南北朝の戦乱は、山城の精緻を支えた公家社会を疲弊させた。来派最後の巨匠たちをもって古典の系譜は閉じ、長谷部と信国が新しい相州風を都に持ち込んでいる。
本作は加賀行光の手による小太刀(脇差)です。行光には数代ありますが、本作は明らかに古刀期の作域を示しており、以下に記す初期三代のいずれかによるものと推測されます。 研ぎの状態は古研ぎながら良好で、入念な造り込みがなされています。刃文は非常に働きが豊富で、見どころに溢れています。体配は優美でバランスが良く、肌は板目に真砂目が交じります。刃文は互の目乱れに沸・匂がよくつき、地肌には映りも現れており、年代を考慮すれば極めて健全な保存状態と言えます。 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)の保存刀剣鑑定書が付属しており、白鞘および拵(つなぎ付)一式での販売となります。 【加賀行光 歴代解説】 初代 行光:永和年間(1375-1379)「藤島行光」。初代藤島友重の次男と伝えられ、加州真景の門人ともされる。身幅広く無反りの短刀などが現存。地鉄は板目立ち地沸・地景入り、刃文は小湾れに互の目交じり、砂流し、掃き掛け、二重刃など刃縁が盛んに働く。中上作。 二代 行光:応永年間(1394-1428)「加州住行光」「加州藤原行光」。板目に流れ肌(柾目)交じり地沸つく。刃文は直刃または小互の目に砂流しかかる。 三代 行光:康正年間(1455-1457)「加州住行光」「藤原行光」。 【外装・拵について】 拵は非常に保存状態が良く、螺鈿細工が施された漆塗りの鞘は、緻密かつ華麗な意匠を誇ります。漆芸と銀金具の意匠は格別で、この種の手の込んだ塗鞘は希少であり、コレクションに華を添える逸品です。また、ハバキは非常に重量感があり、金無垢の可能性も否定できません。通常の銅製ハバキとは一線を画す重厚さです。 銘:行光 時代:古刀(1300年代〜1400年代) 長さ:50.6 cm(19-7/8 インチ) 反り:1.8 cm(18.0 mm) 元幅:27.7 mm 先幅:21.8 mm 元重:6.6 mm 先重:8.5 mm(茎部) 造り:鎬造り 庵:庵棟 茎:生茎 鍛え:板目、柾目交じる 刃文:互の目乱れ 帽子:丸 状態:研ぎ良好 【鑑定書】 鑑定書:保存刀剣 脇指 銘 行光(加州) 長さ:一尺六寸七分(約50.6 cm) 右は当協会審査の結果、保存刀剣に鑑定する。 平成三十一年二月二十五日 公益財団法人 日本美術刀剣保存協会 【最新情報のご案内】 Nihonto Antiquesの最新入荷情報やニュースをお届けします。 メールマガジンへのご登録はこちら。 [購読する] ご登録ありがとうございました。 ご入力いただいたメールアドレスは厳重に管理され、当サイトからの更新情報の送信のみに使用されます。
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山城伝 · 加賀
現在19点販売中
藤島派は加賀国藤島の地に興り、北陸道にあって数代を重ねた一門である。その祖にして代表工が友重で、名跡は南北朝末から室町を経て近世にまで及び、現存する年紀作のうち最も古いものは応永二年の短刀である。構成員の解説はいずれも、初代を山城の来国俊の門人、あるいは同国真景の門とする古伝を載せながらこれを疑い、作風の上で来国俊に結ばれず、年代の上で真景にも肯定し難いとして、茎仕立と地刃よりすればむしろ大和物の系統、大和尻懸の手に近いものと判ずる。南北朝期を遡る作はみないとされ、初代は建武の頃、二代は貞治、三代は応永と伝える説もあるが、構成員はおおむね各作を一個人の経歴にではなく、固定した同派の特質に照らして鑑する。北陸の地にあって、同派は越中・越前の工と気脈を通じ、美濃と大和の風を受けた古刀の一門として立つ。 作風の眼目はその地鉄にある。板目に杢を交え、流れごころに肌立って、地沸つき地景入り、かねは際立って黒みをおびる。構成員はこれを同派一番の見どころとして、地鉄が肌立ちごころで黒みを帯びることを北国物の徴とし、ある作には白気映りが淡く立つと記す。山城のようなつんだ小板目には締まらず、槍・薙刀や磨上の太刀では柾目に寄った肌となって、その地に大和を素直に示す。刃文はこの地に応えて自らの混在を示し、互の目乱れを基調に、箱がかった刃・尖り刃・角ばる刃をのたれ・小のたれとともに交える。これを構成員は備前気質と美濃風が混在した感のある乱れ刃と呼び、足やや長く入り、総体に沸づいて砂流しかかり金筋入り、処々に飛焼や二重刃を交え、帽子は直ぐまたは乱れ込んで小丸となり、しばしば掃きかける。