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概要·鑑定·栄誉·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定栄誉指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 青江
  3. 古青江
  4. 貞次

Aoe Sadatsugu

貞次

特重
巻 4, 番 37 · 太刀

Aoe Sadatsugu

貞次

評価作品4点

御番鍛冶享保名物帳
国備中時代Genryaku (1184–1185)時代区分鎌倉流派Aoe伝法備前伝代1st藤代Jo-jo saku刀工大鑑2,600(上位1%)種別刀工コードSAD725
1国宝
1重要文化財
1特別重要刀剣1重要刀剣

概要

貞次は鎌倉時代初期から備中に活躍した、古青江を代表する刀工の一人である。古青江派は高梁川下流域の子位・万寿の地に作刀し、同国は古くより鉄の産地として知られた。説明書は本工を守次・康次・恒次らと並べて古青江の代表的な刀工に挙げ、いずれも「次」の通字を一派に通わせるとする。さらに古い伝えもある。『観智院本銘尽』以来、貞次は院に月番で仕えた刀工、すなわち「後鳥羽院番鍛冶の一人に」数えられて有名である。同名数工のうちいずれの貞次がその最も古い工に該当するかは、説明書もなお未解決とするが、その名の格は揺るがない。説明書は本工を「一派の中でも特に技量の高いことで知られている」とし、同じ条で、現存する作例は僅少で数指を屈するのみと記す。

鑑せられる作は細身の太刀で、鎬造、庵棟、後世に磨上げられてもなお腰反り高く小鋒の詰まる、古い太刀の古雅な姿を存する。地鉄は終始変わらぬ見どころである。小板目に杢を交えてよくつみ、やや肌立っていわゆる縮緬肌となり、地沸よくつき、細かに地景が入り、地斑を交える。説明書はまさにこの点を捉え、「縮緬肌にこの派の特色を見せ」と記す。作風の類似する古備前の工と本工を分かつのはこの地鉄で、隣国の冴えた肌に対し、備中の鉄はそれ自身の肌を見せる。

その地に対して刃文は比較的おだやかである。直刃調を基調に小乱れを焼き、小丁子・小互の目・互の目に丁子を交え、足・葉よく入り、小沸厚くつき、砂流し・金筋がかかる。最上の重要刀剣の太刀では匂口冴え、二重刃・湯走りを交えて地にこぼれて沸くずれ、別の一口は刃を低く穏やかに保つ。帽子は直ぐに、表は大丸あるいは丸く、裏は小丸に返り、しばしば僅かに掃きかける。これが説明書の説く青江の作域であり、同時代の備前に比すれば、「同時代の備前物に比べると幾分地味で渋い味わい」を醸し、沸はよくつきながらも、備前の大流派の開いた丁子の華やかさからは一歩退いた静かな調子を保つ。

茎には銘の残りがある。貞次をはじめ古青江の諸工は佩裏、すなわち佩用して内側になる面に銘を切り、茎を大筋違の鑢目に仕立てる。説明書はこの二点を、「銘を佩裏に切るのも古備前などとは相違」する古青江の見どころとする。本工の二字銘は細鏨あるいは太鏨で切られ、説明書が特色として挙げる逆鏨を交える。その通例が確かであるだけに、例外もまた記録に値する。ある重要刀剣の太刀は「佩表に銘をきった極めて珍しい作例」であり、常々の銘振りとは些か趣を異にするという。こうした変化と、僅かな現存作にわたる銘振りの相違は、いずれの貞次が何代にわたって名を継いだかという大きな問いに連なり、説明書はこれを後の研究に委ねる。

古青江の貞次を両隣から分かつのは、まさに極めの言うところである。備前本流とは刃の静けさと地の縮緬によって分かたれ、その小乱れ・小丁子は一文字や長船の聳える丁子の房ではなく直刃調の上に乗る。より素朴な古き備中の作とは、その技量の高さと最上作の沸の明るさによって分けられる。説明書は本工の最上の在銘太刀をその名の頂点に直に結び、それが「国宝貞次の太刀に類似」する、すなわち対馬の宗家に永く伝来した国宝の太刀に通じるものとする。要するに本工は自らの一派の高みに立ち、鎌倉備前の華麗に対して備中が示した静かで渋い答えである。

収集の観点では、稀な初期の名であり、藤代の極めは上々作。その記録はかの国宝の太刀を頂点とし、重要文化財に指定された作を含み、在銘の数口が特別重要刀剣・重要刀剣に指定されている。これら上位の作は文化財として来歴の確かな館・旧家に伝わり、佐野美術館・青森市教育委員会の蔵するところがあり、一口は鷹羽家に伝わる。現存する在銘の貞次について説明書は率直である。在銘作は極めて僅かで、ある重要刀剣の太刀は「在銘稀な同作中」にあって資料的にも貴重とされ、なかんずく一口は番鍛冶の貞次をめぐる未解決の問いを解くに「最も貴重な一本」と称される。特別重要刀剣・重要刀剣の級はわずかで、在銘の古青江貞次が世に出ることは稀であり、それも市場の最上位に、忍耐をもって稀にである。私蔵の一口は収集家にとって注目すべきもの、日本刀最初期に備中が備前へ返した答えを今に語る証である。

鑑定

現存する在銘の太刀に見る一人の古青江の手:細身で磨上の太刀に腰反り高く佩裏の二字銘を切り、縮緬肌の小板目に地沸・地斑つき、直刃調を基調に小乱れ・小丁子・丁子を交えた刃を焼き、小沸厚く砂流し・金筋かかり、大筋違の鑢目は備中茎の見どころとなる。比較的華やかな重要刀剣の太刀から、稀に佩表に銘を切る一口に及び、後鳥羽院番鍛冶の貞次をめぐる学説のもと、対馬宗家伝来の国宝の太刀に比して鑑せられる

