大和を支えた大寺の力は室町を通じて衰え、諸派もこれとともに細った。末手掻が古風な柾目を量産のうちに伝えている。1567年の東大寺大仏殿の炎上が、寺院の時代の幕を引いた。
保存状態が極めて良好な、三原正義銘の短刀が入荷いたしました。 本作は疵や錆、欠け、凹み等の欠点が一切なく、健全な姿を保っております。 地鉄は板目に木目が交じり、古刀期特有の潤いある肌合いを見せています。 刃文は細直刃で、小沸がよくついた締まった出来映えです。 茎には「三原貝正義」と銘が刻まれています。 「貝三原」とは、現在の広島県尾道市北部、御調町貝ヶ原周辺を拠点とした備後鍛冶の一派を指し、南北朝時代から室町時代末期にかけて隆盛を極めました。 貝三原の刀剣は当時から高く評価されていましたが、中国地方の覇権を争った毛利元就ら戦国大名たちの実戦で酷使されたため、現存する個体は非常に少なく、希少価値が高いことで知られています。 本作にも顕著に表れている通り、貝三原の源流は大和国(現在の奈良県)から備後三原へ移住した鍛冶にあるため、大和伝の特色が色濃く反映されているのが特徴です。 本作は2024年12月、刀剣研究会により正義の真作として鑑定され、鑑定書が発行されております。 希少な貝三原の短刀を手にされるこの機会を、ぜひお見逃しなく。 長さ:21.6 cm 反り:0.0 cm 目釘穴:1個 元幅:21.7 mm 元重:6.5 mm 銘:三原貝正義 時代:古刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目に木目交じる 刃文:直刃 帽子:真っ直ぐ入り小丸に返る 重量:150 g(刀身のみ) 茎:生茎 拵:白鞘 登録証番号:東京都 第102508号 お探しの刀剣が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。













大和伝 · 備後
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備後国三原派の起源と展開 備後国三原派は、鎌倉時代末期の正和または正中年間(一三一二〜一三二六)頃に正家を祖として興り、南北朝時代を経て室町時代末期に至るまで繁栄した一派である。一派のうち鎌倉末期より南北朝期にかけてのものを古三原と汎称し、正家・正広を双璧とし、他に正光・政清・正信・政広などの工が知られる。備後国はもとより古代から鉄製品の産地として名高く、『政事要略』の延喜十四年(九一四)の条にもその記述が見られる。この地方は永く大和の東寺や蓮華王院、高野山など畿内中央の社寺の荘園が多く置かれており、大和との交流が頻繁に行われていた。三原派の作風に大和気質が色濃く窺われるのは、こうした地理的・社会的背景によるものと推察される。 三原派の作風と技術的特質 三原派の作風は前述の如く大和気質が顕著にあらわれるものであるが、大和本国のものに比べては地刃の沸が弱いのが一般的で、独特の特色を備えている。鍛えは板目に杢目や流れ肌が交じり、処々強く流れて柾がかり、総体に肌立ちごころとなり、地沸が微塵につき、淡く白け映りが立つ点が顕著である。刃文は直刃を基調とし、細直刃調に小互の目を交えて焼き、匂口が締まりごころとなり、小沸がつき、刃縁に細かなほつれや打のけ、喰違い刃などが頻りに交じり、匂口が沈みごころとなるのが特徴的である。帽子は直ぐに小丸または大丸風に返り、先を細かに掃きかける、いわゆる「三原もの独特の滝落とし風」となって穏やかな趣を示す。姿は南北朝時代の特色を反映し、身幅が広めで元先の幅差が目立たず、反りが浅くつき、中鋒または大鋒に結んだ堂々とした体配を呈するものが多く、また鎬が高めとなり、この点にも大和気質の影響が認められる。 伝承と文化的意義 古三原の作刀は、大和伝の技術的影響を受けながらも備後国独自の個性を確立した点において、日本刀史上重要な位置を占めている。その地刃の様相に大和色を強くあらわしながらも、白け映りの立つ独特の地鉄や締まった匂口など、大和本国とは異なる特質を顕現させており、大和伝亜流としての独自性を如実に物語っている。堂々とかつ雄渾な姿形には迫力があり、刃縁にあらわれた細かな働きは味わい深く、頑健な体配と相俟って武用に適した実践的な美を備えている。藩政時代には吉川家など諸大名家に伝来したものも多く、その評価の高さが窺われる。本阿弥家による鑑定においても三原極めの折紙が数多く伝存しており、江戸時代以降の刀剣鑑賞史においても重視されてきた一派である。 詳しく見る →
室町時代の大和
大和を支えた大寺の力は室町を通じて衰え、諸派もこれとともに細った。末手掻が古風な柾目を量産のうちに伝えている。1567年の東大寺大仏殿の炎上が、寺院の時代の幕を引いた。
販売店の出品ページで鑑定書を確認できませんでした。日本刀および刀装具は通常、NBTHK(または NTHK)の鑑定を受けます。鑑定書がない場合、極めは販売店の見解にとどまり、第三者による確認は行われていません。ご購入前に販売店へ鑑定書の有無をお問い合わせのうえ、慎重にご判断ください。
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