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  4. 景政

Osafune Kagemasa

景政

特重
巻 4, 番 27 · 太刀

Osafune Kagemasa

景政

評価作品22点

国備前時代Bunpo (1317–1319)時代区分鎌倉流派Osafune伝法備前伝藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,000(上位8%)種別刀工コードKAG54
1重要美術品
1御物
4特別重要刀剣16重要刀剣

概要

長船景政は進士三郎と称した鎌倉時代末期の備前正系の刀工で、一門におけるその位置は、血脈よりもむしろ誰と轡を並べたかによって定まる。説明書はその系譜が明らかでないことを率直に記し、景光の弟子とも、その弟とも伝える。これを決するのが、正中・嘉暦の年紀のある景光との合作の太刀であり、うち一振りは御物、一振りは国宝である。これらの合作から景政は景光と極めて近い関係にあった刀工と目され、現存する年紀作は文保・正中・嘉暦・建武に及ぶことから、重要美術品の説明はこれを「明らかに景光一門の子弟」と言い切ることができる。その最も遅い暦応三年(一三四〇)の年紀は、彼の作を南北朝最初期の長船世代へと運んでいる。

作風は、景光の作域を僅か半歩だけ手前に置いたものである。よく錬れた小板目の上に、角互の目・片落ち風の互の目を基とし、小互の目・小尖り刃・小丁子をやや交えた乱れを焼き、総体に後期長船正系の逆がかりを示す。刃中には足・葉が入り、金筋・砂流しが細かにかかり、匂口は明るく小沸がつく。折返銘の特別重要刀剣の太刀において、説明書はこれらを一つの判断にまとめ、「地刃に景政の特色がよく現われている」と記す。第六十八回重要刀剣の太刀はこれを一段と鋭くし、まさに手本から離れるところにこの工の見どころを見出して、「景光以上に種々の刃を交えている」こと、また「乱れの変化がやや強い点などに景政の見どころ」が出ていることを挙げる。

地鉄は長船正系本来の鍛えであり、彼の同一性の最も確かな部分である。鍛えはつんだ小板目で、時に杢を交え、あるいはやや流れて柾がかり、地沸を微塵に厚く敷き、細かな地景がよく入り、その上に乱れ映りが鮮明に立つ。説明書はこれを鉄色明るくよく錬れた「長船正系らしい精美な鍛え」と呼ぶ。帽子は刃に応じ、乱れ込みあるいはのたれ込みて小丸に返り、年紀ある生ぶの太刀では一門に通じる三作状をなして、帽子もまた景光を想起させる。鉄色はやや黒みがかることもあるが、在銘・無銘を通じて変わらぬ常数は乱れ映りである。

作例は二様の作域と時代の幅を描く。太刀では角・片落ち互の目を核とする出来が主であり、短刀・剣では静かな直刃に転じる。嘉暦二年(一三二七)の重要美術品の短刀は、小沸ごころの揃った互の目が、景光と比べて「景光よりは大きく腰開き、肩落ちごころ交じる」と評され、信仰の彫物のうちに三鈷柄剣と護摩箸を伴う。在銘の剣は細直刃を焼き、金筋・砂流しと二重刃状の湯走りを交える。時代の上では年紀作が文保から暦応三年へと移り、後者は南北朝最初期に達する。説明書はそこに意図された抑えを読み、複数の刀において「刃がやや小づみごころを呈している点にも景政の見所」があると記す。

一門におけるその位置は、あらゆる局面で景光との対比によって定まり、その対比こそ鑑賞の核である。説明書は一貫して、作位の点では景光にやや譲るが、様式的にはよく似て上手・忠実であるとする。第四回特別重要刀剣の太刀は、「景」の字以下の銘が磨上げで欠けながらも、その出来が「景光に伯仲するほどの出来」であるがゆえに、紛れもなく景政の作と判ぜられる。極めを担うのはまさにこの僅かな差であり、景光風でありながらその精良さに僅かに及ばぬ無銘作は景政に極められ、現存の多くがこの理によって無銘極めとなる。公の記録では在銘十一口に対し無銘十一口である。説明書の言うところ、彼は景光が得意とした片落ち互の目と直刃に作り、それゆえ両者は分かちがたく、彼の鮮明な乱れ映りと、やや自在な乱れの変化とがその区別を担うのである。

