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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 長船
  3. 古長船
  4. 景依

Osafune Kageyori

景依

重要
巻 59, 番 51 · 太刀

Osafune Kageyori

景依

評価作品5点

国備前時代Koan (1278–1288)時代区分鎌倉流派Osafune伝法備前伝師匠Nagamitsu刀工大鑑900(上位10%)種別刀工コードKAG235
2重要美術品
3重要刀剣

概要

備州長船景依と切られた在銘の太刀が、第五十一回重要刀剣に指定され、この景依を鎌倉末期の備前長船派に据える。説明書はこれを古来景秀の子と伝え、永仁頃に活躍したとする。その名そのものが、末備前の鑑定上の難問の一つである。銘鑑は備前に景依を名乗る工を一人ならず挙げ、古備前・古備前末流・長船派・吉井派の祖などにその名を連ねるゆえ、景依の刀はまず自身の地刃、銘振り、そして「依」の字の書きぶりによって見極めてから手を定める。この長船景依は、その中でも最も読み得る手で、在銘在年紀の記録のうちに古備前の地鉄と映りを長船末期の丁子の手へと運び、その傍らに同じ一派の静かな直刃を併せ持つ。

長船の太刀こそ、その手の最も豊かな表れである。姿はやや身幅広く元先の幅差開き、磨上ながらも腰反りを残し、中鋒となる。刃文は丁子を地に互の目・片落ち風の互の目・尖り刃を交え、区へ向けてやや焼低く直ぐ調となり、総体に逆がかる。刃中に足・葉入り、匂勝ちに小沸つき部分的に荒めの沸を交え、金筋・砂流しが明るい匂口に細かにかかる。説明書は頭の丸い丁子に片落ち風の互の目を交えた刃取りを鎌倉末期の長船物らしさと読み、刃中の尖り刃をその父の遺したものと見て、「尖り刃は父景秀の遺風を想わせる」とする。丁子・互の目の地に交じるこの尖り刃こそ、素直な長船末期の丁子ではなく、本作を長船の系統に結ぶ見どころである。

地鉄は長船へと運ばれた古備前の地である。よくつんだ小板目、ところにより杢を交え、長寸の太刀ではやや肌立ちごころとなる地に、地沸微塵につき、地景細かに入り、乱れ映りが鮮明に立つ。額銘の脇指では映りが筋状をなし、下半には古備前の地斑映りを看て、その鍛えはよくつんで上品である。帽子は刃文に応じて変わる。長船の太刀では乱れ込み、表は焼づめ風、裏は尖りごころに返り、直刃の作では直ぐに小丸となる。彫物は脇指に棒樋を掻き、一口の太刀には表に素剣、裏に護摩箸を彫る。

華やかな丁子の傍らに、いま一つの手、鎌倉末期の備前の静かな直刃が走る。額銘の脇指は「景依造」と切り、総体の出来より弘安頃の古備前末流と読まれるもので、直刃調に極く浅くのたれごころをおび、小互の目を交え、逆ごころの小足・葉入り、匂口締まって小沸つく。説明書はその地刃を鎌倉時代後期の長船物を想わせる上品なものとし、景依の作域を知る上で「資料性も高い」一口とする。直刃の作のうち最も際立つのは生ぶの太刀で、説明書は地刃の作風・細鏨で小振りの銘字・「依」の字の書きぶりより、これを現存作の極めて少ない新田庄の刀工に充てる。著しく長寸、腰反り高く踏張りつき、小板目に小杢目を交えて総体に肌立ち、鉄色黒みがかり、淡く乱れ映りが立つ。直刃に小互の目を交え、刃縁細かに沸ほつれ、匂口締まって沈み加減となり、区上で焼落とす。

