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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 青江
  3. 古青江
  4. 守利

Aoe Moritoshi

守利

特重
巻 17, 番 47 · 太刀

Aoe Moritoshi

守利

評価作品9点

国備中時代Gennin (1224–1225)時代区分鎌倉流派Aoe伝法備前伝藤代Jo saku刀工大鑑1,500(上位5%)種別刀工コードMOR323
1国宝
1重要文化財
2特別重要刀剣5重要刀剣

概要

守利は古青江、すなわち高梁川下流域の子位・万寿の地に作刀した備中初期の一派の工で、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍し、銘鑑はその年代を鎌倉前期の元仁、すなわち一二二四年頃とする。説明書はその一派における枢要の位置を与え、本工を「守利は、康次・貞次・恒次等と共に古青江を代表する刀工である」と記す。国宝の太刀が本工の二字銘を負い、重要文化財および現代のより高い級もまた之を負うが、現存の在銘作は少なく、その記録は殆ど在銘の太刀であって、生ぶ茎を留めるものが数口あり、本工を知る礎となっている。

その特色ある手は静かなものである。板目に杢を交え、多くは小板目につまってやや肌立ち、説明書がこれを細かに肌立つとする地に、直刃を基調として小乱れ・小丁子・小互の目を交え、時に角がかった刃を交える。足・葉よく入り、小沸つき、細かに金筋・砂流しがかかる。刃文は同時代の備前の華やかな丁子乱れではなく、穏やかな小乱れであって、地味な作では匂口が沈みごころとなる。説明書はこれを隣国古備前に類似するとしつつ、「総じて古備前に比してやや地味ではあるものの、独特の渋い味わいを有する」と評する。

地鉄こそ一派の最もよく語るところである。鍛えはやや肌立って地肌が黒味がかり、古き備中の縮緬肌を呈し、地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに入り、地面には地斑と澄肌が交じる。暗帯部には不規則な地斑映りが立ち、最上の作では区際より水影が現われる。これは備前の明るい乱れ映りではなく、青江の地斑状の渋い映りであって、説明書はこれを、類似する古備前と本工の作を分かつ地鉄とする。帽子は直ぐに小丸となり、時にやや掃きかける。

その作はほぼ一様式、すなわち在銘の太刀に存し、身幅は細身から幅広に及び、小鋒あるいは詰まり気味の中鋒に結び、腰反り高く踏張りが強い。生ぶ茎の小太刀一口が腰元に梵字を刻して残る。その一様式の中に説明書は最上の一群を画する。最上手の太刀・小太刀では、その言葉に「同派の常以上に鍛えが錬れ」、地沸が微塵に厚くつき、地刃ともに豊かに働き、直刃は地味な作のごとく沈むのではなく匂深く沸厚くつく。ある特別重要刀剣の太刀はこれを出色の出来とし、幅広く姿勇壮にして健体とする。茎は一派の習いを留め、鑢目を大筋違にかけ、銘を佩裏に切り、「利」の字が「守」の字よりやや棟方へ寄る本工自身の鏨を見せる。

その隣国の工と分かつところを説明書は直に挙げる。備前にも守利と切る一派があるが、ある神奈川の太刀はこう極められる。「守利は備前にも同銘があるが、本作は古青江の守利と鑑せられるものである」。その拠り所はまさに本工自身の特徴、すなわち肌立つ縮緬肌、沈みごころの匂口を伴う穏やかな直刃、大筋違の鑢目、佩裏の銘である。冴えた地景と地斑映りを地味な直刃の上に置く点が本工を安次・貞次・恒次らと並ぶ古青江の中に据え、その静かな作風が同時代の華やかな備前と分かつ。説明書は本工の作が一派の見どころをよく示すとし、ある特別重要刀剣の太刀を「古青江の見どころがよく示されている」一口とする。

収集の観点では、稀な初期の名であり、藤代の極めは上作である。その最上の一口は国宝であり、重要文化財・特別重要刀剣・重要刀剣とともに、市場に出るものではなく伝来として守られている。国宝の太刀は橘小次郎友包・大河内家・吉川家を経て伝わり、その作は来歴の確かな旧家・機関に蔵され、熱田神宮・静嘉堂文庫がこれを蔵し、一口は蓮台寺の寺伝を負う。特別重要刀剣・重要刀剣の級は僅かで、保護された作を除けば指定を受けた作はおよそ八口に過ぎず、説明書は現存の在銘作を稀とし、生ぶ茎在銘の作を「現存稀な同作中にあって、生ぶ在銘は資料的にも貴重」とする。私蔵の在銘古青江守利が世に出ることは稀で、その一口に出会うことは注目すべきもの、備中がより輝かしき備前の傍らにいかに鍛えたかを語る静かな証である。

