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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 肥前忠吉
  3. 正廣

Tadayoshi Masahiro

正廣

重要
巻 19, 番 387 · 刀

Tadayoshi Masahiro

正廣

評価作品24点

国肥前時代Manji (1658–1661)時代区分江戸流派Hizen Tadayoshi伝法Shinto代2nd藤代Jo saku刀工大鑑500(上位26%)種別刀工コードMAS173
24重要刀剣

概要

肥前二代正広は寛永四年(一六二七)に生まれ、初代河内大掾正広の子にしてその直系の後継者であり、元禄十二年(一六九九)に七十三歳で歿した。佐伝次と称し初め正永と銘し、万治三年(一六六〇)に武蔵大掾、ついで武蔵守を受領し、寛文五年(一六六五)父の死に際し三十九歳のとき河内守に転じて正広を襲名した。佐賀の肥前忠吉本流に働き、説明書はその技量を父に迫る後継者と読み、多くの作で両者の手を分かち難く、直刃・乱れ刃ともにその出来は「殆んど甲乙つけがたい」とする。精良な肥前の地鉄と明るい刃を直に継ぎ、その記録は二つの作域に明らかに分かれる。

本工の典型は、説明書が何より得意としたとする華やかな乱れ刃で、すなわち「特に乱れ刃を得意としている」。地鉄の上へ丁子を主調とした乱れを焼き、互の目・頭の丸い互の目・大互の目に浅い小のたれを交え、時に矢筈風・角張る刃を帯び、時に腰元を僅かに焼出し風として乱れの群落を静かな小のたれ状で繋ぐ。焼に高低を表し、足しきりに長く入り葉を交え、匂口深く小沸厚くついて乱れの谷に凝り、その上に飛焼が現れ、砂流しよくかかり長い金筋が入り、匂口明るく冴える。説明書はこの華やかな丁子乱れを焼幅広く展開するところを「正に彼の独壇場」とし、刃中に交えた矢筈風の刃や頭の丸い互の目を、その刃取りの特徴と読む。

地鉄は両作域の下に終始変わらぬところである。小板目のよくつんだもので時に肌目立ち、極めて微塵の地沸が厚く敷かれて肥前特有の米糠肌となり、地景の細かに入って地は明るい。これは肥前本家が持つのと同じ精良な地鉄で、二代正広はこれを忠実に鍛え、華やかな刃を静かで澄んだ地の上に置く。帽子はいずれの作にも直ぐに小丸となって掃きかけ深く返り、時に小さく乱れ込み或いは大丸に開く。姿は頑健で堂々とし、しばしば身幅広く重ね厚目で中鋒延び、時に大鋒に至る。

記録のもう一つの面は中直刃で、説明書が初代より多く能くしたとする作域であり、「初代正広よりも直刃の作品が多く見られる」と記す。処々浅くのたれごころをおび、小足・互の目足を交え、時に喰違刃風と物打辺の小互の目を帯び、匂口深く小沸厚くつき、処々に荒めの沸を交え、砂流しかかり長い金筋が入って、同じ米糠肌の地の上に総じて明るく冴える。説明書はその直刃を出来むらなく揃ったものとし、常々見る同工の直刃より一際匂深く沸厚くついた一口を挙げ、その手を本家が得意とした直刃を見るようと読む。在銘は肥前国河内守藤原正広、時に河内守藤氏正広と切り、寛文七年・寛文十二年の年紀を有する作は作刀年代の定点を与える。

一門の中で本工を分かつのは、まず地鉄ではなく銘である。その手が父にあまりに近いゆえで、説明書は両代の見分けどころを、藤の字の中の字形が初代と二代で異なること、廣の字の該当する字画が二代では一画多いこと、そして刀を常に指裏に銘する習いとし、その相違を偽作への注意とする。作風の違いは種類ではなく比率にあり、父が乱れ刃を好み子が同じ華やかな丁子乱れを継ぐ一方、子にとってより多い直刃が、本家本領の静かな直刃へと立ち返る。

収集の観点では、本工は寛文期の肥前の名工で、その記録はすべて重要刀剣の位にあり二十四口が指定されている。藤代の極めは上々作。国宝・重要文化財はなく、その指定の記録はこの重要刀剣の群に拠り、新刀の工としては相応に密度の高いものである。説明書はその一刀を「肥前刀を代表する一刀」と称え、別の一刀を「同作中最も華やかな出来」とし、また截断銘が肥前刀には稀であること、「肥前力に試し銘のあるものは極めて稀」であることを記す。数口は山野勘十郎久英の截断金象嵌銘とそれに伴う号を帯び、継小袖・荒波・剪風と、いずれも刃味を称えた号である。指定の作には所持来歴の記録がなく、ゆえに正直には、それらは所在の知れた私蔵・公蔵の間を静かに伝わると言うべきで、乱れ刃なり中直刃なりの重要刀剣が世に出るのは折にふれてのことであり、出れば相応の収穫であって、肥前本家二代の最盛の作を収集家が手にする最も直截な道である。

鑑定

肥前本家二代を作域別に読む:得意とした華やかな乱れ刃の典型、すなわち飛焼を交えた互の目・頭の丸い互の目・大互の目の丁子主調の乱れを肥前の米糠肌に焼くものと、これに対し父よりも能くした中直刃

