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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 一文字
  3. 福岡一文字
  4. 助宗

助宗

Fukuoka Ichimonji Sukemune

重要
巻 15, 番 108 · 脇差

助宗

Fukuoka Ichimonji Sukemune

評価作品4点

国備前時代Ninji (1240–1243)時代区分鎌倉流派一文字>福岡一文字伝法備前伝師匠助宗刀工大鑑2,000(上位2%)種別刀工コードSUK274
4重要刀剣

概要

二〇一五年の第六十一回重要刀剣に指定された一口の太刀は、生ぶ茎の佩表茎先近くに「助宗」の二字を細鏨で大振りに切り、長さ八三・三糎、身幅広く腰反り深く中鋒の延びた雄渾な姿を呈する。これは福岡一文字派における助宗の名を確かにする数少ない在銘作の一つである。福岡一文字は鎌倉初期に興った備前の大流派で、十三世紀中葉に至ってこの伝統の最も華やかな丁子乱れを生んだ。説明は同名の二工を慎重に区別する。一は後鳥羽院番鍛冶に数えられ、伝えに始祖則宗の子で大一文字と称される古一文字助宗であり、他は現存の指定作がことごとく鑑せられる鎌倉中期の福岡一文字助宗である。各説明はこの区別を明示した上で作を後者に置く。すなわち番鍛冶の同名工より一、二世代後、同派の最も絢爛たる頂に立つ工である。

その手は円熟した福岡の作風を十全に示す。板目に杢を交えた地の上に、識別の compound たる大丁子・重花丁子・蛙子丁子が乱れ交じる丁子乱れを焼く。説明はこの期の同派を「大丁子・重花丁子・蛙子丁子が入り乱れ」と記す。焼幅は処々に広がり、足・葉さかんに入り、金筋・砂流しが深い匂に小沸を伴って自在に流れ、最上の在銘太刀では刃が「匂口明るく冴える」。これは同派常套の素の丁子ではなく、その最も充実した展開であり、説明が「豪華で絢爛たる刃文の成熟」と呼ぶ福岡の作風の円熟である。

地鉄は鑑定を支える一文字の地である。しばしば杢を交えてやや肌立ちごころとなる板目に地沸つき、在銘太刀には地景が頻りに入って、肉置き豊かな雄渾な身を成す。その上に乱れ映りが立ち、在銘作では二度「鮮やか」と評される。古備前の地鉄の斑なる映りである。帽子は下の刃に応えて乱れ込み、丸く小丸へ返り、ある一口は直ぐごころに僅かに掃きかけて丸く返る。同派の丁子がその声ならば、洗練された板目の上の鮮やかな映りはその訛りであり、二つを併せ読めば、個銘に至る前に作を鎌倉中期福岡の工房に位置づける。

小さな corpus は説明自身が引く二つの register に分かれる。本領は在銘の華やかな作風で、身幅広く重ね厚く腰反り深い雄渾な太刀に丁子が広がり乱れ、全体が絢爛たる出来となる。佩裏に「一助宗刀上ル」と切付銘のある一口の磨上無銘の脇指も、鑑者が「華やかな作風を示し、よい出来である」と評するように、この作域を共有すると判ぜられる。これに直交してより静かな作域が並走する。生ぶで細身、狭い身幅に小鋒、腰反り高く踏張りつよく、小板目がやや肌立ちごころとなり、佩表の帽子は直ぐに小丸へ入る。説明はこの一口を、助宗自身の在銘作に比して華やかで焼幅も広いが、なお「古一文字として首肯し得る」ものとし、二人の助宗が出会う境を正しく示す。銘は説明が明記する同派三様、すなわち「一」の字のみ、「一」の下に個銘、また個銘のみに従う。

同派の中で助宗を分かつのは、これらの特徴の一つではなくその按配である。丁子乱れは同派の華やかさを鎌倉中期の円熟に至らせ、乱れ映りは静かな古一文字の地ならばかすかに見える程度のところに鮮やかに立ち、上作の匂口は沈まず明るく冴える。第四十三回の太刀の棟には切込みが残り、説明はこれを「武勲をものがたる切込み」と読む。彼の属する線は鎌倉中期以後南北朝期へと続き、福岡・吉岡・岩戸の地に繁栄して多くの良工を輩出した。説明はこれを長船と並ぶ鎌倉時代備前の二大流派の一とする。助宗の華やかな丁子はその弧の福岡段階、吉岡の工が線を承ける前の同派最も絢爛たる作風に属す。

この名の下の記録は小さく、しかもことごとく高い格を備える。指定作は四口、いずれも重要刀剣の格で、国宝も重要文化財も含まない。参考文献における評価は刀工大鑑の二〇〇〇という、備前の名工としては高い数値に記される。在銘作は極めて少なく、説明はこの在銘の鎌倉中期福岡一文字の太刀を「数少ない鎌倉中期の福岡一文字派助宗の有銘作として資料的にも貴重」とする。辿り得る作は商品ではなく文化遺産である。伊勢神宮、遠江の秋葉神社、八幡神社、東京国立博物館に作が伝存し、最後の一口は明治天皇から田中光顕へと伝わった。私蔵の助宗は鎌倉備前の蒐集家が出会い得る最も稀なものの一つであり、稀に現れるとすれば多くは細身の古一文字風よりも華やかな作風の重要刀剣の太刀であって、現れれば画期であり、その所有者を同派の最も絢爛たる瞬間に直に置く一口である。

