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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘流派
  1. 流派
  2. 古備前
  3. 行秀

Ko-Bizen Yukihide

行秀

特重
巻 25, 番 27 · 太刀

Ko-Bizen Yukihide

行秀

評価作品16点

国備前時代Shoji (1199–1201)時代区分鎌倉流派Ko-Bizen伝法備前伝藤代Jo-jo saku種別刀工コードYUK23
1重要文化財
3重要美術品
3特別重要刀剣9重要刀剣

概要

第十八回特別重要刀剣の太刀は、生ぶ茎に二字銘を切り大徳川家に伝来した一口であるが、その説明書は同工を識る常の見どころを明記する。乱れが逆がかるところは「古備前の中でも行秀によく見る個性的な態」である、と。行秀は平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての古備前刀工で、友成系と伝え、古備前工としては現存作を比較的多く見る。銘鑑では古備前と一文字派の双方に同名が存在し、作風・銘振り共に相似てそれぞれに相違があるため、ほぼ全ての説明がまずその鑑別を述べ、指定を受けた十六口はいずれも古備前行秀と鑑せられている。また同銘には大振の銘や小振の銘もあり、何人かいたようであるとも記される。

見どころは二つと、説明書は半世紀にわたりほぼ同じ言葉で繰り返す。すなわち「古来刃中に逆ごころの刃が交じり、二重刃がかかる点などが見どころ」とされる。第一は逆ごころで、乱れ・足が逆がかり、中央辺の小丁子が逆がかって、小足に逆足を交える。徳川将軍家伝来の太刀の説明は、小沸出来の刃文がやや逆がかり所々に互の目を交える出来を「どこか他の古備前物と異なった作風を示している点にこの工の特色がある」と評する。第二は二重刃で、焼頭より少し離れて飛焼・湯走りが点続し、中程より物打にかけて二重刃状を呈する。この態は同じ古備前の成高・友村・助村らにも見ることがあるという。

鍛えは板目に杢を交え、地沸が厚く、優品では微塵につき、地景細かに入り、乱れ映りまたは地斑映りが立つ。最も優れた作では「鎬まで達する地斑映りが見事」と称され、第二十六回特別重要の太刀では小板目がいかにもよくつみ「一見京物にも見紛う精良な肌合」と評される。刃文は直刃調か浅いのたれを基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交え、足・葉よく入り、小沸つき、金筋・砂流しかかる穏やかな焼刃で、帽子は直ぐに小丸、まま焼詰め風となる。華やかに乱れるものの少ない「総じて古香」な古備前の通例の中にあって、その静かな乱れの傾く方向こそが行秀の印である。

指定作十六口のうち十三口が在銘、三口が無銘である。銘は二字銘のみを佩表棟寄りに、やや太鏨、時に大振りに切り、細鏨の一例もある。昭和四十五年の重要刀剣説明は現存有銘作を十指に満たないとしたが、現在の指定記録には十三口の在銘作が含まれ、銘字の鮮明な太刀は「同工の作域や銘字を知る上で貴重な作」と称される。姿は腰反り高く踏張りのつく太刀姿で、八一・六糎の長寸作は身幅広く重ね厚い。在銘作はすべて太刀、無銘の三口は太刀・刀・脇指で、極めは同じ規準による。脇指では匂口の締まりごころに逆がかった丁子のついた刃文から「行秀の極めは最も妥当」とされ、寛文八年本阿弥光常代百五拾貫、元禄十六年光忠代金子十枚の折紙が附く。一方、逆ごころの見られない一口にはその旨が明記されるなど、鑑別は率直である。

系譜は友成系と伝えるのみで、弟子の名は伝わらない。学問上の問題はむしろ一文字派の同名との鑑別にあり、ほぼ全ての説明が冒頭にこれを置く。大徳川家伝来の太刀の力強い体配は、同作中唯一の重要文化財指定の太刀と同様とされる。戦前に重要美術品に認定された三口の在銘太刀の解説も同趣で、匂勝ち小沸出来の乱れに逆ごころの足を交えるものを典型とし、一口については「行秀の作では珍しく匂勝ちの直刃」と記す。

