蝶牡丹に唐獅子図鐔 無銘(会津正阿弥) -Mumei (Aizu Shoami)- 縦64.3ミリ 横55.7ミリ 切羽台厚3.8ミリ 重量87.3グラム 江戸後期 The late Edo period 附属 保存刀装具鑑定書、桐箱 会津正阿弥は、江戸時代に会津藩の保護を受けて発展した正阿弥派の一流派です。京都正阿弥の技法を基礎としながら、会津金工らしい端正で緻密な彫金と華やかな色絵を特徴とし、鉄地を巧みに用いた格調高い刀装具を数多く制作しました。 本作は鉄地撫角形の小振りな鐔で、据紋象嵌と色絵を駆使して蝶、牡丹、唐獅子を優雅に配した品格ある優品です。牡丹は銀色絵と金色絵を巧みに組み合わせて花弁や蕾の立体感を表し、その根元には高肉彫で力強く表された唐獅子を据え、地を這う笹や小石まで細やかに象嵌を施すことで静かな景趣を演出しています。 表上部には一匹の蝶を添え、裏面には余白を大きく活かしながら可憐な草花のみを配することで、表裏が呼応する洗練された構成となっています。 子持耳に仕立てられた鉄地は落ち着いた潤いを湛え、小品ながら会津正阿弥らしい精緻な仕事ぶりを十分に味わうことができます。 保存状態は極めて良好で、小振りな作ながら彫刻、色絵、構図の完成度はいずれも高く、会津正阿弥の洗練された美意識と高度な金工技術を堪能できる鑑賞価値の高い一作です。








銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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