説明

則房は、福岡一文字助房の子と伝え、助真・吉房とならんで最も華やかな丁子乱れを焼き、鎌倉時代中期の一文字派を代表する刀工である。則房は、のち福岡より片山に移住して作刀したと伝え、片山一文字と呼称される。従来、片山なる場所については備中国とするのが通説であったが、近年、備前福岡近在の片山ではないかとする説が浮上し、有力視されている。作風は、助真・吉房に類する華やかな丁子乱れのものの他に、地沸が微塵について強く冴え、映りの目立たないもの、逆ごころの刃が目立つもの、小模様のものなどがある。 この刀は、珍しい丸棟の造り込みとなり、身幅尋常、反り深く、腰反り付き、中鋒詰りごころの鎌倉中期の体配で、淡く地沸が微塵に厚くつき、映り立つ地鉄に、丁子乱れが逆がかっていかにも華やかで、重花丁子・蛙子丁子など複雑に交えながら、飛び焼き頻りにかかり、足・葉頻りに入り、小沸深くつき、金筋長く頻りにかかり、匂出来、匂深く、匂口明るく、則房の特色が良く表れた傑作である。棟の物打ちあたりには、誉傷が残り武勇を物語る。

片山一文字 則房 刀 特別保存刀剣
売切れ
Tokuho売切れ

片山一文字 則房 刀 特別保存刀剣

売却済

世界81社の刀剣商を横断追跡 · 価格履歴 · 売却アーカイブ

仕様

長さ

66.6 cm

反り

2.3 cm

元幅

2.9 cm

先幅

1.9 cm

流派について

Katayama Ichimonji School片山一文字派

2 重要文化財2 重要美術品4 特別重要刀剣46 重要刀剣

片山一文字派は、福岡一文字派の名匠則房が片山の地に移住したことに始まる。従来、片山なる場所については備中国とするのが通説であったが、近年、備前国福岡近在の片山ではないかとする説が唱えられ、今後の検討を促している。則房は助真・吉房と並んで鎌倉時代中期の一文字派を代表する刀工であり、特に華やかな丁子乱れを焼くことで知られる。則房の銘字には数種の書体が見られ、また作風にも幅があることから、同銘は一代限りでなく数代存続したと考えられる。この一派は片山の地で繁栄を続け、後世まで多くの優品を遺した。 片山一文字派の作風は、地鉄が強く冴え、地沸が微塵に厚くつき、地景が細かに入り、乱れ映りが鮮明に立つことを特色とする。刃文は丁子に小丁子、小互の目、尖り刃などを交えて密に焼き、福岡一文字派に比して幾分小模様を呈する。最大の見どころは、焼刃が逆がかる態を顕著に示すことであり、刃中に小足・葉が細かく頻りに入る。匂勝ちに小沸がつき、金筋・砂流し・湯走りがかかり、匂口は明るく冴える。帽子は乱れ込んで焼詰め風となるものが多い。板目肌はよくつみ、処々に杢や流れ肌を交え、肌立ちごころとなるものもある。 古来、片山一文字派は薙刀を得意としたと伝え、現存する無銘作にそれと伝えるものが多く遺存している。一方、現存する有銘の作は太刀に限られており、薙刀の有銘作は確認されていない。薙刀直しの作は身幅広く、鎬地を卸して重ね薄く、大鋒となるものが多い。これらは大磨上無銘であっても、地鉄が精良で、逆丁子の華やかな刃文が明瞭に認められ、片山一文字の極めどころを十分に示している。則房個銘の極めを受けた作もあり、本阿弥光遜による金象嵌銘を有する優品も遺存する。地刃共に健全で明るく冴え、覇気に満ちた作風は、鎌倉中期の一文字派の技量の高さを今に伝えている。

刀剣商

永楽堂

eirakudo.shop

売切れ