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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 肥前忠吉
  3. 忠廣

Hizen Tadahiro

忠廣

特重
巻 14, 番 39 · 刀

Hizen Tadahiro

忠廣

評価作品169点

国肥前時代Kanei (1624–1644)時代区分江戸流派Hizen Tadayoshi伝法Shinto代2nd師匠Tadahiro藤代Jo-jo saku刀工大鑑800(上位14%)種別刀工コードTAD37
2重要美術品
3御物
3特別重要刀剣161重要刀剣

概要

この名のもとに立つのは肥前本家の二代、近江大掾藤原忠広であり、佐賀の一門が生んだ最も多作の名工である。説明書はその生涯を平明に記す。初代忠吉の嫡子で、寛永九年(一六三二)に父が歿した時は十九歳の青年であったが、同年から作刀が見られ、初代忠広当時の弟子達の協力に助けられた。寛永十八年(一六四一)に近江大掾を受領し、元禄六年(一六九三)に八十一歳で歿するまで、六十有余年に及ぶ作刀生活を送った。その間について説明書は、肥前の工のうち「肥前刀工中でも最も多くの作品を遺している」と記す。本コードには初代自身の最晩年も並び立つ。元和十年(一六二四)、五十三歳で初代忠吉が武蔵大掾を受領して名を忠広と改めたため、武蔵大掾藤原忠広と銘した晩年作は、第二の名における初代その人である。

二代の手は二様に読まれ、説明書はいずれも上手とする。ある特別重要刀剣の刀には「直刃と丁子乱れの両様があり、いずれも上手である」と記される。最も得意としたのは中直刃である。緻密に鍛えて肥前の米糠肌となった小板目に、地沸が微塵に厚く敷かれ地景の細かに入る地を置き、その上に浅くのたれごころを帯び処々に小互の目・尖りごころを交えた中直刃を焼く。足・葉よく入り、匂口は深く部分的に帯状となり、小沸厚くつき、細かな金筋・砂流しが刃縁の打のけ風とともに自然に織りなされる。総じて匂口は明るく冴え、帽子は直ぐに小丸を結ぶ。

地鉄は終始変わらぬところである。一門の米糠肌、すなわち緩みなく緻密に鍛えた小板目で、説明書はある作を一切の緩みなしと評し、地沸が微塵に厚く敷かれて潤いを帯び、かね明るい。その静かな地に対して刃は落ち着き、高ぶる時はもう一様、華やかな肥前丁子乱れとなる。互の目を交えた丁子に足・葉長く入り、匂深く小沸つき、金筋・砂流しがかかる。ある重要刀剣の太刀について説明書は、この丁子こそ父にはなかったものとし、「丁子乱は父忠吉にはない整った乱刃を焼いている」と記す。帽子は両様ともに同じ直ぐの小丸である。

二つの作域と二つの世代が作品群に形を与える。二代の直刃がその本体で、丁子はその華やかな例外であり、説明書はその丁子を父の乱れ刃に通うものとしつつ、彼がこれを我が物としたさまを述べる。年紀の入る作はその像を鋭くする。ある特別重要刀剣の刀は、寛永十八年に近江大掾を受領したまさにその日を年紀とし、受領記念作と推測されて受領銘の最初期作の一つに数えられ、その出来は「来物を写したと思われる古調な出来口」と読まれる。初代晩年の武蔵大掾の作域は第三の面をなす。沸深い丁子乱れを梨子地ごころの小板目に焼き、数口は京の師家たる埋忠明寿・埋忠七左の彫、梵字に倶利迦羅や不動明王を帯び、説明書はその彫を「錦上花を添えている」と評する。

