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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 青江
  3. 古青江
  4. 貞次

Aoe Sadatsugu

貞次

重要
巻 22, 番 232 · 太刀

Aoe Sadatsugu

貞次

評価作品5点

国備中時代Karoku (1225–1227)時代区分鎌倉流派Aoe伝法備前伝代2nd刀工大鑑2,500(上位1%)種別刀工コードSAD727
3重要文化財
2重要刀剣

概要

貞次は備中青江の刀工で、その鉄は十一世紀初頭の『新猿楽記』が諸国の名産物の中に「備中ノ刀」を挙げて以来名高い、高梁川下流域に作刀した。説明書はこれを「青江鍛冶の代表工である貞次」と称し、「次」を切る同派の名工とともに置く。同名は青江の中で南北朝時代に至るまで継承された。説明書はまた本工の難しさにも率直であって、その名を負う作には小振りな銘・尋常な銘・やや時代の下る銘のものがあり、ゆえに貞次は「一人ではないとみられる」とする。現存する在銘作こそ記録の柱で、本図のものは古青江の中でも「古青江の中でもやや時代が下る」作と読まれる。

鑑せられる手は太刀で、鎬造、庵棟、反り深く中鋒に結び、銘は佩裏茎尻近く棟寄りに二字に切り、鑢目は備中茎を示す大筋違となる。その見どころは華やかさではなく端正さにある。地の上に細い直刃を焼き、匂口締まりごころに小沸つき、程良い小互の目と僅かな足を交えるのみで、物打辺に処々飛焼かかる。備前本流のそびえ立つ丁子乱れとは対照の静けさで、説明書は端正な直刃に程良く小互の目を交えた刃を、精良な地鉄と優しい姿に相俟って「青江派の品格を感じさせる一口である」とする。

地鉄こそ一派の語るところである。在銘の太刀では板目に杢を交え刃寄りに柾ごころとなり、地沸つき地斑を交え、磨上の一口では小板目によくつんで地沸厚く地景がよく入る。いずれにも青江の地、説明書の言う「地斑調の映り」が立ち、これは備前の明瞭な乱れ映りに代わる青江の斑映りで、類似する備前の鉄から本工を分かつ最も確かな見どころである。帽子は直ぐに小丸、裏は直ぐ調に掃きかけてやや長く返り、晩い一口には棒樋を掻き通す。

現存する作は一人の手の二様を示す。生ぶ茎で小振りの二字銘、大筋違の鑢目を持つ太刀が鑑せられる典型で、静かに端正である。これに対し大磨上の一口は、いずれの磨上の際にか折返銘を補修して「備中国住人貞次作」と読む貼銘に仕立て直したもので、目釘孔が複数あることから数度の磨上が窺われるが、直刃と精良な小板目はなお一派の品格を留める。これら諸作にわたる銘振りの相違こそ、説明書が同名複数の工を結論づける拠りどころである。

青江の中で本工の手は「次」を切る諸工の傍らに立ち、同時代の備前の丁子より地味で渋い。その個性は本工自身の見どころにある。すなわち地の地斑調の映り、華やかな乱れではなく匂口締まる細い直刃、そして古備前が切らぬ佩裏二字銘と大筋違の鑢目である。借り物の比較ではなく、これらこそ説明書が青江の極めの拠り所として挙げるところである。

収集の観点では、稀な初期備中の名である。刀工大鑑の位は高く、その記録は市場ではなく指定された遺産に導かれる。すなわち三口が重要文化財で、その中に東京国立博物館蔵の在銘太刀、富山に伝わるいま一口の在銘太刀、そして磨上げて金象嵌に本阿弥の極めを持つ、大青江の名で知られる刀がある。いずれも文化財として博物館や旧家に永く伝わり市場に出るものではなく、所在の知れる在銘太刀の一口は黒田家に伝来した。これらの下にわずかに特別重要刀剣・重要刀剣の級が連なるのみで、在銘の貞次が私蔵に帰すことは、古青江を学ぶ者にとって稀なる出会いであり、現れるとしても忍耐をもってのみである。

鑑定

現存する在銘作に見る一人の青江の手:反り深く中鋒の太刀に佩裏の二字銘と大筋違の鑢目を切り、板目に杢を交えあるいは小板目の地に地沸・地斑つき地斑調の映りが立ち、その上に細い直刃を匂口締まりごころに焼いて小互の目・足・飛焼を交え、帽子は直ぐに小丸となる。小振りの銘の在銘太刀から、大磨上で折返しの貼銘に仕立て直された一口に及び、いずれも穏やかで品格ある青江の作風と読まれる