貞次は備中古青江の刀工で、鎌倉時代初期から活躍し、説明書は守次・康次・恒次らと並べて青江を代表する刀工に数え、「次」の通字を共有するとする。古来、後鳥羽院番鍛冶の一人として有名であるが、どの貞次がこれに該当するかは未解決のままである。鑑せられる作は細身の太刀で、磨上げられてもなお腰反り高く小鋒の詰まる姿を存し、佩裏に逆鏨を交えた二字銘を切るものが多い。地鉄は小板目に杢を交えてよくつみ、やや肌立っていわゆる縮緬肌となり、地沸つき地斑を交え、その上に直刃調を基調として小乱れ・小丁子・小互の目・丁子を交えた刃を焼き、足・葉よく入り、小沸厚くつき、砂流し・金筋がかかり、帽子は直ぐに大丸あるいは小丸に返る。説明書はその作に古青江の特色をよく示すものとし、同時代の備前物に比べてやや地味で渋い味わいとし、ある在銘の太刀を未解決の貞次の問題を解くに最も貴重な一本と評する。その記録は対馬の宗家に永く伝来した国宝の太刀を頂点とし、現存の在銘作はこれに比べ鑑せられる。

鑑定の決め手

古備前の基準(縮緬の地斑なし)にはない特徴

本工の刃は直刃調を基調に小乱れを焼き小丁子・小互の目・丁子を交えるもので、備前の華やかな丁子乱れではなく、説明書はこの静けさを古青江の作風、同時代の備前より地味で渋いものと読む

古備前の基準(勝手下り・切りの鑢目)にはない特徴

作風の変遷

在銘の細身太刀(鑑せられる典型)

本工の記録は細身の太刀で、鎬造、庵棟、多くは磨上げられてもなお腰反り高く小鋒の詰まる姿を存し、一口は先に行って伏しごころとなる。地鉄は小板目に杢を交えてよくつみ、処々大肌を交え、やや肌立っていわゆる縮緬肌となり、地沸よくつき細かに地景が入り、地斑を交える。その上に直刃調を基調として小乱れを焼き、小丁子・小互の目・丁子・互の目を交え、足・葉入り、小沸厚くつき、砂流し・金筋がかかり、一口は匂口冴えて二重刃・湯走りを交え地にこぼれて沸くずれる。帽子は直ぐに、表は大丸あるいは丸く、裏は小丸に返り、僅かに掃きかける。銘は佩裏に細鏨あるいは太鏨で二字に切り、逆鏨を交え、茎の鑢目は大筋違となる。説明書は縮緬肌を一派の特色とし、本工を古青江の中でも特に技量の高い工としつつ在銘作は僅少とし、ある太刀を後鳥羽院番鍛冶の貞次の問題を解くに最も貴重な一本とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、貞次が『観智院本銘尽』以来、後鳥羽院番鍛冶の一人として有名であるが、いずれの貞次が最も古くこの伝に該当するかは未解決のままであり、同名が南北朝期まで継承されたと記す。そして、ある在銘の太刀を、その出来と銘振りにおいて、この問題を解くに最も貴重な一本とする。

銘の位置について説明書は、貞次をはじめ古青江の諸工が通例として佩裏に銘を切り、古備前と相違するとしつつ、ある重要刀剣の太刀を、貞次が佩表に正真の銘を切った極めて珍しい作例とし、常々の銘振りとは些か趣を異にするとする。

栄誉

御番鍛冶Goban Kaji (Go-Toba's Imperial Forging Rotation)

2月番

後鳥羽上皇が月番で召した刀匠の栄誉。承元〜承久年間(1208〜1221年頃)、御所に結番を作り月毎に作刀させた。流派横断の栄誉であり、各刀匠は本来の流派(粟田口・福岡一文字・古青江など)に属したまま本栄誉を持つ。NS-Gobankajiには上皇自身の菊御作のみが属する。

名簿を見る→
享保名物帳Kyōhō Meibutsu Chō (Catalog of Celebrated Blades)

所載(名物にっかり青江)

享保4年(1719年)、本阿弥家が八代将軍徳川吉宗に献上した名物刀剣の台帳。平安〜南北朝の刀剣約274口(現存168口+焼失約80口+追記約26口)を刀工別に収載し、号の由来・寸法・代付・伝来を記す。本栄誉は名物帳に作品が所載される刀工に付与され、詳細欄には刊行集計による口数(正確な場合)または所載名物の号を記す。

指定

国宝1
重要文化財1
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣1
重要刀剣1

名工ランク

0.11 (指定作品4点)

刀工の上位18%

伝来

伝来記録1件 の鑑定作品における Sadatsugu

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録1件

刀工の上位48%

素点:2.00 / 10

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

系譜

Sadatsugu
弟子(3名)
  1. 1.包次Kanetsugu9指定
  2. 2.貞次Sadatsugu5指定
  3. 3.成次Naritsugu

Aoe派

Aoe派の他の刀工

  1. 1.次直Tsugunao27指定
  2. 2.康次Yasutsugu11指定
  3. 3.直次Naotsugu15指定
  4. 4.恒次Tsunetsugu13指定
  5. 5.包次Kanetsugu9指定
  6. 6.吉次Yoshitsugu1 販売中17指定
  7. 7.助次Suketsugu15指定
  8. 8.守次Moritsugu9指定
  9. 9.正恒Masatsune16指定
  10. 10.爲次Tametsugu6指定
  11. 11.守利Moritoshi9指定
  12. 12.俊次Toshitsugu6指定