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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 長船
  3. 相伝備前
  4. 長守

Osafune Nagamori

長守

特重
巻 6, 番 33 · 脇差

Osafune Nagamori

長守

評価作品41点

国備前時代Shohei (1346–1370)時代区分南北朝流派Osafune伝法備前伝代1st師匠Chogi藤代Jo saku刀工大鑑550(上位23%)種別刀工コードNAG315
1御物
1特別重要刀剣39重要刀剣

概要

正平五年五月、すなわち一三五〇年の年紀を切った一口の短刀が、備前長船長守の事跡を定める。その年紀は従来知られた在銘の上限を引き上げ、説明書をして本工を一世代後ではなく師とほぼ同年代の工とせしめたのである。長守は古来、長義すなわち実名長義の子あるいは門人と伝える。現存する年紀作を併せ読むと、正平五年・正平八年より同二十二年に及び、建徳年間を経て、近年出現した永和四年・康応元年に至り、いずれも長義とほぼ同時代を示す。師と同じく、年紀の大半は南朝年号を用いる。長義の貞和六年(正平五年に当たる)の短刀が師最古の年紀作として遺ることから、両者は年紀作の冒頭に並び立ち、ある特別重要脇指はさらに本工がやや古いことを示唆して、「長義よりやや時代がさかのぼるともみられる」と記す。

その作は、長義一門の相州伝に移し換えられた備前の手である。本工を名づける刃文は、長義風に腰の開いた互の目乱れで、これに丁子・小互の目・角がかる刃・尖りごころの刃が交じり、刃幅広く多様で、足・葉入り、小沸つき、細かな湯走り・飛焼を交える。刃中には金筋・砂流しがかかり、匂口は明るく冴える。しかし説明書は長義との類似を物語の全てとはしない。腰の開く乱れと刃の多様に類似を認めたうえで、その極めを一つの差に定めるのである。すなわち本工の作では乱れが師より幾分小模様となり、判者は「乱れが幾分小模様となる態に長守の極めが首肯される」と書く。乱れの小ささこそが見どころであり、それは覇気と技術において長義・兼長にやや及ばぬ作域と読まれる。

その刃文の下で、地鉄は終始変わらぬところである。杢を交えた板目を鍛え、肌はやや立ち、処々柾がかって流れ、地沸を微塵に厚く敷き、地景がよく入る。説明書が長義一門の相州伝の特色と呼ぶ地刃の強い沸こそ、本工の鉄に深みを与えるものである。その上に乱れ映りが、多くは淡く立つが、説明書はそれが常に現れるとは限らぬことに率直で、この手のものには「映りの全く立たないものがある」と観ずる。帽子は刃文に応じて乱れ込み、小丸に返り、時に尖りごころに突き上げて掃きかける。在銘作では先を焼き上げて長く返る。大磨上の刀の多くは表裏に棒樋を掻き通し、在銘の短刀は茎元に素剣・護摩箸の彫物を負う。

記録は二つの面に分かれる。第一は生ぶ茎の在銘年紀作の小群で、その大半は短刀および短い太刀・脇指、指表に長銘、裏に年紀を切る。正平十六年紀の特別重要脇指は平造で身幅広く寸延び、大互の目乱れに匂深く沸よくつき、判者はこれを相州伝をあらわした作と読み、「長守中屈指の一口」と称える。第二の、はるかに大きな面は、大磨上無銘の刀である。身幅広く中鋒・大鋒の延びた南北朝の姿で、小模様化した長義風によって極められる。説明書は本工が華やかな一手にとどまらず作域が広いことを強調し、腰の開いた互の目のほかに、小互の目の変化のある乱れ刃、浅いのたれ、また直刃調の作を遺すとして、「比較的作域の広い刀工といえる」とする。その広さと在銘の乏しさとが相俟って、無銘の極めがかくも微妙な一点に懸かる所以である。

南北朝の長船にあって、本工は兼長ら一派の相州伝の手とともに長義一門に属する。判者が最も多く引く比較は、長義その人との比較である。乱れ映りと地刃の明るさが本工を備前の工に留め、厚い地沸・豊富な地景・金筋砂流しが長義一門の相州伝のうちに留める。師と分かつのは異なる語彙ではなく、より静かな尺度であり、乱れは小さく束ねられ、全体は一段おだやかである。ある刀はその豪壮華麗の気と、様々で華やかな乱れと、刃中の豊かな働きを賞され、本工に首肯される優品とされる。また別の作は消去によって読まれ、その抑えた態こそが極めの拠り所とされる。

藤代は長守を上作に列する。国宝はなく重要文化財もない。その記録は一口の特別重要刀剣と三十九口の重要刀剣、両級併せて四十口、加えて御物として伝わる一口の短刀によって担われる。所在の知られる遺例は少なく多くは公的機関の蔵で、東京・京都の国立博物館がこれを蔵し、御物の短刀は福島宗兵衛・多賀谷瑛之を経て皇室に入った。有銘確実な作が極めて稀であるため、年紀作は物としてよりも資料として尊ばれ、わけても正平年紀の短刀は説明書の言うとおり「正平年紀の作は、これまでの年紀の上限を引き上げる作であり、長守を研究する上で貴重な資料である」。在銘の長守が世に出ることは稀であり、本工と極められた大磨上無銘の刀はやや見出しやすく、明るい鉄と多様な乱れを示す長義一門の相州伝の一口として、辛抱強い収集家の手の届くところにあり、在銘の確かな一口に出会うことは注目すべき出来事である。

