参勤交代が集めた日本最大の帯刀人口が江戸にあった。御用鍛冶康継は茎に葵紋を許され、虎徹の刀は截断銘の金象嵌を帯びる。この町では、証こそが物を言った。
◎脇差 ◇銘文:表:長曽祢乕徹入道興里 裏:寛文九年二月吉日 ◇刃長:39cm(一尺二寸九分) ◇元幅:2.45cm・先幅:2cm ◇元重:0.5cm・先重:0.48cm ◇反り:0.9cm ◇地鉄:小板目よく詰み、精美、精良、地景入る。 ◇刃文:直刃・小沸良く付き匂い口深く明るい。 ◇刃中:金線、砂流しかかる。刃味冴えて鋭い。 ◇帽子:掃きかけ・切先延び心。 ◇研磨済み ◇茎:生ぶ ◇目釘穴1個 ◇重量:約340g ◇時代:寛文 ◇鑑定書無し(未鑑定) ◎拵え:全長67cm ◇柄(本鮫皮):約16.5cm ◇柄巻金茶 ◇縁・頭:赤銅魚々子地 金色絵 五三桐家紋図 ◇目貫:桐紋図 ◇鐺:赤銅魚々子地 金色絵 五三桐家紋図 ◇鍔:赤銅魚々子地 金色絵 五三桐家紋図・6.1cm×5.4cm×0.4cm ◇ハバキ:銀一重 ◇鞘:茶漆磯草塗・小柄櫃有り・約50cm ※両面所々疵、擦れ在り。 ◇下げ緒:黒、綿 【状態】 ◎刀身 ・表側:特に気になる疵無し。 ・裏側:特に気になる疵無し。 ・棟:特に気になる疵無し。 ・その他:所々点程の微細疵在り。 ・茎:生ぶ。 ◎拵え ・柄:柄巻、鮫皮時代の汚れ有り。 ・金具類:時代の薄汚れ有るも気になる疵、欠損無し。 ・家紋:外周部分の縁に数個欠損有り。 ・鞘:表、裏面に多く疵有り、一部塗装欠損。 ☆=付属品=☆ 1、登録証 2、所有者変更届出書 3、教育委員会に書類を提出する際の特定記録封筒(切手貼り済み) 4、所有者変更届けに必要な教育委員会の所在地一覧表 5、「刀剣の取り扱い方・手入れと保存法」説明書 7、金襴拵え袋 ☆登録証の名義変更手続きは簡単です。ご購入後詳細をお知らせ申し上げます。 ※本刀は終了直前都合によりキャンセルする事がございます事を予めご了承ください。




新刀 · 武蔵
現在4点販売中
長曽祢虎徹興里は元々越前の甲冑師であり、明暦二年頃、五十歳ばかりの頃に江戸へ出て刀鍛冶へ転じたと伝える。通称を三之丞と称し、興里と名乗ったが、入道して「こてつ入道」といい、初めは「古鉄」の字を用い、後に「虎徹」、さらに寛文四年八月からは「乕徹」「馬徹」の字を使用している。年紀のある作では明暦二年が最初期、延宝五年がその下限とされ、武蔵国江戸の東叡山忍岡辺に住したことが住居地銘にうかがえる。その系では、通説に虎徹の門に学んで後に養子となり二代目を継承したと伝える長曽祢興正があり、経眼される年紀は寛文十三年から元禄三年に及ぶ。興正の技倆は師に次いで巧みで、虎徹晩年の作のうちには興正の代作が含まれていると考えられている。江戸中期、寛文を中心とする新刀の只中に立ち、甲冑師の出という異色の経歴から鍛刀の名門が興った。 作風は地鉄が強く、地刃の匂口が明るく冴えるのを特色とし、作刀の多くに焼出しを伴う。鍛えは小板目肌がよくつんで杢を交え、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かによく入り、腰元には梃子鉄と称する大肌や地斑状の肌合を交えることがあり、かねが冴える。刃文は前期には瓢箪刃と称される大小の互の目が繋がって出入りのある乱れを焼き、後期には焼の出入りに変化の少ない、頭の丸い互の目の連れた、いわゆる数珠刃と呼ばれる独特の互の目乱れを焼く。これに伴い銘も前期の「はね虎」から寛文四年に「はこ虎」へ改まり、作域の推移と対応する。足が太く頻りに入り、匂深く小沸が厚くつき、金筋・砂流しのかかるものが多い。帽子は直ぐに小丸とし、横手を互の目で跨ぐいわゆる乕徹帽子を見せるのが見分けの要となる。姿は元先の幅差がつき反り浅く中鋒のつまる寛文新刀の体配で、手持ちの重い頑健なものが多く、梵字・三鈷剣・倶利迦羅などの彫物を自身彫として添えた作も知られる。興正は師ゆずりの数珠刃を継ぎつつ、匂深く沸の覇気ある刃を焼き、互の目丁子を交えるなど独自を追った持ち味を示す。 虎徹が収集家に重んじられるのは、地刃の冴えと数珠刃の見どころに加え、記録された截断の評による。寛文五年三月の貳ツ胴切落、同年十一月の両車切落、寛文元年の三ツ胴截断など、山野勘十郎久英・山野加右衛門永久らによる金象嵌截断銘が遺り、その切れ味の高さを今に伝える。截断は必ずしも直ちに象嵌されたものではなく、後日まとめて施された例もこれらの銘から知られる。伝来の確かな作も尊ばれ、肥前国鍋島家に伝わって佐藤寒山博士の鞘書に鍋島虎徹の異名を記すものがある。鑑定の要点は、明るく冴える地刃、前期の瓢箪刃と後期の数珠刃という時期による作域の違い、乕徹帽子の所作、銘振りの推移にあり、年紀を欠く作でも銘と作域から制作期を推し量ることができる。短刀は作例が極めて少なく、相州伝の趣を強く感じさせるものが知られる。甲冑師から転じて一代で名を成し、後継の興正へと技を伝えたこの系は、江戸新刀を代表する一門として確固たる位置を占めている。 詳しく見る →
江戸 将軍の御膝元
参勤交代が集めた日本最大の帯刀人口が江戸にあった。御用鍛冶康継は茎に葵紋を許され、虎徹の刀は截断銘の金象嵌を帯びる。この町では、証こそが物を言った。
落札決定後のキャンセルは一切認められません。一度落札が決定しますと、落札者には商品購入の義務が生じます。