で鍛えた作があり、宮興盛のもとで天正五年に作刀した一口など、他国における活動を示す好資料も含まれる。彫物に長じた一面は、相州風よりむしろ平安城長吉などに近いと評され、両者の関係が問われることもある。末相州の流れを受けつつ末備前風をも併せ、若狭の地にあって戦国期から江戸期へと長く続いた一系として位置づけられる。
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