鑑定

師長義に照らして読む一人の相州伝加味の備前の手:年紀を定める稀な生ぶ茎の在銘作(短刀および正平の短い太刀・脇指)と、長義風の互の目乱れが幾分小模様となる態によって極められる大磨上無銘の刀の本体

長守は南北朝時代の備前長船の刀工で、古来長義(長船長義)の子あるいは門人と伝え、年紀作からみて一世代後ではなく長義とほぼ同年代に活躍したことが知られる。年紀は正平五年・正平八年より正平二十二年、建徳、さらに近年出現した永和四年・康応元年に及び、長義同様に多くが南朝年号を用いる。その作風は相州伝を加味した備前のもので、杢を交えてやや肌立つ板目に地沸厚くつき、地景よく入り、淡く映りの立つ鍛えに、長義風に腰の開いた互の目乱れを焼き、丁子・小互の目・角がかる刃・尖りごころの刃を交え、足・葉入り、小沸つき、細かな湯走り・飛焼を交え、金筋・砂流しかかり、匂口明るく冴える。説明書はその極めを一つの差で導く。すなわち長義に類似するが乱れが幾分小模様となる点であり、長守は師よりも作域が広く、小互の目の変化のある乱れ刃や浅いのたれ、また直刃にも及ぶ。有銘確実な作は極めて稀であるため、記録の多くは大磨上無銘で、この小模様化した長義風によって極められる。

鑑定の決め手

師長義(腰の開いた互の目の華やかさそのもの)にはない特徴

作風の変遷

生ぶ茎の在銘年紀作(編年の基準)

現存する在銘は少なく、ほとんどが寸の短い作で、生ぶ茎に指表へ長銘、裏に年紀を切る。正平十六年紀の特別重要脇指は平造、身幅広く重ね薄く寸延び、肌立ちごころの板目に地沸つき、刃文は大互の目乱れに足・葉入り、匂深く沸よくつき、砂流し・金筋かかり、匂口明るく、説明書はこれを相州伝をあらわした作とし長守中屈指の一口とする。これまでの年紀の上限を引き上げた正平五年紀の短刀は、杢を交えた板目に淡く映り立ち、角がかった互の目に小のたれを交え、小沸つき、細かな湯走り・飛焼、金筋・砂流しかかり、帽子は尖りごころに突き上げて返る出来で、表に素剣、裏に護摩箸を彫る。これら年紀作は本工を長義と同年代に定め、無銘極めを読む基準を与える。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

大磨上無銘の刀(小模様化した長義風の極め)

記録の大半は大磨上無銘で本工と極められた刀である。身幅広く中鋒・大鋒の延びた南北朝の姿で、杢を交えてやや肌立つ板目に地沸厚くつき、地景よく入り、淡く乱れ映りが立つ。その地に対し刃文は腰の開いた互の目乱れに丁子・小互の目・角がかる刃・尖りごころの刃を交え、足・葉入り、小沸つき、細かな湯走り・飛焼を交え、金筋・砂流しかかり、匂口明るく冴える。表裏に棒樋を掻く。説明書は腰の開く乱れと刃の多様に長義との類似を認めつつ、乱れが幾分小模様となる一点をもって長守と極める。ある重要刀剣はこれを比較で述べ、長義・兼長に比して覇気と技術にやや及ばず、この抑えた水準こそが長守極めの拠り所であるとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

広い作域(小互の目・浅いのたれ・直刃)

確証はやや弱い

説明書は、長守が長義一辺倒の華やかな手より作域が広いことを強調する。腰の開いた互の目のほかに、小互の目の変化のある乱れ刃や浅いのたれ、また直刃調の作も遺し、中には師より穏やかに見えるものもある。この広さが極めを難しくし、それを支える在銘がごく僅かしか残らない一因でもある。

刃文 Hamon
研究

説明書は、長守が古来長義の子あるいは門人と伝えられながら、年紀作からみて師とほぼ同年代に位置することを記す。従来正平八年より同二十二年に建徳年紀を加えて知られていたが、近年永和四年・康応元年の新資料が出現し、現存する正平五年紀の短刀がその上限を引き上げる。長義の貞和六年(正平五年)の短刀が師最古の年紀作として遺ることから、両者は同年代の工と解される。

大磨上無銘の作について説明書は、腰の開いた互の目と刃の多様に長義一門の特色を認めたうえで、乱れが幾分小模様となる一点をもって長守と極める。ある作はこれを比較で述べ、覇気と技術において長義・兼長にやや及ばぬところがあり、まさにその抑えた態が極めの拠り所であるとする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物1
特別重要刀剣1
重要刀剣39

名工ランク

0.16 (指定作品41点)

刀工の上位13%

伝来

伝来記録3件 の鑑定作品における Nagamori

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録3件

刀工の上位90%

素点:1.78 / 10

刀姿

評価作品41点の分布

銘

評価作品41点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Chogi
Nagamori
弟子(2名)
  1. 1.兼光Kanemitsu4 販売中237指定
  2. 2.兼長Kanenaga4 販売中94指定

Osafune派

Osafune派の他の刀工

  1. 1.光忠Mitsutada61指定
  2. 2.長光Nagamitsu2 販売中253指定
  3. 3.景光Kagemitsu1 販売中146指定
  4. 4.兼光Kanemitsu4 販売中237指定
  5. 5.眞長Sanenaga64指定
  6. 6.近景Chikakage4 販売中86指定
  7. 7.倫光Tomomitsu1 販売中64指定
  8. 8.景政Kagemasa2 販売中22指定
  9. 9.政光Masamitsu4 販売中84指定
  10. 10.基光Motomitsu3 販売中41指定
  11. 11.景秀Kagehide23指定
  12. 12.義光Yoshimitsu35指定