三人の天下人が戦国の世紀を終わらせ、刀は新しい秩序の道具となった。1588年の刀狩は刀を武士の標章とし、名刀は条約のごとく家々の間を行き交い、鑑定は以後この境で古刀と新刀を分かつ。
Q658. 古刀末期 刀 銘:伯耆国住西伯七郎右衛門尉守弘作 長さ:二尺二寸九分(69.3 cm) 反り:0.9 cm 元幅:3.1 cm 元重:0.7 cm 先幅:2.1 cm 先重:0.4 cm 茎長さ:23.2 cm 白鞘全長:96 cm 形状:鎬造、腰反り、庵棟、中切先。 茎:生、穴一。 肌:小板目肌よく詰み、地沸つく。 刃文:直刃、匂口一様に明るく小沸つく。細かな働きあり。 帽子:表は火焔風、裏は小丸へ返り、返りは短い。 研磨:上研ぎ(恐らく日本国内)が施されており、無類に健全な状態です。 鑑定:日本美術刀剣保存協会(NBTHK)特別保存刀剣鑑定書(2016年)付属。 装具:金箔周り上質ハバキ。角を用いた丁寧な造りの白鞘に収められています。 七郎右衛門尉守弘は、徳川家康が権力を掌握し天下の平定へと向かう、日本史上極めて興味深い時代である古刀期の最末期に活躍した刀工です。 初心者の方は直刃を敬遠しがちですが、経験を積んだ愛刀家ほど、明るく美しい直刃を焼き上げることがいかに困難であるかを知っています。本作は出来が良く、非常に魅力的な一振りです。 重量:約1.22 kg 価格:4,850ドル 【掲載写真について】 現在、新しい撮影システムを試行中のため、画像の順序が不揃いな箇所がございますが、刀身の隅々まで撮影しております。刃先に欠けのように見える箇所があるかもしれませんが、これは下に敷いた布によるものであり、刀身に欠点(キズ)は一切ございませんのでご安心ください。









脇物 · 伯耆 · 1573-1592頃
藤代 中上作 · 刀剣大鑑 上位76%
現在1点販売中
守廣の位置づけを、日本刀全体および伝法・時代・時期ごとに示します。各区分(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
脇物 · 伯耆
時期区分: 末伯耆· 1334–1600
現在3点販売中
末伯耆は、安綱を中心とする古伯耆の名工の世から時代を大きく降った、室町時代後期の伯耆鍛冶を指す。説明によれば、この後代を代表するのは広賀の名跡であって、室町時代の文明頃におこり、以後新刀期にまで続いている。その家系は道祖尾家と見田家とに分かれ、道祖尾家は文明頃から江戸期に亘って倉吉鍛冶町に作刀し、天正頃の道祖尾七郎左衛門尉守広は一派の中でも技量の優れた工とされる。見田家は天文の五郎左衛門尉広賀にはじまり、津原に住して後に倉吉と往還し、名跡は江戸前期まで栄えた。その見田五郎左衛門尉広賀は相州綱広の門人と伝え、年紀はおおむね天文から元亀に渡って、同名数代の中でもとりわけ上手とされる。広賀は若州冬広と並んで、室町末期の山陰地方鍛冶の代表工に数えられている。 作風には、古伯耆の最古層に立つ安綱の世とは隔たった、室町末期の地方鍛冶らしい性格が見える。説明は、広賀の作風を末相州・末備前などに通じるものとし、相州風には大互の目乱れに飛焼が頻りにかかって皆焼となるものが多く、備前風のものもあって二様をなすと記す。直刃調に喰違刃を交える短刀もあり、地鉄は小板目に流れ肌を交え地沸つくが、なかには一種の野趣が盛られ、鉄色に黒味あるものがあって、そこがこの派の見どころともなっている。古伯耆が直刀から湾刀への移りゆく古さの中に古雅な強さをたたえたのに対し、末伯耆では同時代の備前清光・若州冬広・豊後統景らに通う共通の作柄へと整えられ、姿も室町の打刀の典型に落ち着いている。なお守広の佳作には地刃の出来が古作の二字国俊を髣髴とさせるものもあると伝え、後代にも上工の作に紛れる一口が遺ることが知られる。 評価の上で末伯耆を古伯耆と分かつ要点は、何よりその時代と作柄にある。古伯耆が安綱・真守を双璧として湾刀初期を担うのに対し、末伯耆は文明以降の広賀一門を中心とし、その手は末相州・末備前風という室町末期に共通する作域に拠っている。主要工としては道祖尾家の守広、見田家の五郎左衛門尉広賀が挙げられ、ことに見田五郎左衛門尉広賀が最も名高い。広峯神社に奉納されて永く伝えられた一口のように、神社への奉納や注文主銘を伴う作が遺り、年紀や行年銘の明らかなものは同工研究の好資料ともなって、末伯耆の伝来と作域を今に伝えている。 詳しく見る →
桃山時代
三人の天下人が戦国の世紀を終わらせ、刀は新しい秩序の道具となった。1588年の刀狩は刀を武士の標章とし、名刀は条約のごとく家々の間を行き交い、鑑定は以後この境で古刀と新刀を分かつ。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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