本作は、本阿弥家による鞘書きが施された、特別保存刀剣の脇差です。 刀身の状態は極めて健全であり、特別保存の名に相応しく、疵や錆、欠けなどは一切見られません。 地肌は研ぎあげられた板目肌に地沸がつき、刃文は匂口の締まった、のたれ心の直刃を焼き、足・葉がよく入り、砂流しも見られるなど、非常に働きが豊富です。 茎には「藤原正行」と銘が刻まれています。正行は豊後国高田の地に住した藤原実行の子であり、江戸時代の慶安頃より数代にわたり同名を襲名し繁栄しました。豊後高田の刀は「よく切れる」と評判が高く、江戸時代当時から既に高い人気を博していました。 本作の白鞘には、1989年に多くの刀剣書を著した本阿弥家・本阿弥恒正氏による鞘書きが施されています。その極めて良好な保存状態と、後世に伝えるべき資料的価値の高さから、2009年5月に日本美術刀剣保存協会より「特別保存刀剣」に指定されました。 江戸時代の作とは思えぬほどの美しさを保っており、愛刀家であれば是非とも手元に置きたい珠玉の一振りです。 長さ:36.8 cm 反り:0.7 cm 目釘穴:3個 元幅:29.8 mm 元重:6.4 mm 銘:藤原正行(表) 時代:新刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目 刃文:直刃 帽子:真っ直ぐ入り大丸に返る 刀身重量:330 g 茎:磨上げ 外装:白鞘 登録証:愛媛 第45321号 ご希望の御刀が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。



















備前伝 · 豊後
現在40点販売中
豊後国の高田派は、同国高田荘の地名を負う一門で、鎌倉初期に定秀・行平らの名工を出した九州刀の伝統が一時跡絶えた後、南北朝時代に友行が同地に現れて再興した鍛冶集団である。説示は友行をもって高田鍛冶の祖とし、現存する年紀作に貞治・正平の年号を伝える点を挙げる。友行のほか、その子あるいは門人と伝える時行が著名で、別系と思われる行政には建徳二年紀の短刀がある。南北朝期の作には「藤原」を冠し、室町期以降は「平」を銘じて「盛」「守」「鎮」「統」などを通字とし、これらを総じて平高田と汎称する。さらに末期に至って再び「藤原」を冠するようになり、江戸期以降もこれを踏襲して藤原高田と呼び習わされ区分される。この間に長盛・竪守・鎮教・鎮清・鎮正らを輩出し、鎮正の門からは伊予宇和島に移った国房が出て新刀期へと繋がるなど、室町後期から江戸期に及ぶ長い系譜を形づくった。 作風は説示の記すところ多彩で、一様には括れない。鍛えは板目に杢を交え、総じて肌立ちごころとなり、柾に流れる態を見せて、地沸つき地景入り、白気映りや乱れ映りが立つものが多い。刃文は直刃を基調とするものから、小互の目や角ばる互の目を交えて乱れるもの、腰の開いた複式風で末備前を彷彿とさせるもの、さらに皆焼に及ぶものまで幅がある。祖の友行は同時代の左文字一類に近似するが、刃中に角ばる互の目が間遠に連れ、地に白けが強く地斑を交える点が見どころとされる。室町期の作の多くに共通する要所として、刃中に針の先で突いたような固い葉が入ることが従来指摘されており、系統と時代の判別に資する。姿形は室町中期頃までは反りが深くついて反らせたものが多く、末期は身幅広めで反りが幾分浅く、中鋒が延びて時代を映した頑健な造込みとなる。行政の作のように、鍛えが大きく流れて古典色が濃く、櫃中に行平を踏襲した倶利迦羅の浮彫を施す例もみられる。 伝承の上では、高田物は実用刀として広く行き渡った一方、斯界の評価は決して高くないとされてきた。説示はその傾向を踏まえつつ、地刃に破綻なく締まりごころとなり、来国行を参考にしたとも言えるほどの出来を示す鎮教や、地鉄精良で匂口冴える鎮清の作をもって面目を挽回する出色の一口と評し、平高田中で最も技倆に優れ直刃を得意とした長盛を一派の代表として挙げる。伝来を備える品も少なくなく、行政の短刀は庄内酒井家に伝わって本阿弥光忠の折紙を添え、鎮教には黒田家の重宝となり享保名物追記に載る権藤鎮教の長刀があり、長盛の脇指には島津継豊から本田親章へ拝領された切付銘を持つものがある。中世豊後刀工の作域を今に伝える資料として、また実用に堪える堅牢さと九州古典派の余韻を併せ持つ一門として位置づけられる。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトAs a general rule, returns/exchanges are not accepted on Japanese sword orders unless damaged upon delivery. Other items: returns/exchanges accepted within 7 days of delivery. Cancellation for personal reasons incurs a 30% restocking fee (70% refunded). Return shipping must be prepaid and insured by the buyer; shipping/handling fees are non-refundable. Contact katana@tozando.co.jp to initiate a return.