貞次は備中青江の刀工で、十一世紀の『新猿楽記』が早く「備中ノ刀」を挙げた高梁川下流域に作刀し、説明書は青江を代表する刀工の一人に数え、同名は南北朝時代まで継承されたとする。説明書は、銘振りに小振りなもの、尋常なもの、やや時代の下るものがあり、貞次は一人ではなく複数の工とみられると注意する。現存する在銘作に鑑せられる手は太刀で、反り深く中鋒、佩裏に二字銘を切り、茎の鑢目は大筋違という備中茎の見どころを示す。地鉄は板目に杢を交え刃寄りに柾ごころのあるもの、あるいは小板目のよくつんで地景の入るもので、地沸つき地斑を交えて地斑調の映りが立ち、その上に細い直刃を焼いて匂口締まりごころに小互の目を少しく交え、足入り処々に飛焼かかり、帽子は直ぐに小丸でやや長く返る。説明書は、端正な直刃に程良く小互の目を交えた刃を、精良な地鉄と穏やかで優しい姿に相俟って青江派の品格と読む。その記録は東京国立博物館の重要文化財の太刀と、「大青江」の名で知られる金象嵌銘の刀を筆頭とする。

鑑定の決め手

備前の基準(明瞭な乱れ映り、地斑の地ではない)にはない特徴

本工の刃は細い直刃で匂口締まりごころ、程良い小互の目と僅かな足を交えるのみで、備前の華やかな丁子乱れではなく、説明書はこの端正な直刃を青江派の穏やかな品格と読む

古備前の基準(勝手下り・切りの鑢目)にはない特徴

作風の変遷

在銘の直刃太刀(鑑せられる典型)

鑑せられる記録は太刀で、鎬造、庵棟、反り深く中鋒、磨上の一口は身幅尋常に元先の幅差まで目立たない。地鉄は相関する二様で、板目に杢を交え刃寄りに柾ごころあり地沸つき地斑を交えるもの、あるいは小板目のよくつんで地沸厚く地景のよく入るもので、地斑調の映りが立つ。その上に細い直刃を匂口締りごころに焼き、小互の目を少しく交え、僅かに足入り、匂勝ちに小沸つき、大磨上の一口は指裏物打辺に飛焼を交える。帽子は直ぐに小丸、一口は直ぐ調に掃きかけて先丸くやや長く返る。銘は佩裏茎尻近くに二字に切り、鑢目は大筋違という備中茎を示し、大磨上の脇指は折返状の長銘を貼銘に仕立て直し、備中国住人と読む。説明書はこれを小振りの銘の尋常な直刃で古青江の中でもやや時代が下るものとし、端正な直刃に程良く小互の目を交えた刃を、精良な地鉄と穏やかな姿とともに青江派の品格と読む。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、貞次の名を負う作に小振りな銘・尋常な銘・やや時代の下る銘のものがあり、それゆえ同名が一人を指すものではないとし、小振りの二字銘の直刃の太刀を古青江の中でもやや時代の下る作と読む。

大磨上の脇指について説明書は、目釘孔が複数あることから磨上が数度行われたと窺われ、いずれの際にか折返銘を補修して「備中国住人貞次作」と読む貼銘に仕立て直されたものとし、端正な直刃と精良な小板目を青江派の品格を示すものと首肯する。

指定

国宝—
重要文化財3
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣2

名工ランク

0.13 (指定作品5点)

刀工の上位15%

伝来

伝来記録1件 の鑑定作品における Sadatsugu

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録1件

刀工の上位77%

素点:1.88 / 10

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

系譜

Sadatsugu
弟子(2名)
  1. 1.貞次Sadatsugu
  2. 2.成次Naritsugu

Aoe派

Aoe派の他の刀工

  1. 1.次直Tsugunao27指定
  2. 2.康次Yasutsugu11指定
  3. 3.直次Naotsugu15指定
  4. 4.恒次Tsunetsugu13指定
  5. 5.包次Kanetsugu9指定
  6. 6.吉次Yoshitsugu1 販売中17指定
  7. 7.助次Suketsugu15指定
  8. 8.守次Moritsugu9指定
  9. 9.正恒Masatsune16指定
  10. 10.爲次Tametsugu6指定
  11. 11.守利Moritoshi9指定
  12. 12.俊次Toshitsugu6指定