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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 肥前忠吉
  3. 吉信

Tadayoshi Yoshinobu

吉信

重要
巻 36, 番 201 · 刀

Tadayoshi Yoshinobu

吉信

評価作品4点

国肥前時代Genna (1615–1624)時代区分江戸流派Hizen Tadayoshi伝法Shinto師匠Tadayoshi藤代Jo saku刀工大鑑500(上位26%)種別刀工コードYOS648
4重要刀剣

概要

肥前吉信は中島新五兵衛の三男で、通称を弥七兵衛といい、初代忠吉の婿養子として佐賀の肥前一門草創の工房に入った。その子に初代正広・初代行広があり、後に一派を担う二つの系統に連なるため、吉信は同派初期の要に立つ工である。説明書は本工を初代忠吉の補佐的な役割を担った工と読み、その遺例は少ないとする。藤代の極めで上作。寛永十年歿との伝えがあるが、説明書は作そのものからこれを正し、現存する寛永十三年紀の作刀と吉信宛ての寛永十四年付の消息から、歿年は誤伝であろうと結論する(「歿年は誤伝であろう」)。その名を負う数少ない作は、肥前一門草創の世を貫く資料の糸である。

本工の特色とする手は、初期肥前一門の華やかで覇気ある一翼である。刃文は互の目・丁子を主調に焼き高く賑やかに乱れ、小互の目や尖りごころの刃を交えて変化に富む。これに匂深く沸よくつき、総体に砂流しがかかり金筋が入り、処々に飛焼を交え、匂口は明るい。説明書はある一口を、互の目に丁子を交じえた覇気あるものと評し(「覇気あるもの」)、この手をもって肥前刀の特色がよく表示されていると繰り返し説く(「肥前刀の特色がよく表示されている」)。一門が締まった静かな刃で知られるのに対し、本工はその刃幅と働き、活きた沸と明るい匂口にこそ個性が読まれる。帽子は小丸にやや深く返り、あるいはのたれ込んで先を掃きかける。

地鉄は小板目肌がよくつんで整い、その上に地沸が微塵によくつき、地景が細かに入る。棟寄りには僅かに流れ肌を交える一口もある。肥前刀の潤いある精緻な地鉄をより働きのある作域に運んだもので、その上の刃は抑えるのではなく賑やかである。現存する脇指は身幅一段と広く、寸延びて重ね厚く、これらにあって説明書は焼きが高く華やかに乱れると記し(「焼きが高く華やかに乱れ」)、乱れの谷に一段と沸がついて凝った態となるとする。平造の作には彫物も伴い、梵字に爪附剣、掻き流す護摩箸を施し、説明書はその彫を簡素ながら刀身とよく調和すると見る。

数少ない記録の作は、一つの手を共有する二つの作域に分かれる。鎬造の刀は反り深く中鋒延びて、刃は互の目を主調とするもの、丁子乱れを主調とするものがあり、足・葉がよく入る。幅広の平造脇指は華やかさを最も推し進め、大模様の文様と一際華やかな乱れ刃で刃取りに変化をもたせ、説明書はこれを上々の出来とする。記録される四口はいずれも太鏨で大振りに切られた長銘の在銘で、説明書はことにその銘振りに注目し、初代忠広の献上銘や初代正広の任官前の初期銘に酷似すると注記する。

一派の中で説明書は吉信を先駆と位置づける。その焼き高く華やかな乱れを、後世「傍肥前」と汎称される作風の先駆的な作柄と読み(「傍肥前」)、これを子である初代正広の任官前の若打に直に通じるものとし、同種の造込みと同手の彫物がその作にも見られるとする。説明書はこれを親子の作風の共通性が窺えて興味深いとし(「親子の作風の共通性」)、その個性は覇気ある働いた家系の一翼として、草創の世代から後の華やかな手へと架かる橋として読まれる。その明るい乱れ、広く流れる砂流し、処々の飛焼は一門の静かな本体から作を分かち、銘振りの初代忠広・初代正広への酷似はこれを派の中枢に確と結びつける。