肥前一門におけるその位置は明確である。京の埋忠の修業を佐賀に持ち帰った祖たる父と、本家へ忠吉銘を返上されて襲名し上三代中最も強く鍛える手と称される嫡子の三代との間にあって、彼は多作の中心に立つ。その明るい米糠肌の匂深い直刃は後の肥前刀を読む基準をなす。父とは、共有する直刃によってではなく父の試みなかった整った丁子によって分かたれ、肥前の下手とは、地鉄の冴えと匂口の明るさによって分けられる。常の落ち着きを越える時はそれと名指される。ある特別重要刀剣の刀について説明書は「常々の同作に比して、地刃共に力強く、放胆で迫力のある一口である」と記す。

収集の観点では、新刀の大名跡のうち比較的入手しやすい一人で、これは長く多産な生涯の自然な帰結である。藤代の極めは上々作。国宝はなく重要文化財もない。その記録は特別重要刀剣・重要刀剣の一六四口を通じ、うち三口が特別重要刀剣、初代の武蔵大掾の作には重要美術品がある。来歴は彼の仕えた家に及ぶ。鍋島家、鍋島勝茂・鍋島直朝、そして皇室に伝わる一口があり、説明書は鍋島家が同家へ納める刀に受領銘を切らせたと記す。多作ゆえに在銘の近江大掾忠広はその格の名工としては比較的見出しやすく、その直刃の刀は時に上位の各位に現れる。とはいえ指定を受けた作の多くは伝えられて市場には出ず、特別重要刀剣の一口や初代の埋忠彫の作に出会うことは稀で、一門が最も多く打った頃を語る証である。

鑑定

作域別に読む忠廣の名:最もつんだ米糠肌に匂深い中直刃を焼く二代近江大掾の典型、その直刃の傍らを走る華やかな肥前丁子、そして埋忠彫を帯びた丁子乱れを焼く初代晩年の武蔵大掾の作域

忠廣は本コードにおいては肥前本家の二代、近江大掾藤原忠広の名であり、肥前の生んだ最も多作の名工で、初代の晩年たる武蔵大掾忠広の作域がもう一つの作域として並び走る。作域は圧倒的に二代である。初代忠吉の嫡子で、寛永九年に父が歿した時は十九歳、寛永十八年に近江大掾を受領し、元禄六年に八十一歳で歿するまで六十有余年に及ぶ作刀生活を送り、肥前刀工中最も多くの作品を遺した。説明書はその手を二様に読み、いずれも上手とする。最も得意としたのは匂深く小沸よくつき細かに金筋・砂流しがかかって匂口の明るく冴える中直刃で、これを一門の地たる小板目のよくつんだ米糠肌に地沸が微塵につき地景の細かに入る地に焼き、帽子は直ぐの小丸である。もう一様は互の目を交え足の長い華やかな丁子乱れで、説明書がその丁子を父のそれに通うとするものである。初代の晩年、元和十年に武蔵大掾を受領して以後の武蔵大掾忠広銘の作はもう一つの面で、梨子地ごころの小板目に匂深い沸の丁子乱れを焼き、しばしば埋忠明寿・埋忠七左の彫、梵字に倶利迦羅や不動明王を帯びる。

鑑定の決め手

作品の22%

匂深く小沸厚くつき金筋・砂流しがかかって匂口の明るく冴える中直刃は、説明書が二代の最も得意とする作域とするところで、華やかな丁子に対する静かな一面である

作品の58%

概して無彫の二代の作にはない特徴

作風の変遷

二代(近江大掾忠広)、中直刃の典型

作域の典型は二代、近江大掾藤原忠広で、初代忠吉の嫡子である。寛永九年に父が歿した時は十九歳であったが同年から作刀が見られ、初代忠広当時の弟子達の協力に助けられた。寛永十八年に近江大掾を受領し、元禄六年に八十一歳で歿し、肥前刀工中最も多くの作品を遺した。説明書はその作風を直刃と丁子乱れの両様とし、いずれも上手で直刃を最も得意とする。地は緩みなく緻密に鍛えた小板目で、いわゆる肥前の米糠肌となって地沸が微塵に厚く敷かれ地景の細かに入り、かね明るく冴える。これに浅くのたれ処々小互の目・尖りごころを交えた中直刃を焼き、足・葉よく入り、匂口深く部分的に帯状となり、小沸厚くつき、細かに金筋・砂流しがかかり刃縁に打のけ・二重刃風を交え、匂口明るく冴える。帽子は直ぐに小丸、時に掃きかけて深く返る。姿は均整の取れた優美な肥前の反り格好で、時に幅広く長寸で力強い。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