藤代の極めで上々作。指定品は十六口、特別重要刀剣三口・重要刀剣九口の計十二口に、戦前認定の重要美術品三口、重要文化財の太刀一口を加える。伝来は小さな作刀群に対して際立ち、大徳川家・徳川将軍家・仙台伊達家(江戸中期の紫檀木地獅子丸紋螺鈿衛府太刀拵を附帯)に伝わり、出羽荘内藩士伝来の太刀は「かすがい留め行秀」と称せられて有名である。現在所在の知られるものは佐野美術館所蔵の作例のほかは内外の個人蔵で、市場に現れることは稀である。数少ない有銘作は同工の作域と銘字を伝える第一の資料であり、逆がかる二字銘の一口は、平安・鎌倉の移行期の個銘をその銘とともに手にしうる数少ない機会となる。

鑑定

生ぶ在銘の二字銘太刀と無銘極めの作にわたる一様の古備前風(無銘の極めも同じ二つの見どころに拠る)

行秀は平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての古備前刀工で、友成系と伝える。銘鑑では古備前と一文字派の双方に存在するため一口ごとに鑑別されるが、本十八口の記録はいずれも古備前行秀と鑑せられたものである。作風はほぼ一様で、腰反りの太刀姿に、板目に杢を交え地沸の厚くつく鍛え、優品では鎬まで達する乱れ映り・地斑映りが立ち、刃文は直刃調か浅いのたれを基調に小乱れ・小丁子・小互の目を交えた小沸出来の穏やかな焼刃である。見どころは二つ、乱れ・足が逆がかる点は古備前の中でも行秀によく見る個性的な態とされ、焼頭より少し離れて飛焼・湯走りが点続して二重刃を形成する点も同工によく見受けられる。帽子は直ぐに小丸。銘は二字銘のみを佩表棟寄りに、やや太鏨、時に大振りに切る。

鑑定の決め手

作品の50% ・ 既プロファイルの古備前七工合算(説明書二一〇口)比 50.0倍

作品の22% ・ 既プロファイルの古備前七工合算比 7.3倍

作品の22% ・ 古備前正恒(初代)比 1.7倍

作風の変遷

古備前行秀の典型:逆がかる乱れ、飛焼点続の二重刃、地斑映り

生ぶ二字銘の太刀十一口に対し無銘極め四口。無銘の極めも同じ逆ごころ・二重刃の規準により首肯される

腰反り高く、健体の作には踏張りがつき、一方で細身の作もあり、中鋒ないし小鋒に結ぶ太刀姿。八一・六糎の長寸作は身幅広く重ね厚い。鍛えは板目に杢交じり、作によっては小板目がよくつみ、地沸が厚く、優品では微塵につき、地景入り、乱れ映りまたは地斑映りが立ち、見事なものは鎬まで達する。刃文は直刃調か浅いのたれを基調に小乱れ・小丁子・小互の目交じり、足・葉よく入り、小沸つき、金筋・砂流しかかる。乱れ・足は逆がかり、焼頭より少し離れて飛焼・湯走りが点続して二重刃風を呈する。帽子は直ぐに小丸、まま焼詰め風となる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

行秀は銘鑑では古備前と一文字派の双方に存在し、ほぼ全ての説明がまずその鑑別を述べる。

昭和四十五年の重要刀剣説明は現存有銘作を十指に満たないとするが、現在の指定記録には十八口中十一口の二字銘作が含まれる。

数少ない有銘作は、同工の作域や銘字を知る上で資料的にも貴重と評される。

二字銘は佩表の棟寄りに、やや太鏨、時に大振りに切られる。

指定

国宝—
重要文化財1
重要美術品3
御物—
特別重要刀剣3
重要刀剣9

名工ランク

0.44 (指定作品16点)

刀工の上位6%

伝来

伝来記録4件 の鑑定作品における Yukihide

伝来ランク

名家所蔵4点、伝来記録4件

刀工の上位61%

素点:1.94 / 10

刀姿

評価作品16点の分布

銘

評価作品16点の銘の種類

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