藤代の極めで上作、その名を負う指定はすべて重要刀剣にとどまり、記録される作に国宝も重要文化財もなく、来歴の伝えもその折紙に残らない。重要刀剣の脇指の一口は千葉の成田山新勝寺に伝わり、その刀身彫は後世に佐賀の人で本業を画家とする浅井忠正が手懸けたものである。説明書はこれら数少ない指定作を、出来とともに資料的価値の点で重んじ、数少ない吉信作品中の佳品と呼び(「数少ない吉信作品中の佳品」)、彼の作域を研究する上で資料的にも貴重とする(「彼の作域を研究する上で資料的にも貴重」)。収集家が現実に接し得るのは、これら在銘の重要刀剣の一口、すなわち正広・行広の系統の根にある華やかな初期肥前の手の稀少な記録であり、その市に現れることは稀にして、在銘の一例が現れれば記すべき出来事である。

鑑定

華やかな初期肥前の手:小板目に微塵の地沸を敷き、高く変化に富む互の目・丁子の乱れを焼き、総体に砂流し・金筋を交え処々飛焼、匂口明るく、後の「傍肥前」の先駆とされる別格

肥前吉信は中島新五兵衛の三男で、弥七兵衛と称し、初代忠吉の婿養子となった工で、その子に初代正広・初代行広がいる。説明書は初代忠吉の補佐的な役割を担ったとし、遺例は少ないと記す。その手は初期肥前一門の華やかな側であり、小板目肌がよくつみ、地沸が微塵によくつき、地景が細かに入った鍛えに、焼きの高い賑やかな互の目乱れ・丁子乱れを焼いて、足・葉よく入り、匂深く、沸よくつき、総体に砂流しがかかり、金筋入り、処々に飛焼を交え、匂口の明るい出来口を示す。後世「傍肥前」と汎称される作風の先駆とされ、子の初代正広の任官前の若打に相通じるものがある。太く大振りの長銘は初代忠広の献上銘に酷似する。

鑑定の決め手

作品の100%

作品の100%

作品の50%

作風の変遷

華やかな互の目・丁子乱れ(典型)

小板目肌がよくつみ、地沸が微塵につき、地景が細かに入った鍛えに、説明書は本工の繰り返しの手をみる。互の目・丁子を主調に、小互の目や尖りごころの刃を交え、焼き高く変化に富み、足・葉よく入り、匂深く沸よくつき、総体に砂流しがかかり、金筋入り、処々に飛焼を交え、匂口明るい。帽子は小丸にやや深く返り、あるいはのたれ込んで先掃きかける。説明書はこの賑やかで覇気ある手を、肥前刀の特色がよく表示された出来とする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

幅広の平造脇指(焼き高く華やかな乱れ、彫物を伴う)

現存する脇指は平造で、身幅一段と広く、寸延びて重ね厚く、反り深めにつく。説明書はこれらを焼きが特に高く華やかと評し、互の目乱れに丁子風の刃・尖りごころの刃を交え、乱れの谷に一段と沸がつき凝った態となり、総体に砂流しがかかり、金筋入り、処々に飛焼を交え、匂口の明るい出来とする。刀身には梵字・爪附剣・護摩箸の彫物があり、説明書は同種の造込みと彫物が初代正広の作にも見られるとして、親子の作風の共通性に注目する。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は寛永十年歿の伝えを、現存する寛永十三年紀の作刀と吉信宛ての寛永十四年付の消息から誤伝であろうと正す。

吉信の銘振りが初代忠広の献上銘や、初代正広の任官前の初期銘に酷似する点が注目される。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣4

名工ランク

0.02 (指定作品4点)

刀工の上位28%

刀姿

評価作品4点の分布

銘

評価作品4点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Tadayoshi
Yoshinobu
弟子(4名)
  1. 1.正廣Masahiro3 販売中32指定
  2. 2.行廣Yukihiro1 販売中16指定
  3. 3.吉信Yoshinobu
  4. 4.行廣Yukihiro7 販売中2指定

Hizen Tadayoshi派

Hizen Tadayoshi派の他の刀工

  1. 1.忠吉Tadayoshi8 販売中125指定
  2. 2.忠吉Tadayoshi4 販売中60指定
  3. 3.忠廣Tadahiro7 販売中169指定
  4. 4.忠國Tadakuni1 販売中32指定
  5. 5.正廣Masahiro3 販売中32指定
  6. 6.正廣Masahiro4 販売中24指定
  7. 7.行廣Yukihiro1 販売中16指定
  8. 8.吉家Yoshiie4指定
  9. 9.宗安Muneyasu4指定
  10. 10.吉房Yoshifusa3指定
  11. 11.廣則Hironori3指定
  12. 12.忠吉Tosa no Kami Tadayoshi3指定