短刀ではこの手が穏やかになり、鍛えは小板目につみ、焼刃は細直刃あるいは低い小のたれ・小互の目に小沸を交え、匂口はうるんでほつれ・湯走りを交えて、同派の大和の素地が最も素直に現れる。 鑑定の勘所は、大和を素地とする黒く肌立つかねの上に、備前・美濃を想わせる躁ぎ立つ焼刃を置くという取り合わせにある。互の目と長い足は備前の作に似るが、箱がかった刃と尖り刃、肌立つ黒い地、絶えずかかる砂流しが素直な備前丁子からこれを引き離し、柾に寄る地と黒いかねが真の山城・純然たる大和の作からもこれを隔てる。同派は売立や商家に時に現れる重要刀剣を遺し、銘はほぼ在銘で、藤嶋友重の四字銘が最も多く、友重の二字銘がこれに次ぎ、生ぶ茎の作が大半を占める。藤代は同工を中上作、あるいは古刀の中位に位置づける。中心となるのは応永頃の友重で、室町から後代にかけての作が最も多く現存する。白眉として、三鈷剣と妙見大菩薩の神号を彫った大身槍を同時代を代表する名槍とする評があり、太刀の遺例は数少なく取り立てられる。伝来は稲葉家に伝わった刀や皇室の御物に列する短刀があり、市場の品ではなく長く家に伝えられた重宝を含む。一口の黒いかねの作が北国一派の総体をその地に湛えるところに、同派の値はある。 詳しく見る →
南北朝の戦乱は、山城の精緻を支えた公家社会を疲弊させた。来派最後の巨匠たちをもって古典の系譜は閉じ、長谷部と信国が新しい相州風を都に持ち込んでいる。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトWe offer a 48 hour inspection period for all Antique items shipped within the United States only. If the item is not to your satisfaction, we will gladly refund your money less any shipping and handling fees. All sales are final after the 48 hour inspection period. Please note that all discounted items are a final sale and not returnable.
本作は加賀行光の手による小太刀(脇差)です。行光には数代ありますが、本作は明らかに古刀期の作域を示しており、以下に記す初期三代のいずれかによるものと推測されます。 研ぎの状態は古研ぎながら良好で、入念な造り込みがなされています。刃文は非常に働きが豊富で、見どころに溢れています。体配は優美でバランスが良く、肌は板目に真砂目が交じります。刃文は互の目乱れに沸・匂がよくつき、地肌には映りも現れており、年代を考慮すれば極めて健全な保存状態と言えます。 日本美術刀剣保存協会(NBTHK)の保存刀剣鑑定書が付属しており、白鞘および拵(つなぎ付)一式での販売となります。 【加賀行光 歴代解説】 初代 行光:永和年間(1375-1379)「藤島行光」。初代藤島友重の次男と伝えられ、加州真景の門人ともされる。身幅広く無反りの短刀などが現存。地鉄は板目立ち地沸・地景入り、刃文は小湾れに互の目交じり、砂流し、掃き掛け、二重刃など刃縁が盛んに働く。中上作。 二代 行光:応永年間(1394-1428)「加州住行光」「加州藤原行光」。板目に流れ肌(柾目)交じり地沸つく。刃文は直刃または小互の目に砂流しかかる。 三代 行光:康正年間(1455-1457)「加州住行光」「藤原行光」。 【外装・拵について】 拵は非常に保存状態が良く、螺鈿細工が施された漆塗りの鞘は、緻密かつ華麗な意匠を誇ります。漆芸と銀金具の意匠は格別で、この種の手の込んだ塗鞘は希少であり、コレクションに華を添える逸品です。また、ハバキは非常に重量感があり、金無垢の可能性も否定できません。通常の銅製ハバキとは一線を画す重厚さです。 銘:行光 時代:古刀(1300年代〜1400年代) 長さ:50.6 cm(19-7/8 インチ) 反り:1.8 cm(18.0 mm) 元幅:27.7 mm 先幅:21.8 mm 元重:6.6 mm 先重:8.5 mm(茎部) 造り:鎬造り 庵:庵棟 茎:生茎 鍛え:板目、柾目交じる 刃文:互の目乱れ 帽子:丸 状態:研ぎ良好 【鑑定書】 鑑定書:保存刀剣 脇指 銘 行光(加州) 長さ:一尺六寸七分(約50.6 cm) 右は当協会審査の結果、保存刀剣に鑑定する。 平成三十一年二月二十五日 公益財団法人 日本美術刀剣保存協会 【最新情報のご案内】 Nihonto Antiquesの最新入荷情報やニュースをお届けします。 メールマガジンへのご登録はこちら。 [購読する] ご登録ありがとうございました。 ご入力いただいたメールアドレスは厳重に管理され、当サイトからの更新情報の送信のみに使用されます。
