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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 青江
  3. 古青江
  4. 俊次

Aoe Toshitsugu

俊次

特重
巻 13, 番 42 · 太刀

Aoe Toshitsugu

俊次

評価作品6点

国備中時代Kenryaku (1211–1213)時代区分鎌倉流派Aoe伝法備前伝藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,800(上位3%)種別刀工コードTOS227
1重要文化財
1重要美術品
2特別重要刀剣2重要刀剣

概要

俊次は備中古青江の刀工で、鎌倉時代前期に活躍し、刀剣書には古青江守次の子とも次家の子とも伝えられ、銘鑑はその年代を建暦頃とする。青江派は高梁川下流域の鉄の産地、青江・万寿の地に育ち、説明書はその作のうちほぼ鎌倉中期を降らないものを古青江と呼ぶ。その初期の一群のうちにあって俊次は作風の鑑せられる名の一つであるが、説明書がこの工について繰り返し述べるのはただ一つの事実、すなわち在銘の作がほとんど残らぬということである。説明書は本工について「現存する有銘作は僅少である」と明記し、その稀少さを背景に一口一口が量られる。

本工の典型は太刀で、佩裏に大振りの二字銘を切るものが数口あり、一口は生ぶで腰反り高く小鋒となり、他は磨上げられてもなお踏張り強く古い太刀姿を存し、一口は猪首ごころの鋒に結ぶ。地鉄の上には意図して穏やかな刃を焼く。基調は中直刃ないし直刃で、これに小乱れ・小丁子・小互の目を交え、足・葉よく入り、匂深く小沸厚くつき、金筋・砂流しがかかる。備前の大流が示す華やかな丁子ではなく静かな乱れの刃であり、晩年の身幅広い一口では腰元に喰違刃を見せ、匂口は明るく冴える。帽子は直ぐに小丸となり、最上の在銘太刀では直刃から大丸ごころに返る。

地鉄こそ一派の語るところである。俊次は小板目、処々は杢を交えた板目が流れてやや肌立つ地を鍛え、地沸つき地景入り、これに地斑と縮緬状の肌合が交わる。説明書はこの肌をまさしく「縮緬状の肌合」と称する。在銘の作にはその地の上に淡く映りが立つ。最も精良な極めの作では映りが本工の見どころとなり、刃寄りに筋映りが、棟寄りに乱れ映りが立ち、総体に段映り風となってその作を際立たせる。説明書はこの古青江の作風の全体を、同時代の備前より静かなものと読み、「同時代の備前物に比べると幾分地味で渋い味わい」と評する。

その記録は二つの面に分かれる。一つは既に述べた在銘の太刀で、本工の手を鑑するすべての拠り所である。もう一つは金象嵌「光風」を有する大磨上無銘の刀で、身幅広めに元先の幅差少なく、重ね厚く、反り深くつき、中鋒つまり、地鉄は総じて肌立って地沸微塵につき、筋映り・乱れ映りの段映り風を見せる。その力強い姿態と諸特色が第十三回特別重要刀剣の在銘太刀に強く結ばれるところから、説明書はこれを同工と鑑すべきとする。茎の鑢目は大筋違で、説明書はこれを一派の見どころとし、また俊次をはじめ古青江の刀工に表ではなく佩裏へ銘するものが多いとして、「大筋違の鑢目はこの派の見どころ」と記す。

本工を備中のうちで分かつのは、まさにこの静けさである。青江の大流やその先の備前がより華やかな丁子乱れを示すのに対し、俊次の手は縮緬状の地に直刃基調の小乱れを保ち、判者が古き備中の味わいとする渋い作域に留まる。第十三回の太刀は単に佳き俊次としてではなく一派全体の高峰として挙げられ、説明書はこれを「同工のみならず同派の中でも出色の一口」と称える。より早い重要刀剣の太刀についても、これほどの出来は「他に類を見ない」と記す。本工の位は数の多さではなく、僅かに残る作の高さに拠る。

収集の観点では、稀な初期の名が高い位に伝わるものである。藤代の極めは上々作。国宝はなく、その記録は福岡・太宰府天満宮に伝わる重要文化財の太刀、静岡・佐野美術館に蔵される戦前の重要美術品、特別重要刀剣二口と僅かな重要刀剣を通じ、指定を受けた作は併せて六口を数える。在銘のものこそ貴重で、説明書は生ぶ茎の太刀をその原姿を留める点で尊ぶ。金象嵌「光風」の大磨上無銘の刀は、在銘の特別重要刀剣との結びつきによって本工に繋がるもう一つの面である。特別重要刀剣・重要刀剣の級にある作はわずかで、その多くは伝来して市場には出ず、在銘の古青江俊次が世に現れることは稀である。私蔵の一口は収集家にとって注目すべきもの、そして備前の明るい鍛冶の傍らで、いかに静かに、いかによく古き備中の工が作刀したかを語る証である。

鑑定

二つの記録に見る一人の静かな古青江の手:在銘太刀に見る中直刃・小乱れと、地斑・淡い映りの縮緬状の地と、金象嵌「光風」の大磨上無銘の刀に見る、同じ地鉄・直刃基調の小乱れと、説明書が段映りと読む刃寄りの筋映り・棟寄りの乱れ映り。古青江は同時代の備前物に比べ地味で渋いとする学説に枠取られる

