題名:尾張 桃の実・葉図 説明 本作は、日本刀剣保存会(NTHK)による鑑定書が付された鉄地鐔です。鑑定によれば、本作は「尾張」と極められています。尾張鐔とは、尾張国清州(現在の名古屋市)を中心に制作された鐔の総称であり、その歴史や系統によって多様な特色を備えています。また、作者は江戸時代前期から中期にかけて尾張国(現在の愛知県)で活躍した鐔工、貞廣(さだひろ)とされています。尾張鐔の大きな特徴の一つは、入念に鍛え上げられた鉄地の力強い質感にあり、地表には槌目(つちめ)の痕跡が残されるなど、本作においても鉄そのものが持つ深い味わいが見事に表現されています。 意匠については、桃の実と葉を象り、実は透かし彫りで表現されています。古来より桃は邪気を払う神聖な木とされ、桃の木で作られた弓や枝を用いて悪霊を退治する風習がありました。また、中国の伝説では仙人が桃を食べて三千年の寿命を得たといわれ、不老長寿の象徴としても親しまれています。日本でも有名な「桃太郎」の昔話において、主人公が鬼を退治する物語から、桃の文様は開運や勝利の象徴ともなりました。さらに、日本最古の歴史書である『古事記』には、現世と黄泉の国の境界に桃の木が生えていたと記されており、再生や蘇生といった意味も込められています。 ※本作はアンティーク品(骨董品)のため、状態については各写真にて十分にご確認ください。 鐔(つば)とは 鐔は日本刀の拳を守る護具(ハンドガード)です。身分の高い侍は、鐔をはじめとする美しい刀装具で飾られた刀を帯びていました。特に鐔の表側は、街を歩く際に他者の目に触れる機会が多いため、より装飾的な意匠が施される傾向にあります。 なぜ侍にとって刀装具は重要だったのか 日本刀の装飾には、鐔、目貫(めぬき)、縁頭(ふちがしら)など多くの種類があります。日本刀は武器であると同時に、持ち主の身分や個性、信念を象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンのケースや装飾に近い感覚と言えるかもしれません。ぜひ写真を拡大してご覧ください。そこには鉄や銅を主体とし、金、銀、赤銅、四分一などの色金(いろがね)や象嵌を駆使した、日本の伝統的な彫金技術の粋が凝縮されています。鐔一つをとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀と共に時代を生き抜いてきたこれらの装飾品は、刀本体に匹敵する価値を持つこともあります。一見すると控えめな部品ではありますが、こうした細部にまでこだわりを持つことこそが、真の「侍の目利き」への第一歩と言えるでしょう。 鑑定書 : 日本刀剣保存会(NTHK)鑑定書 日本刀剣保存会(NPO法人 日本刀剣保存会)は、明治22年(1889年)に設立された、近代日本における最も歴史ある刀剣鑑定組織の一つです。本作は令和6年(2024年)10月20日に鑑定を受けました。ご購入者様には、この鑑定書原本を併せてお渡しいたします。また、ご希望に応じて鑑定内容の英訳PDFを作成することも可能です。 【運営】 サムライミュージアム(東京) 当館は東京に位置し、侍の歴史に関する古美術品を展示しております。サムライミュージアムショップでは、日本の文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、アンティークの日本刀や甲冑、伝統工芸品などを販売しております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)、PayPal、Apple Payをご利用いただけます。







鐔工 · 尾張
現在2点販売中
貞広の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
鐔工 · 尾張
現在91点販売中