この名の幅は、それ自身に対して見るのが最もよい。明るい長船の丁子と、沈んで区上に焼落とす直刃とは、鎌倉末期の景依の二つの面であって、一方は「鎌倉時代後期の長船物らしさ」と読まれ、いま一方は縮緬肌風の黒みがかる地に匂口の沈んだ直刃を焼くゆえ、説明書はその新田庄の太刀を「一見古青江の上作を思わせる」とする。両者を一つに保つのは、いずれの地にも横たわる古備前の地、よくつんだ小板目に地沸・地景つき乱れ映りの立つ地であり、各作の極めは単一の刃文よりはるかに、地鉄と銘振りに拠る。大振りの二字銘を沸出来の小乱れの上に切った古備前の景依は、この長船の手より一代を遡り、同じ名が古備前から長船派へ至る全き弧の上に読まれる。

景依は僅かながら高い指定の記録によって残る。刀工大鑑はその作を中位に評価し、藤代の格付けはない。在銘の太刀二口と額銘の脇指が重要刀剣に指定され、一口の太刀は景秀の子と伝える長船の景依に、いま一口は稀少を特記される生ぶの新田庄の太刀に充てられ、さらに太刀二口が戦前に重要美術品に認定されて、一口は大振り銘より古備前と鑑せられ、いま一口は永仁頃に置かれる。この符号の記録には国宝も重要文化財もなく、ゆえにその名は博物館の遺産ではなく、もっぱら上級の指定の級のうちに生きる。記録に残る伝来は私蔵にして僅かで、戦前の重美の太刀は東京の児玉沢子・安田善彦の蔵に伝わり、土屋家の作が伝来のうちに見える。特別重要刀剣・重要刀剣の級は三口にとどまり、その手のうち最も特色ある新田庄の太刀は説明書の言う通り現存極めて少ないゆえ、在銘の景依が私蔵に帰すことは、初期備前における稀なる出会いであり、現れるとしても忍耐をもってのみである。

鑑定

鎌倉末期の景依を、華やかな長船の手と静かな新田庄の手の二様に読み、いずれも一つの古備前の地、よくつんだ小板目に地沸・地景・乱れ映りの立つ地の上に置く:一方は父景秀の遺風たる尖り刃を交えた丁子・互の目を焼き総体に逆がかり、いま一方は小互の目を交えた直刃に匂口の沈みと区上の焼落としを見せ、説明書が古青江に擬する手である

景依は鎌倉末期の備前の名で、説明書はこれを複数の手にわたって読み、古備前の世界が長船へと移る境目に置く。銘鑑は備前に景依を名乗る工を一人ならず挙げ、古備前・古備前末流・長船派・吉井派の祖などにその名を連ねるゆえ、景依の刀はまず自身の地刃によって見極めてから系統を定める。読み得る記録は僅かな在銘の太刀と一口の額銘の脇指で、姿は細身から尋常、磨上げられてもなお腰反り高く、中鋒に結ぶ。よくつんだ小板目、ところにより杢を交え、一口はやや肌立ちごころとなる地に、地沸微塵につき、地景細かに入り、乱れ映りが立ち、一口は下半に古備前の地斑映りを看る。刃文は二様に分かれる。丁子に互の目・片落ち互の目・尖り刃を交え総体に逆がかり、匂口明るく金筋・砂流しのかかる華やかな手は、説明書が景秀の子と伝える長船派の景依に結びつけるものであり、直刃あるいは直刃調に小互の目を交え逆ごころの小足・葉入り、匂口締まりごころに時に沈み、区上で焼落とす静かな手は、説明書が古青江を想わせる新田庄の刀工の作と読むものである。彫物は棒樋・素剣・護摩箸を施す。

鑑定の決め手

作風の変遷

長船の手:尖り刃を交えた丁子・互の目(景秀の子)

読み得る作のうち最も内容の豊かな一口は、説明書が景秀の子と伝え永仁頃に置く長船派の景依に充てる在銘の太刀である。姿はやや身幅広く元先の幅差開き、磨上ながらも腰反りを残し、中鋒となる。よくつんだ小板目に杢を交えた地に、地沸微塵につき、地景細かに入り、乱れ映りが鮮明に立つ。刃文は丁子を地に互の目・片落ち風の互の目・尖り刃を交え、下半はやや焼低く直ぐ調となり、総体に逆がかり、足・葉入り、匂勝ちに小沸つき部分的に荒めの沸を交え、金筋・砂流し細かにかかり、匂口明るい。帽子は乱れ込み、表は焼づめ風、裏は尖りごころに返る。説明書は頭の丸い丁子に片落ち風の互の目を交えた刃取りを鎌倉末期の長船物らしさと読み、刃中に目立つ尖り刃を父景秀の遺風と見る。永仁頃に置かれ同じく景秀の子と読まれる重美の太刀は、よくつんだ小板目に地沸・映りの立つ地の上に小足の入る沸出来の直刃を焼き、同じ手の静かな面を示す。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