鑑定

説明が corpus を通じて述べる発展の型。福岡一文字派は鎌倉初期に則宗を事実上の祖として興り、鎌倉中期に至って丁子を一段と強調し、大丁子・重花丁子の絢爛たる作柄に成熟した。助宗の在銘太刀はこの円熟の頂に位置する。これに直交して、古一文字として首肯し得るより細身で締まった作域が立ち、corpus は同名二工の問題に照らして読まれる

助宗は福岡一文字派の名のある名工の一人である。福岡一文字は鎌倉初期に興った備前の大流派で、十三世紀中葉に至ってこの伝統の最も華やかな丁子乱れを生んだ。説明は同名の二工を慎重に区別する。すなわち後鳥羽院番鍛冶に数えられ、伝えに則宗の子で大一文字と称される古一文字助宗と、現存の指定作が鑑せられる鎌倉中期の福岡一文字助宗である。その作風は成熟した福岡の手であり、大丁子・重花丁子・蛙子丁子が板目に杢を交えた地の上に乱れ交じり、地には乱れ映りが鮮やかに立ち、匂口は深く明るい。在銘作は現存数が極めて少なく、説明はその二字銘の太刀を資料的に貴重とする。

鑑定の決め手

作品の100%

作品の50%

作品の50%

最上の在銘太刀は深い匂と小沸の中に金筋・砂流しをさかんに交え、匂口明るく冴える。円熟の手の品位の標である

作風の変遷

鎌倉中期福岡の本領、華やかな丁子の作風

鎌倉中期福岡一文字の本領の作風であり、在銘の二字銘太刀および磨上無銘の作がこれに鑑せられる。姿は身幅広く、重ね厚く、腰反り深くついて中鋒延び、雄渾な太刀姿を呈する。板目に杢を交えた地には地沸つき、乱れ映りが鮮やかに立ち、優作には地景が頻りに入る。刃文は同派の本領たる華やかさを示す。大丁子・重花丁子が乱れ交じる丁子乱れで、焼幅が処々に広がり、足・葉さかんに入り、金筋・砂流しが自在に流れ、匂深く小沸つき匂口明るい。説明はこれを鎌倉中期福岡の円熟の作風と呼び、豪華絢爛とする。

姿 Sugata
中鋒
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

細身の古一文字寄りの作域

確証はやや弱い細身に造り込んだ生ぶ無銘の太刀。狭い身幅に小鋒、腰反り高く踏張りつよく、小板目がやや肌立ちごころを見せ、佩表の帽子は直ぐに小丸へ入る。説明が古一文字として首肯し得るとする、より静かな作域である

福岡の盛んな華やかさよりも古一文字の伝統に照らして読まれる、より細身で締まった作域。姿は細身に小鋒、生ぶ茎に腰反り高く踏張りつよく、小板目に杢を交えてやや肌立ちごころとなり、地沸つきかすかに乱れ映りが立つ。刃文はなお小丁子・大丁子・重花丁子に足・葉を交え僅かに逆がかるが、出来は静かで、佩表の帽子は直ぐに小丸へ入る。鑑者はかかる生ぶ無銘の一口を、助宗自身の在銘作に比して華やかで焼幅も広いが、古一文字として首肯し得るものとし、二人の助宗が出会う境を示す。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明は助宗を名乗る二工を区別する。後鳥羽院番鍛冶の古一文字助宗と、指定作が鑑せられる鎌倉中期福岡一文字助宗である。各説明はこの区別を明示した上で、作を後者に位置づける。

一文字の名は茎に「一」の字を切ることに因る。説明は銘が「一」の字のみ、「一」の下に個銘を加えるもの、また個銘のみの三様をとると記す。

鎌倉中期に至り福岡の工は丁子を一段と強調し、大丁子・重花丁子・蛙子丁子が足・葉を加えて乱れ交じり、豪華で絢爛たる刃文の成熟を見るに至った。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣4

名工ランク

0.02 (指定作品4点)

刀工の上位28%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における 助宗

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録2件

刀工の上位100%

素点:1.77 / 10

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Sukemune
助宗
弟子(2名)
  1. 1.助宗Sukemune4指定
  2. 2.盛宗Morimune

福岡一文字派

福岡一文字派の他の刀工

  1. 1.助眞Sukezane44指定
  2. 2.吉房Yoshifusa1 販売中46指定
  3. 3.則宗Norimune8指定
  4. 4.吉平Yoshihira17指定
  5. 5.助包Sukekane6指定
  6. 6.則包Norikane7指定
  7. 7.爲清Tamekiyo5指定
  8. 8.吉用Yoshimochi10指定
  9. 9.爲遠Tameto5指定
  10. 10.吉宗Yoshimune6指定
  11. 11.長則Naganori17指定
  12. 12.一Ichi7指定

助宗

助宗(Sukemune)は、備前の福岡一文字派の刀工です。

Ninji (1240-1243)に活動しました。

作風は備前伝に属します。

助宗の作品には、重要4点が指定されています。