尾張透鐔は京透鐔と共に透鐔の双璧と称され、室町時代前期から中期頃にその制作が始まり、江戸時代まで長きに亘って制作が続いた。尾張国(現在の愛知県西部)を本拠とするこの鐔工集団は、室町時代末期から桃山時代にかけて最盛期を迎え、格調高い鉄透鐔の優品を数多く世に送り出した。代表的な作者として山吉(山坂吉兵衛)や法安が知られ、銘文には「山坂吉兵へ」「山吉兵へ」等と刻されたものがあり、数代に亘って名跡が継承されたと推される。江戸時代に入る頃から次第に本来の尾張鐔の良さが失われていくが、成熟期の作品には透鐔の王者と賞賛されるに相応しい風格が認められる。 尾張透鐔の作風は、京透鐔の繊細優美に対し、力強さを秘めた風雅を持味とする。鉄の鍛えが勝れ、焼手仕上げによる深く厚い紫錆が実に美しく、耳には粒状・塊状・線状のあらゆる鉄骨が頻りに働いて独特の雅味を醸し出す。肉置は僅かに中窪とし、中低外高の造形に貫禄があり、角耳小肉の耳にあらわれた鉄骨も重要な見どころである。意匠には大別して二系統があり、花弁・松葉・沢瀉茗荷・蕨手など文様透鐔と、鯰図・宇津の山図・蟹図など切羽台を取り入れた大胆な絵風透鐔が制作された。絵風尾張鐔では鯰を下半にどっしりと置き、上半は髭と水藻を軽やかに配するなど、風格と瓢逸味を兼備した構図の妙が絶賛される。 尾張透鐔の優品は堂々とした大振りの造り込みを特徴とし、槌目風の平地に雁金と環、抱茗荷と柊・杏葉、網目文など変化に富んだ透かしを施す。櫃孔は大きく円形に取られ力強く、太目の耳と透しの文様の細い線との釣り合いがよい。鉄味の妙味と共に野趣に富み、枯淡な趣を醸し出す作風は、単に幾何学的な透しにも洗練味が認められ、他の追随を許さない独壇場を築いた。とろけるような焼手を施した堅実な鍛えの鉄味は、時に非況の作と評される大胆な意匠と相俟って、数寄者に広く歓迎される所以となっている。尾張透の洗練された格調高さは、鉄透鐔における最高峰の一角を占める。 詳しく見る →
NTHKの中心的な鑑定書で、相応の出来を備えた作に発行されます。在銘作は銘の正真を、無銘作は審査員による刀工・流派の極めを示します。点数を記す詳細な審査表が付されます。
NTHK(日本刀剣保存会)は、NBTHK(1948年設立)に先立つ1910年に創立された、日本で最も古い刀剣鑑定団体です。長く会を率いた会長の没後、NTHKとNTHK-NPOの二つに分かれ、いずれも審査を続けています。NTHKの鑑定書は、点数と審査員の所見を併記する詳細な審査表が特徴で、特に無銘作の極めに定評があります。
Returns/exchanges limited to defects caused by shipping (except willful misconduct or gross negligence by the company); customers must contact within 72 hours of receiving the product.
題名:尾張 桃の実・葉図 説明 本作は、日本刀剣保存会(NTHK)による鑑定書が付された鉄地鐔です。鑑定によれば、本作は「尾張」と極められています。尾張鐔とは、尾張国清州(現在の名古屋市)を中心に制作された鐔の総称であり、その歴史や系統によって多様な特色を備えています。また、作者は江戸時代前期から中期にかけて尾張国(現在の愛知県)で活躍した鐔工、貞廣(さだひろ)とされています。尾張鐔の大きな特徴の一つは、入念に鍛え上げられた鉄地の力強い質感にあり、地表には槌目(つちめ)の痕跡が残されるなど、本作においても鉄そのものが持つ深い味わいが見事に表現されています。 意匠については、桃の実と葉を象り、実は透かし彫りで表現されています。古来より桃は邪気を払う神聖な木とされ、桃の木で作られた弓や枝を用いて悪霊を退治する風習がありました。また、中国の伝説では仙人が桃を食べて三千年の寿命を得たといわれ、不老長寿の象徴としても親しまれています。日本でも有名な「桃太郎」の昔話において、主人公が鬼を退治する物語から、桃の文様は開運や勝利の象徴ともなりました。さらに、日本最古の歴史書である『古事記』には、現世と黄泉の国の境界に桃の木が生えていたと記されており、再生や蘇生といった意味も込められています。 ※本作はアンティーク品(骨董品)のため、状態については各写真にて十分にご確認ください。 鐔(つば)とは 鐔は日本刀の拳を守る護具(ハンドガード)です。身分の高い侍は、鐔をはじめとする美しい刀装具で飾られた刀を帯びていました。特に鐔の表側は、街を歩く際に他者の目に触れる機会が多いため、より装飾的な意匠が施される傾向にあります。 なぜ侍にとって刀装具は重要だったのか 日本刀の装飾には、鐔、目貫(めぬき)、縁頭(ふちがしら)など多くの種類があります。日本刀は武器であると同時に、持ち主の身分や個性、信念を象徴するものでもありました。現代で例えるなら、スマートフォンのケースや装飾に近い感覚と言えるかもしれません。ぜひ写真を拡大してご覧ください。