俊次は備中古青江の刀工で、古青江守次の子とも次家の子とも伝え、銘鑑はその年代を鎌倉時代前期の建暦頃とする。現存する有銘作は僅少で、青江の名のうちでも記録は少ない方ながら高い位に立つ。鑑せられる作は太刀で、生ぶ茎に佩裏の二字銘を留めるものが数口あり、また大磨上のものもあって、細身から身幅広めまで、腰反り高く、小鋒あるいは中鋒のつまるものとなる。小板目に杢を交えてやや肌立つ地に、地沸つき地景入り、説明書が縮緬状と称する地斑を交えた地鉄の上に、穏やかな刃を焼く。中直刃ないし直刃を基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、足・葉よく入り、匂深く小沸厚くつき、金筋・砂流しがかかり、帽子は直ぐに小丸あるいは大丸ごころに返る。映りは本工の見どころで、刃寄りに筋映り、棟寄りに乱れ映りが立ち、最上の無銘刀には段映り風となる。金象嵌「光風」のある大磨上無銘の刀は、まさにこの地刃から本工と極められ、在銘の特別重要刀剣の太刀に強く結ばれる。

鑑定の決め手

同時代の備前物の基準(縮緬の地斑なし)にはない特徴

本工の在銘太刀(淡い一様の映り)にはない特徴

本工の手は小乱れ・小丁子・小互の目を交えた中直刃ないし直刃基調で、青江全体の華やかな丁子乱れではなく、説明書はこの静けさを古き備中の作風、同時代の備前物より渋いものと読む

備前の基準(勝手下り・切りの鑢目)にはない特徴

作風の変遷

在銘の太刀(典型・鑑せられる手)

本工の代表的な記録は太刀で、佩裏に大振りの二字銘を切るものが数口あり、一口は生ぶで腰反り高く小鋒となり、他は磨上げられてもなお踏張り強く古い太刀姿を存し、一口は猪首ごころとなる。地鉄は小板目、処々は杢を交えた板目が流れてやや肌立ち、地沸つき地景入り、説明書が縮緬状と称する地斑を交え、淡く映りが立つ。その上は意図して穏やかで、中直刃ないし直刃を基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、足・葉頻りに入り、匂深く小沸よくつき、金筋・砂流しかかり、匂口は時に沈みごころ、時に明るく冴え、一口は腰元に喰違刃を見せる。帽子は直ぐに小丸となり、身幅広い一口では直刃から大丸ごころに返る。鑢目は大筋違で一派の見どころとされ、説明書は古青江の刀工に佩裏に銘するものが多いとする。第十三回特別重要刀剣の太刀について、その出来は俊次のみならず青江一派の中でも出色とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

大磨上無銘の刀(古青江の極め・金象嵌「光風」)

記録のもう一つの面は、本工と極められ金象嵌「光風」を有する大磨上無銘の刀で、身幅広めに元先の幅差少なく、重ね厚く、反り深くつき、中鋒つまる。地鉄は板目に杢を交え、総じて肌の立った鍛えに、地沸が微塵に厚くつき、地景細かに入り、地斑を交える。映りこそここの見どころで、刃寄りに筋映りが、棟寄りには乱れ映りが立ち、総体に段映り風となる。刃文は再び直刃を基調に小乱れを主とし、僅かに小丁子ごころ・小互の目を交え、足・葉入り、匂深く小沸厚くつき、金筋・砂流しかかり、匂口沈みごころとなる。帽子は直ぐ調に浅くのたれ、先焼づめ風に掃きかける。説明書はこれを地刃から古青江の作と首肯し、力強い姿態と諸特色が俊次在銘の特別重要刀剣の太刀に強く結ばれるところから同工と鑑すべきとし、平肉豊かで地刃ともに健体なるを称える。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、俊次が古青江守次の子とも次家の子とも伝えられ、銘鑑がその年代を建暦頃とし、現存する有銘作が極めて少ないことを記す。俊次をはじめ古青江の作風を、鍛えに杢目が目立ちやや肌立ち、縮緬状の肌合となって地斑を多く交え、刃文は直刃調の穏やかなものや小乱れを交えるもので、いずれもよく沸がつき、総じて同時代の備前物に比べ地味で渋い味わいとする。

金象嵌「光風」の大磨上無銘の刀について説明書は、地刃から古青江と首肯し、身幅広く反り深く中鋒のつまった力強い姿態と、刃寄りの筋映り・棟寄りの乱れ映りの段映り風が、俊次在銘の特別重要刀剣の太刀に強く結ばれるところから同工と鑑すべきとし、匂深く小沸厚くつき、足・葉・金筋・砂流しの働き豊富にして、平肉豊かに地刃健体なるを称える。

指定

国宝—
重要文化財1
重要美術品1
御物—
特別重要刀剣2
重要刀剣2

名工ランク

0.23 (指定作品6点)

刀工の上位10%

伝来

伝来記録1件 の鑑定作品における Toshitsugu

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録1件

刀工の上位52%

素点:1.97 / 10

刀姿

評価作品6点の分布

銘

評価作品6点の銘の種類

販売中

系譜

Toshitsugu
弟子(5名)
  1. 1.助次Suketsugu15指定
  2. 2.重次Shigetsugu5指定
  3. 3.利勝Toshikatsu
  4. 4.次依Tsuguyori1指定
  5. 5.行次Yukitsugu

Aoe派

Aoe派の他の刀工

  1. 1.次直Tsugunao27指定
  2. 2.康次Yasutsugu11指定
  3. 3.直次Naotsugu15指定
  4. 4.恒次Tsunetsugu13指定
  5. 5.包次Kanetsugu9指定
  6. 6.吉次Yoshitsugu1 販売中17指定
  7. 7.助次Suketsugu15指定
  8. 8.守次Moritsugu9指定
  9. 9.正恒Masatsune16指定
  10. 10.爲次Tametsugu6指定
  11. 11.守利Moritoshi9指定
  12. 12.次吉Tsuguyoshi16指定