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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 一文字
  3. 福岡一文字
  4. 助吉

Fukuoka Ichimonji Sukeyoshi

助吉

重要
巻 25, 番 134 · 太刀

Fukuoka Ichimonji Sukeyoshi

助吉

評価作品5点

国備前時代Kenji (1275–1278)時代区分鎌倉流派一文字>福岡一文字伝法備前伝藤代Jo-jo saku刀工大鑑1,500(上位5%)種別刀工コードSUK637
3重要美術品
2重要刀剣

概要

助吉は鎌倉時代の備前一文字の刀工で、福岡・吉岡・片山・岩戸の地に栄えた一派が茎に切る「一」の一字のもとに作った工である。説明書はその系譜を銘鑑から引き、「助吉は銘鑑によれば、福岡一文字助房の子で、一説に吉岡一文字の祖とされている」と記す。この二重の位置づけがその名の難しさである。福岡・吉岡の双方に同銘の工があるとされ、共に掲げられた三振りの在銘重要美術品太刀も、いずれも福岡一文字と思われながら銘振りが相違し、説明書は「同作とはにわかに決し難い」とする。本工の記録は一様な作風としてではなく、説明書自らが引く二つの作域として読まれ、その人物の像は個性の極め手よりも時代と一派によって定まる。

第一の作域は在銘の二字銘太刀で、これが古調に読まれる。説明書は一見して地刃の出来が古調とし、「古備前のすぐあとにくる鎌倉初期の古一文字とわかる」ものと判ずる。小板目のよくつんだ地、時に板目つみた地に、地沸細かにつき乱れ映りが鮮やかに立つ。刃文は比較的おだやかで、直刃調を母体に小乱れとし、互の目出来に小丁子・小丁子を交え、足・葉が小沸でよく働き、砂流しかかり金筋入り、帽子は小丸となる。二字銘は茎尻に大振りに切られ、説明書はその銘振りを味がよいと評する。その一口は銘の上に「上」字を添えるが、説明書はこれを「たてまつる」と読むべきもので他にも例があり、作者が注文主に上納した意を示すと記す。

地鉄は二つの作域を貫く終始変わらぬところである。板目が時に小板目につまり、また処々肌立ちごころとなりつつ、地沸と古備前の明るい乱れ映りを在銘・無銘いずれにも見せる。精緻な作では鍛えがつまって映りはいよいよ冴え、身幅の広い極めの作では肌が立ち、板目に杢を交えて地景が入る。これは一派全体と共有する地鉄であり、その上で二つの刃文が読み分けられる。

第二の作域は福岡一文字の名の由来たる華やかな手で、大磨上極めの作に見る。説明書は鎌倉中期福岡の作風を「最も華麗で変化に富む大丁子乱れ」と述べ、まさにその刃によって鑑識が行われた。本阿弥忠明は大磨上無銘の脇指に金象嵌の極めを施し、その華やかな大模様の丁子乱れから、吉岡ではなく福岡一文字の助吉と判じた。その作は丁子乱れに尖り刃を交え飛焼かかり、板目に杢を交えた地に足・葉入り、小沸つき金筋・砂流しかかり、帽子はのたれ込み小丸ごころに掃きかける。同じ手の身幅広い大磨上太刀は猪首ごころの中鋒となり、丁子乱は逆がかる。在銘作が静かで古調であるのに対し、これらは華やかで変化に富む。

備前のうちに本工を分かつのはこの対照にある。先行する古備前の素朴な工に対しては、在銘太刀の乱れ映りが明るく、刃に丁子が集まる。一派が福岡に本格的に開花するのに対しては、その古調の在銘作は半世代早く立ち、開花の育つ古一文字の根をなし、極めの作はその後年の華やかな刃を伝える。説明書は二つの面を率直に並べ、無銘の作をあらゆる点から福岡一文字と首肯しつつ「同作とはにわかに決し難い」とし、定まるのは個人よりも一派と時代であるとする。

収集の観点では稀な初期の名である。藤代の極めは上々作、刀工大鑑は古備前の名工のうち上の中に位する。国宝はなく重要文化財もなく、その記録は重要刀剣と戦前の重要美術品を通じ、説明書は在銘の鎌倉初期太刀を健全且つ出来がよいとする。来歴も確かで、津軽家伝来の在銘太刀、佐々木家所蔵の太刀、上杉家に伝わり本工の作と伝える大薙刀があり、林原美術館蔵の一口も所在の知れるもののうちにある。重要の級はわずか数口にとどまり、在銘の助吉は僅かな例しか残らず、世に出ることは稀である。私蔵の在銘助吉は収集家にとって注目すべきもの、一文字が古調の始まりからその大いなる開花へと移りゆく様を語る一証である。