そこには鉄や銅を主体とし、金、銀、赤銅、四分一などの色金(いろがね)や象嵌を駆使した、日本の伝統的な彫金技術の粋が凝縮されています。鐔一つをとっても、その造形や重量感は千差万別です。刀と共に時代を生き抜いてきたこれらの装飾品は、刀本体に匹敵する価値を持つこともあります。一見すると控えめな部品ではありますが、こうした細部にまでこだわりを持つことこそが、真の「侍の目利き」への第一歩と言えるでしょう。 鑑定書 : 日本刀剣保存会(NTHK)鑑定書 日本刀剣保存会(NPO法人 日本刀剣保存会)は、明治22年(1889年)に設立された、近代日本における最も歴史ある刀剣鑑定組織の一つです。本作は令和6年(2024年)10月20日に鑑定を受けました。ご購入者様には、この鑑定書原本を併せてお渡しいたします。また、ご希望に応じて鑑定内容の英訳PDFを作成することも可能です。 【運営】 サムライミュージアム(東京) 当館は東京に位置し、侍の歴史に関する古美術品を展示しております。サムライミュージアムショップでは、日本の文化や職人技に興味をお持ちの方へ向けて、アンティークの日本刀や甲冑、伝統工芸品などを販売しております。 【お支払い方法】 Stripe(クレジットカード)、PayPal、Apple Payをご利用いただけます。







鐔工 · 尾張
現在2点販売中
貞広の位置づけを、日本刀全体および伝統・時代・時期ごとに示します。各位(随一・屈指・有数・著名)は、NBTHK および文化庁による指定に加え、三作や名物帳などの歴史的栄誉を加味したものです。
各項目を選ぶと評価方法が表示されます。
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現在91点販売中
尾張透鐔は京透鐔と共に透鐔の双璧と称され、室町時代前期から中期頃にその制作が始まり、江戸時代まで長きに亘って制作が続いた。尾張国(現在の愛知県西部)を本拠とするこの鐔工集団は、室町時代末期から桃山時代にかけて最盛期を迎え、格調高い鉄透鐔の優品を数多く世に送り出した。代表的な作者として山吉(山坂吉兵衛)や法安が知られ、銘文には「山坂吉兵へ」「山吉兵へ」等と刻されたものがあり、数代に亘って名跡が継承されたと推される。江戸時代に入る頃から次第に本来の尾張鐔の良さが失われていくが、成熟期の作品には透鐔の王者と賞賛されるに相応しい風格が認められる。 尾張透鐔の作風は、京透鐔の繊細優美に対し、力強さを秘めた風雅を持味とする。鉄の鍛えが勝れ、焼手仕上げによる深く厚い紫錆が実に美しく、耳には粒状・塊状・線状のあらゆる鉄骨が頻りに働いて独特の雅味を醸し出す。肉置は僅かに中窪とし、中低外高の造形に貫禄があり、角耳小肉の耳にあらわれた鉄骨も重要な見どころである。意匠には大別して二系統があり、花弁・松葉・沢瀉茗荷・蕨手など文様透鐔と、鯰図・宇津の山図・蟹図など切羽台を取り入れた大胆な絵風透鐔が制作された。絵風尾張鐔では鯰を下半にどっしりと置き、上半は髭と水藻を軽やかに配するなど、風格と瓢逸味を兼備した構図の妙が絶賛される。 尾張透鐔の優品は堂々とした大振りの造り込みを特徴とし、槌目風の平地に雁金と環、抱茗荷と柊・杏葉、網目文など変化に富んだ透かしを施す。櫃孔は大きく円形に取られ力強く、太目の耳と透しの文様の細い線との釣り合いがよい。鉄味の妙味と共に野趣に富み、枯淡な趣を醸し出す作風は、単に幾何学的な透しにも洗練味が認められ、他の追随を許さない独壇場を築いた。とろけるような焼手を施した堅実な鍛えの鉄味は、時に非況の作と評される大胆な意匠と相俟って、数寄者に広く歓迎される所以となっている。尾張透の洗練された格調高さは、鉄透鐔における最高峰の一角を占める。 詳しく見る →
NTHKの中心的な鑑定書で、相応の出来を備えた作に発行されます。在銘作は銘の正真を、無銘作は審査員による刀工・流派の極めを示します。点数を記す詳細な審査表が付されます。
NTHK(日本刀剣保存会)は、NBTHK(1948年設立)に先立つ1910年に創立された、日本で最も古い刀剣鑑定団体です。長く会を率いた会長の没後、NTHKとNTHK-NPOの二つに分かれ、いずれも審査を続けています。NTHKの鑑定書は、点数と審査員の所見を併記する詳細な審査表が特徴で、特に無銘作の極めに定評があります。
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