渡部一誠は、会津正阿弥派の名工林正光から精巧で精密な高彫表現からなる金工技術を学んで後、さらに江戸に出て後藤一乗の高弟船田一琴に最新の技術と感性を学び、故郷会津若山で独立している。 この鐔は、一乗が製作した石橋図鐔を手本とし、同じ主題と同じ寸法、同じ鉄地高彫ながら簡潔な構成とした作で、一乗の本歌を見るが如き出来栄え。 山並みと遥か彼方へと延びる石橋は霞むような描写。橋上で遠くを見つめる獅子と対比させるように、裏面は満開の牡丹花が一輪のみで鮮やかさが際立っている。



保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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