鑑定

説明書の引く二つの作域に立つ一文字の名:直刃調の小乱れ・小丁子を精緻な小板目と鮮やかな乱れ映りの上に焼く鎌倉初期の在銘古一文字太刀と、尖り刃・飛焼を交えた鎌倉中期福岡の華やかな丁子乱れを示す大磨上極めの作

助吉は備前一文字の刀工で、その名は一派の例にもれず記録の上で複数の像にまたがる。「銘鑑」は福岡一文字助房の子とし、一説に吉岡一文字の祖ともいい、福岡・吉岡の双方に同銘の工があるとされる。説明書はその作を福岡一文字と判じつつ、いずれも同作とにわかに決し難いとする。本工の記録は説明書自らが引く二つの作域に分かれる。在銘の二字銘太刀は古調で、古備前のすぐあとにくる鎌倉初期の古一文字の作であり、小板目のよくつんだ地に地沸細かにつき乱れ映りが鮮やかに立ち、その上に直刃調を母体として小乱れ・小丁子に砕き、足・葉が小沸でよく働き、砂流し・金筋がかかり、帽子は小丸となる。もう一つの作域は大磨上極めに見る鎌倉中期福岡の華やかな手で、板目に杢を交えた地に丁子乱れが尖り刃・飛焼を交えて変化に富み、福岡一文字の名の由来たる華麗な大模様を示す。在銘太刀の一口は銘の上に「上」字を切り、「たてまつる」と読み、作者が注文主に上納した作であることを示す。

鑑定の決め手

本工の華やかな福岡極め(大丁子乱れ)にはない特徴

本工の在銘古調太刀(直刃調の小乱れ)にはない特徴

作風の変遷

在銘の太刀(古調の古一文字)

在銘の二字銘太刀は古調である。説明書は一見して地刃の出来が古調とし、古備前のすぐあとにくる鎌倉初期の古一文字とわかるものと判ずる。姿は鎬造・庵棟、磨上げながら腰反り踏張りつき小鋒となり、区を送っても踏張りが残って姿がよい。地鉄は小板目のよくつんだ地、時に板目つみて、地沸細かにつき乱れ映りが鮮やかに立つ。その上の刃文は比較的おだやかで、直刃調を母体に小乱れとし、互の目出来に小丁子・小丁子乱を交え、足・葉が小沸でよく働き、砂流しかかり金筋入る。帽子は小丸。二字銘は茎尻に大振りに切り、説明書はその銘振りを味がよいと評する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

大磨上極めの作(鎌倉中期福岡の華やかな手)

もう一つの作域は鎌倉中期福岡の華やかな手で、大磨上極めの作に読まれる。身幅尋常に中鋒、地鉄は板目に杢を交え総じてよくつみ、地沸つき地景入り乱れ映り立つ。その上の刃文は変化に富む丁子乱れに尖り刃を交え飛焼かかり、足・葉入り、小沸つき、金筋・砂流しかかる。帽子はのたれ込み小丸ごころに掃きかける。説明書はこれを鎌倉中期福岡一文字派の最も華麗で変化に富む大丁子乱れとし、金象嵌の脇指では本阿弥忠明がまさにその華やかな大模様の丁子乱れを読んで福岡一文字の助吉と極めた。身幅広い大磨上の太刀も同じ手を見せ、肌立ちごころの板目に猪首風の中鋒となり、丁子乱は逆がかる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、助吉の名が福岡・吉岡双方の一文字に見え、「銘鑑」が福岡一文字助房の子とし一説に吉岡一文字の祖とすること、また三振りの重要美術品太刀がいずれも福岡一文字と思われるものの同作とにわかに決し難く、就中四七八番が地刃の出来やや古調であることを記す。

二字銘の上に切る「上」字は「たてまつる」と読むべきもので、他にも例があり、作者が注文主に上納した意を示す。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品3
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣2

名工ランク

0.12 (指定作品5点)

刀工の上位16%

伝来

伝来記録3件 の鑑定作品における Sukeyoshi

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録3件

刀工の上位54%

素点:1.95 / 10

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

系譜

Sukeyoshi
弟子(4名)
  1. 1.吉用Yoshimochi10指定
  2. 2.吉元Yoshimoto1 販売中5指定
  3. 3.助綱Suketsuna2指定
  4. 4.吉用Yoshimochi1指定

Fukuoka Ichimonji派

Fukuoka Ichimonji派の他の刀工

  1. 1.助眞Sukezane44指定
  2. 2.吉房Yoshifusa1 販売中46指定
  3. 3.則宗Norimune8指定
  4. 4.吉平Yoshihira17指定
  5. 5.助包Sukekane6指定
  6. 6.則包Norikane7指定
  7. 7.爲清Tamekiyo5指定
  8. 8.吉用Yoshimochi10指定
  9. 9.爲遠Tameto5指定
  10. 10.吉宗Yoshimune6指定
  11. 11.長則Naganori17指定
  12. 12.一Ichi7指定