藤代は彼を上々作とする。公の記録に指定作は二十口を数え、うち特別重要刀剣四口・重要刀剣十六口、その上に重要美術品の短刀がある。在銘作は極めて少なく、いずれも資料として貴ばれ、説明書は目釘孔一つの生ぶの暦応三年紀の太刀を同工研究上の好資料とし、稀な在銘の剣を「在銘品の少ない同工の作風を知る上でも」貴重とし、「古雅で気品に溢れた」一口と評する。伝来は三口に記録があり、東京の井手宏が蔵した短刀や、若州酒井家に伝来した太刀がある。在銘の太刀の一口は現在白鶴美術館にあり、他は所在の知られる個人の手にある。景政は国宝級の長船の名工ほど手の届かぬ存在ではなく、その作は国宝・重要文化財の級に封ぜられるのではなく特別重要刀剣・重要刀剣の級にある。とはいえ在銘作はかくも少なく、市に出るものも稀であるから、現れるのは時折にすぎず、在銘・年紀・生ぶの太刀ともなれば、それは画期的な出会いというべきものである。

鑑定

角・片落ち互の目を核とする景光同調の一作風に、短刀・剣の直刃の一面を併せ、嘉暦〜暦応の年紀作で南北朝最初期に及ぶ

進士三郎と称した景政は、系譜こそ明らかでないが、正中・嘉暦の年紀のある景光との合作の太刀(御物・国宝を含む)によって景光と極めて近い関係が確かめられる鎌倉時代末期の長船正系の刀工。作風は景光に倣い、小板目に乱れ映り鮮明、角互の目・片落ち互の目・小丁子を総体に逆がからせ、匂口は沈みごころとなる。作位は景光にやや譲り、まさにその僅かな差で極められ、現存の多くは無銘極めである。

鑑定の決め手

作品の40% ・ 景光比 2.0倍

乱れ映りが鮮明、一門中で最も冴え、長船正系らしい鍛え

在銘の太刀で匂口沈みごころを見どころとする

景光風で総体的技術がやや及ばぬ無銘作を景政と鑑する

作風の変遷

典型(景光に倣う)

中核の作風。小板目に杢を交えてよく錬れ、地沸つき乱れ映り鮮明に立つ。刃文は角互の目・片落ち風の互の目を基に小丁子・小互の目を交えて総体に逆がかり、足・葉入り、匂口は沈みごころとなる。帽子は静かな小丸、時に三作状。無銘極めはこの作域に拠り、景光風でありながら整然さ・精良さが僅かに及ばぬところを景政と鑑する。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
匂口沈みごころが見どころ

直刃の一面(短刀・剣)

造込みで分かれる。直刃は短刀・剣、角・片落ち互の目は太刀

短刀・剣では中直刃ないし細直刃に転じ、小板目がつみ流れ柾がかった鍛えに小沸厚くつき、金筋・砂流しかかり匂口明るい。帽子は直ぐに小丸または焼詰め。三鈷柄剣・護摩箸、八幡大菩薩・梵字など信仰の彫物を伴い、一見景光の直刃作を思わせる。

刃文 Hamon
帽子 Bōshi

後期・年紀作(南北朝最初期へ)

嘉暦〜暦応三年(一三四〇、南北朝最初期)の年紀ある生ぶ茎の太刀は腰反り高く、彼の最も多彩な刃を見せる。浅いのたれに角互の目・片落ち互の目・小互の目・尖り刃を交えて総体に逆がかり、地沸厚く地景細かに入り乱れ映り鮮明、帽子は三作状。生ぶ・目釘孔一の太刀は同工研究上の好資料として貴ばれる。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

正中・嘉暦の年紀のある景光との合作の太刀(御物・国宝を含む)が両者の密接さを示す

銘鑑は景光の弟子あるいは弟と伝え、在銘作が進士三郎の名を裏づける

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品1
御物1
特別重要刀剣4
重要刀剣16

名工ランク

0.33 (指定作品22点)

刀工の上位8%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Kagemasa

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録4件

刀工の上位78%

素点:1.86 / 10

刀姿

評価作品22点の分布

銘

評価作品22点の銘の種類

販売中

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