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山城伝 · 加賀
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藤島派は加賀国藤島の地に興り、北陸道にあって数代を重ねた一門である。その祖にして代表工が友重で、名跡は南北朝末から室町を経て近世にまで及び、現存する年紀作のうち最も古いものは応永二年の短刀である。構成員の解説はいずれも、初代を山城の来国俊の門人、あるいは同国真景の門とする古伝を載せながらこれを疑い、作風の上で来国俊に結ばれず、年代の上で真景にも肯定し難いとして、茎仕立と地刃よりすればむしろ大和物の系統、大和尻懸の手に近いものと判ずる。南北朝期を遡る作はみないとされ、初代は建武の頃、二代は貞治、三代は応永と伝える説もあるが、構成員はおおむね各作を一個人の経歴にではなく、固定した同派の特質に照らして鑑する。北陸の地にあって、同派は越中・越前の工と気脈を通じ、美濃と大和の風を受けた古刀の一門として立つ。 作風の眼目はその地鉄にある。板目に杢を交え、流れごころに肌立って、地沸つき地景入り、かねは際立って黒みをおびる。構成員はこれを同派一番の見どころとして、地鉄が肌立ちごころで黒みを帯びることを北国物の徴とし、ある作には白気映りが淡く立つと記す。山城のようなつんだ小板目には締まらず、槍・薙刀や磨上の太刀では柾目に寄った肌となって、その地に大和を素直に示す。刃文はこの地に応えて自らの混在を示し、互の目乱れを基調に、箱がかった刃・尖り刃・角ばる刃をのたれ・小のたれとともに交える。これを構成員は備前気質と美濃風が混在した感のある乱れ刃と呼び、足やや長く入り、総体に沸づいて砂流しかかり金筋入り、処々に飛焼や二重刃を交え、帽子は直ぐまたは乱れ込んで小丸となり、しばしば掃きかける。短刀ではこの手が穏やかになり、鍛えは小板目につみ、焼刃は細直刃あるいは低い小のたれ・小互の目に小沸を交え、匂口はうるんでほつれ・湯走りを交えて、同派の大和の素地が最も素直に現れる。 鑑定の勘所は、大和を素地とする黒く肌立つかねの上に、備前・美濃を想わせる躁ぎ立つ焼刃を置くという取り合わせにある。互の目と長い足は備前の作に似るが、箱がかった刃と尖り刃、肌立つ黒い地、絶えずかかる砂流しが素直な備前丁子からこれを引き離し、柾に寄る地と黒いかねが真の山城・純然たる大和の作からもこれを隔てる。同派は売立や商家に時に現れる重要刀剣を遺し、銘はほぼ在銘で、藤嶋友重の四字銘が最も多く、友重の二字銘がこれに次ぎ、生ぶ茎の作が大半を占める。藤代は同工を中上作、あるいは古刀の中位に位置づける。中心となるのは応永頃の友重で、室町から後代にかけての作が最も多く現存する。白眉として、三鈷剣と妙見大菩薩の神号を彫った大身槍を同時代を代表する名槍とする評があり、太刀の遺例は数少なく取り立てられる。伝来は稲葉家に伝わった刀や皇室の御物に列する短刀があり、市場の品ではなく長く家に伝えられた重宝を含む。一口の黒いかねの作が北国一派の総体をその地に湛えるところに、同派の値はある。 詳しく見る →
南北朝の戦乱は、山城の精緻を支えた公家社会を疲弊させた。来派最後の巨匠たちをもって古典の系譜は閉じ、長谷部と信国が新しい相州風を都に持ち込んでいる。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトWe offer a 48 hour inspection period for all Antique items shipped within the United States only. If the item is not to your satisfaction, we will gladly refund your money less any shipping and handling fees. All sales are final after the 48 hour inspection period. Please note that all discounted items are a final sale and not returnable.