肥前丁子の作域(直刃に対する華やかな丁子乱れ)

二代は直刃で名を知られるが丁子の乱刃も能くし、その記録の一面に肥前丁子の作域がある。互の目を交えた丁子乱れに足・葉長く入り、匂深く小沸つき、細かに金筋・砂流しがかかる。説明書はこの丁子を父の乱れ刃に通うものとし、最上手の作では地刃ともに冴える。地は同じくよくつんだ小板目に地沸つき、帽子は直ぐの小丸を保つ。最も得意とした静かな直刃に対する華やかな一面である。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

初代晩年(武蔵大掾忠広)、埋忠彫の丁子乱れ

作域のもう一つの面は初代橋本新左衛門の晩年である。生涯の大半を忠吉と銘したが、元和十年、五十三歳で武蔵大掾を受領し名を忠広と改めた。本コードの武蔵大掾忠広銘はその最晩年、寛永後期の作である。地は緻密な小板目で梨子地肌となり地景・地沸つく。これに沸・匂ともに深い丁子乱れを焼いて足よく入り、時に一門の小板目米糠肌と明るい匂口を交える。数口は師家たる埋忠明寿・埋忠七左の彫を帯び、梵字に倶利迦羅や不動明王を施し、説明書がこれを錦上花を添えると評する。帽子は小丸に結ぶ。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、近江大掾忠広が初代忠吉の嫡子で寛永九年に父が歿した時は十九歳であったが同年から作刀が見られ初代の弟子達に助けられたこと、寛永十八年に近江大掾を受領し元禄六年に八十一歳で歿するまで六十有余年に及び肥前刀工中最も多くの作品を遺したこと、作風は直刃と丁子乱れの両様で直刃を最も得意としたことを記す。

ある特別重要刀剣の刀について説明書は、中直刃に細かな金筋・砂流しやほつれ・打のけ風が自然に織りなされて来物を写したと思われる古調な出来とし、寛永十八年の近江大掾受領の日を年紀とすることから受領記念作と推測され受領銘の最初期作の一つとする。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品2
御物3
特別重要刀剣3
重要刀剣161

名工ランク

0.23 (指定作品169点)

刀工の上位10%

伝来

伝来記録6件 の鑑定作品における Tadahiro

伝来ランク

名家所蔵5点、伝来記録6件

刀工の上位15%

素点:2.23 / 10

刀姿

評価作品169点の分布

銘

評価作品169点の銘の種類

販売中

系譜

Tadahiro
弟子(3名)
  1. 1.忠吉Tadayoshi4 販売中60指定
  2. 2.忠廣Tadahiro7 販売中169指定
  3. 3.忠廣Tadahiro

Hizen Tadayoshi派

Hizen Tadayoshi派の他の刀工

  1. 1.忠吉Tadayoshi8 販売中125指定
  2. 2.忠吉Tadayoshi4 販売中60指定
  3. 3.忠國Tadakuni1 販売中32指定
  4. 4.正廣Masahiro3 販売中32指定
  5. 5.正廣Masahiro4 販売中24指定
  6. 6.行廣Yukihiro1 販売中16指定
  7. 7.吉家Yoshiie4指定
  8. 8.宗安Muneyasu4指定
  9. 9.吉信Yoshinobu4指定
  10. 10.吉房Yoshifusa3指定
  11. 11.廣則Hironori3指定
  12. 12.忠吉Tosa no Kami Tadayoshi3指定