本作は、本阿弥家による鞘書きが施された、特別保存刀剣の脇差です。 刀身の状態は極めて健全であり、特別保存の名に相応しく、疵や錆、欠けなどは一切見られません。 地肌は研ぎあげられた板目肌に地沸がつき、刃文は匂口の締まった、のたれ心の直刃を焼き、足・葉がよく入り、砂流しも見られるなど、非常に働きが豊富です。 茎には「藤原正行」と銘が刻まれています。正行は豊後国高田の地に住した藤原実行の子であり、江戸時代の慶安頃より数代にわたり同名を襲名し繁栄しました。豊後高田の刀は「よく切れる」と評判が高く、江戸時代当時から既に高い人気を博していました。 本作の白鞘には、1989年に多くの刀剣書を著した本阿弥家・本阿弥恒正氏による鞘書きが施されています。その極めて良好な保存状態と、後世に伝えるべき資料的価値の高さから、2009年5月に日本美術刀剣保存協会より「特別保存刀剣」に指定されました。 江戸時代の作とは思えぬほどの美しさを保っており、愛刀家であれば是非とも手元に置きたい珠玉の一振りです。 長さ:36.8 cm 反り:0.7 cm 目釘穴:3個 元幅:29.8 mm 元重:6.4 mm 銘:藤原正行(表) 時代:新刀 造り:平造、庵棟 地鉄:板目 刃文:直刃 帽子:真っ直ぐ入り大丸に返る 刀身重量:330 g 茎:磨上げ 外装:白鞘 登録証:愛媛 第45321号 ご希望の御刀が掲載されていない場合は、お気軽にお問い合わせください。



















備前伝 · 豊後
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豊後国の高田派は、同国高田荘の地名を負う一門で、鎌倉初期に定秀・行平らの名工を出した九州刀の伝統が一時跡絶えた後、南北朝時代に友行が同地に現れて再興した鍛冶集団である。説示は友行をもって高田鍛冶の祖とし、現存する年紀作に貞治・正平の年号を伝える点を挙げる。友行のほか、その子あるいは門人と伝える時行が著名で、別系と思われる行政には建徳二年紀の短刀がある。南北朝期の作には「藤原」を冠し、室町期以降は「平」を銘じて「盛」「守」「鎮」「統」などを通字とし、これらを総じて平高田と汎称する。さらに末期に至って再び「藤原」を冠するようになり、江戸期以降もこれを踏襲して藤原高田と呼び習わされ区分される。この間に長盛・竪守・鎮教・鎮清・鎮正らを輩出し、鎮正の門からは伊予宇和島に移った国房が出て新刀期へと繋がるなど、室町後期から江戸期に及ぶ長い系譜を形づくった。 作風は説示の記すところ多彩で、一様には括れない。鍛えは板目に杢を交え、総じて肌立ちごころとなり、柾に流れる態を見せて、地沸つき地景入り、白気映りや乱れ映りが立つものが多い。刃文は直刃を基調とするものから、小互の目や角ばる互の目を交えて乱れるもの、腰の開いた複式風で末備前を彷彿とさせるもの、さらに皆焼に及ぶものまで幅がある。祖の友行は同時代の左文字一類に近似するが、刃中に角ばる互の目が間遠に連れ、地に白けが強く地斑を交える点が見どころとされる。室町期の作の多くに共通する要所として、刃中に針の先で突いたような固い葉が入ることが従来指摘されており、系統と時代の判別に資する。姿形は室町中期頃までは反りが深くついて反らせたものが多く、末期は身幅広めで反りが幾分浅く、中鋒が延びて時代を映した頑健な造込みとなる。行政の作のように、鍛えが大きく流れて古典色が濃く、櫃中に行平を踏襲した倶利迦羅の浮彫を施す例もみられる。 伝承の上では、高田物は実用刀として広く行き渡った一方、斯界の評価は決して高くないとされてきた。説示はその傾向を踏まえつつ、地刃に破綻なく締まりごころとなり、来国行を参考にしたとも言えるほどの出来を示す鎮教や、地鉄精良で匂口冴える鎮清の作をもって面目を挽回する出色の一口と評し、平高田中で最も技倆に優れ直刃を得意とした長盛を一派の代表として挙げる。伝来を備える品も少なくなく、行政の短刀は庄内酒井家に伝わって本阿弥光忠の折紙を添え、鎮教には黒田家の重宝となり享保名物追記に載る権藤鎮教の長刀があり、長盛の脇指には島津継豊から本田親章へ拝領された切付銘を持つものがある。中世豊後刀工の作域を今に伝える資料として、また実用に堪える堅牢さと九州古典派の余韻を併せ持つ一門として位置づけられる。
保存刀剣のうち、出来が一層優れ、保存状態も良好と認められたものです。再刃や、室町・江戸期の多くの無銘作は対象外となり、保存刀剣より高い基準が課されます。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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