鑑定

ほぼ一様式に見る一人の静かな古青江の手:在銘の太刀・小太刀に見る直刃を基調とした小乱れと、地斑・地斑映り・澄肌を交えた縮緬肌の地鉄。古青江を代表する刀工を率い隣国古備前に類似してより渋いとする学説に枠取られ、同派の常を超えてよく錬れた最上手の在銘作は国宝・特別重要刀剣に列する

守利は備中古青江の刀工で、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍し、銘鑑はその年代を元仁頃とする。説明書は本工を安次・貞次・恒次らと共に古青江を代表する刀工とする。その記録は殆ど在銘の太刀で、細身から幅広に及ぶ腰反り高く踏張りのある作で、生ぶ茎に二字銘を留めるものが数口あり、磨上げられてもなお生ぶ茎の趣を存するものもある。やや肌立って地沸が微塵に厚くつき地景の頻りに入る板目に杢を交えた地鉄に、説明書は古き備中の地斑と縮緬肌を読み、澄肌を交え、暗帯部に不規則な地斑映りが立ち、時に区際より水影が現われる。刃文は意図して穏やかで、直刃を基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、足・葉よく入り、小沸つき、細かに金筋・砂流しがかかり、匂口は時に沈みごころとなり、帽子は直ぐに小丸となる。説明書は本工の作を隣国古備前に類似しながらより地味で渋いものとし、一派の渋い味わいをよく示すとする。茎の二点が一派を分かち、鑢目の大筋違と佩裏に銘を切る点であり、本工自身の特徴は「利」の字が「守」の字よりやや棟方へ寄ることである。

鑑定の決め手

隣国古備前の基準(縮緬の地斑なし)にはない特徴

在銘の作はいずれも直刃を基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、匂口は時に沈みごころとなり、説明書が同時代の備前の丁子乱れより渋いとする静かな刃文である

備前の乱れ映りの期待にはない特徴

備前の基準(勝手下り・切りの鑢目、表銘)にはない特徴

作風の変遷

在銘の太刀(代表作・典型)

本工の記録は在銘の太刀で、生ぶ茎に二字銘を留めるものが数口あり、磨上げられてもなお腰反り高く踏張りの強い古い太刀姿を存し、身幅は細身から幅広に及び、小鋒あるいは詰まり気味の中鋒に結ぶ。地鉄は板目、多くは小板目に杢を交えてやや肌立ち、説明書はこれを細かに肌立つとし、地沸が微塵に厚くつき、地景が頻りに入り、その地に古き備中の地斑と縮緬肌が現われ、澄肌を交え、暗帯部に不規則な地斑映りが立ち、時に区際より水影が立ち、地肌は時に黒味がかる。その地に対して刃文は意図して穏やかで、直刃を基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、時に角がかった刃を交え、足・葉よく入り、小沸つき、細かに金筋・砂流しがかかり、匂口は時に沈みごころとなる。帽子は直ぐに小丸となり、時にやや掃きかける。数口は棒樋を掻き、生ぶ茎の小太刀一口は腰元に梵字を刻す。茎には一派の大筋違の鑢目を施し銘を佩裏に切り、説明書は「利」の字が「守」の字よりやや棟方へ寄る点を本工自身の鏨使いとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

最上手の在銘作(同派の常以上に錬れた出来)

その一様式の中に説明書は在銘作の最上の一群を画する。生ぶ茎の在銘太刀・小太刀では、鍛えが同派の常以上につまってよく錬れ、地沸が微塵に厚くつき地景が頻りに入り、地刃ともに豊かに働く。ある太刀はこれを出色の・出来優れたものとし、幅広く腰反り高く、姿も勇壮で健体とする。これらでは直刃の地に匂深く沸厚くつき、地味な作の沈みごころの匂口ではなく、小丁子・小互の目が連れ、暗帯部に不規則な地斑映りが鮮明に立つ。説明書は地鉄を雅味あり滋味豊かとし、本工の在銘の遺例、まして生ぶ茎在銘は稀で資料的にも貴重とする。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
研究

説明書は備前にも守利と切る同銘工があるとしつつ、本作を備中古青江の守利と鑑する。その拠り所は、肌立つ縮緬肌の地鉄、沈みごころの匂口を伴う穏やかな直刃の刃、大筋違の鑢目、佩裏に切り「利」の字が「守」の字よりやや棟方へ寄る銘である。

本工の派中の位置について説明書は明言する。守利は安次・貞次・恒次らと共に古青江を代表し、その作風は同時代の備前物に類似しながらやや地味で渋い味わいがあり、銘を佩裏に切り鑢目を大筋違とする点が古備前と相違するところとされる。

指定

国宝1
重要文化財1
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣2
重要刀剣5

名工ランク

0.23 (指定作品9点)

刀工の上位10%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Moritoshi

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録4件

刀工の上位71%

素点:1.89 / 10

刀姿

評価作品9点の分布

銘

評価作品9点の銘の種類

販売中

Aoe派

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