古備前末流の手:小互の目を交えた直刃調(額銘・弘安頃)

額銘の脇指は「景依造」の三字銘を有し、説明書は総体の出来より、弘安頃に活躍した古備前末流の刀工の作と鑑する。姿は身幅尋常、大磨上ながらも腰反りつき、中鋒となる。よくつんだ小板目肌に地沸が微塵につき、地景細かに入り、筋状の映りが立ち、下半には地斑映りを看る。刃文は直刃調に極く浅くのたれごころをおび、小互の目を交え、逆ごころの小足・葉入り、匂口締まって小沸つく。帽子は表が極く浅くのたれ込み、裏は直ぐ、共に小丸に返る。彫物は表裏に棒樋を掻き流す。説明書は地刃の出来口を鎌倉時代後期の長船物を想わせるものとし、上品であるとともに、景依の作域を知る上で資料性も高い一口とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

新田庄の手:焼落としを伴う沈みごころの直刃、古青江を想わせる

在銘生ぶの太刀の一口を、説明書は地刃の作風、細鏨で小振りの銘字、また「依」の字の書きぶりより、鎌倉後期の新田庄の刀工の作と鑑し、その現存作は極めて少ないとする。著しく長寸で、身幅尋常に元先の幅差開き、腰反り高く踏張りつき、先へも反り加わる堂々たる太刀姿である。小板目に小杢目を交えた地は総体に肌立ち、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入り、淡く乱れ映りが立ち、鉄色黒みがかる。刃文は直刃に僅かに小互の目を交え、刃縁細かに沸ほつれ、匂口締まりごころに小沸つき沈み加減となり、砂流し僅かにかかり、区やや上で焼落とす。帽子は直ぐに小丸ごころ、表に素剣、裏に護摩箸を彫る。説明書は縮緬肌風の鍛えに匂口の沈みごころとなった直刃、腰元の焼落としを、一見古青江の上作を思わせる古色溢れる一口とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は鎌倉時代の備前国に景依を名乗る工が一人ならず存在したと記し、その名を古備前・古備前末流・長船派・吉井派の祖に挙げる。額銘の脇指は総体の出来より弘安頃の古備前末流の作と読み、在銘の太刀は景秀の子と伝え永仁頃に置く長船派の景依とする。いま一口の生ぶの太刀は、地刃の作風・細鏨で小振りの銘字・「依」の字の書きぶりより、鎌倉後期の新田庄の刀工に充て、その現存作は極めて少ないとする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品2
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣3

名工ランク

0.02 (指定作品5点)

刀工の上位28%

伝来

伝来記録3件 の鑑定作品における Kageyori

伝来ランク

名家所蔵0点、伝来記録3件

刀工の上位61%

素点:1.94 / 10

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Nagamitsu
Kageyori
弟子
  1. 1.將長Masanaga2指定

Osafune派

Osafune派の他の刀工

  1. 1.光忠Mitsutada61指定
  2. 2.長光Nagamitsu2 販売中253指定
  3. 3.景光Kagemitsu1 販売中146指定
  4. 4.兼光Kanemitsu4 販売中237指定
  5. 5.眞長Sanenaga64指定
  6. 6.近景Chikakage4 販売中86指定
  7. 7.倫光Tomomitsu1 販売中64指定
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  9. 9.政光Masamitsu4 販売中84指定
  10. 10.基光Motomitsu3 販売中41指定
  11. 11.景秀Kagehide23指定
  12. 12.義光Yoshimitsu35指定