正広は肥前二代河内守藤原正広で、初代河内大掾正広の子にしてその直系の後継者、寛永四年に生まれ元禄十二年に七十三歳で歿した。若くして正永と銘し、万治三年に武蔵大掾を受領しついで武蔵守に転じ、寛文五年父の死に際し三十九歳で河内守に転じて正広を襲名した。説明書は乱れ刃・直刃ともにその技量が父に迫って甲乙つけ難く、殊に乱れ刃を得意としたとする。典型はまさにその華やかな乱れ刃で、肥前の米糠肌の微塵の地沸をおびた小板目のよくつんだ地に地景の細かに入る上へ、丁子を主調とした乱れに互の目・頭の丸い互の目・大互の目・小のたれを交え時に矢筈風・角張る刃を帯び、焼に高低を表し、足長く葉入り、匂口深く小沸厚くついて谷に凝り、飛焼を見せ、砂流しと長い金筋がかかり、匂口明るく冴え、帽子は直ぐの小丸に掃きかけて深く返る。記録のもう一つの面は中直刃で、処々浅くのたれごころをおび小足・互の目足を交え時に喰違刃風を帯びた中直刃を、同じ明るい匂口で同じ精良な米糠肌の地に焼く。説明書は本工の直刃作は乱れ刃より少ないが初代より多く見られ、出来むらなく総じて優れ、本家が得意とした直刃を見るようだとする。初・二代は銘によって分かたれ、藤の字の形と廣の字の一画の多寡、そして指裏に銘を切る習いがその見分けどころである。

鑑定の決め手

肥前本家が匂深い中直刃を本領とするのに対し、二代正広の得意とする見どころはその逆で、頭の丸い互の目・大互の目を交えた互の目と丁子主調の乱れ刃であり、説明書はこれを得意とした華やかな乱れと評する

作品の75%

作品の62%

作風の変遷

得意とした乱れ刃(典型・華やかな丁子乱れ)

作域の典型は説明書が得意としたとする華やかな乱れ刃である。本体は丁子を主調とした乱れで、互の目・頭の丸い互の目・大互の目・小のたれを交え、時に矢筈風・角張る刃を帯び、時に腰元を僅かに焼出し風として乱れの群落を小のたれ状で繋ぐ。焼に高低を表し、足しきりに長く入り葉を交え、匂口深く小沸厚くついて乱れの谷に凝り時に荒めの沸を交え、飛焼を見せ、砂流しよくかかり総体に長い金筋が入り、匂口明るく冴える。地は小板目のよくつんだもので時に肌目立ち、地沸が微塵に厚くついて肥前の米糠肌となり地景の細かに入る。帽子は直ぐに小丸、掃きかけて深く返り、時に小さく乱れ込み或いは大丸となる。姿は頑健で、しばしば身幅広く重ね厚目で中鋒延び、時に大鋒となり、説明書はこれを二代正広が得意とした華やかな乱れ、放胆で覇気に満ちた作と評する。ある寛文紀の刀は互の目と丁子に逆がかる刃を交え、ある一口は矢筈風の刃や頭の丸い互の目を交えて説明書がその刃取りの特徴とし、数口は肥前刀に稀な山野勘十郎久英の截断金象嵌銘を帯びる。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

中直刃の作域(父よりも能くした直刃)

記録のもう一つの明らかな作域は中直刃で、説明書が初代より多く能くしたとする作風である。処々浅くのたれごころをおび、小足・互の目足を交え、時に物打辺に小互の目を、時に喰違刃風を帯び、小足・葉入り、匂口深く小沸厚くつき処々荒めの沸を交え、砂流しかかり長く金筋が入り、匂口明るく冴え、地は同じくよくつんだ小板目の米糠肌に地沸が微塵につき地景の細かに入る。帽子は直ぐの小丸を保ち、時に掃きかけて深く返る。説明書はこの中直刃の一口を、匂深く沸厚くついて常々見る同工の直刃より放胆で覇気に溢れるとし、その手を本家が得意とした直刃を見るようだと読む。最も得意とした華やかな乱れ刃に対する静かな一面である。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、二代正広が初代河内大掾正広の子で寛永四年に生まれ初め正永と銘したこと、万治三年に武蔵大掾、寛文元年に武蔵守を受領したこと、寛文五年父の死に際し三十九歳で河内守に転じ正広と改めたこと、元禄十二年に七十三歳で歿したことを記す。口宣案の文言から正広襲名を初代歿後すぐと推し、乱れ刃・直刃ともに技量が父に迫って甲乙つけ難く、殊に乱れ刃を得意としたとする。

両代の見分けについて説明書は、初代の銘は藤の字の中の字形が一様式、二代は別様式となり、廣の字の該当する字画が二代では一画多いと記す。さらに本工の直刃作は乱れ刃より少ないが初代より多く見られ出来むらなく、刀を指裏に銘するゆえその相違が真偽の判ずる手立てとなることを付す。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣24

名工ランク

0.13 (指定作品24点)

刀工の上位15%

刀姿

評価作品24点の分布

銘

評価作品24点の銘の種類

販売中

系譜

Masahiro
弟子(8名)
  1. 1.廣次Hirotsugu
  2. 2.正廣Masahiro
  3. 3.正廣Masahiro1 販売中
  4. 4.正廣Masahiro
  5. 5.正廣Masahiro
  6. 6.正廣Masahiro
  7. 7.正廣Masahiro
  8. 8.正永Masanaga1 販売中3指定

Hizen Tadayoshi派

Hizen Tadayoshi派の他の刀工

  1. 1.忠吉Tadayoshi8 販売中125指定
  2. 2.忠吉Tadayoshi4 販売中60指定
  3. 3.忠廣Tadahiro7 販売中169指定
  4. 4.忠國Tadakuni1 販売中32指定
  5. 5.正廣Masahiro3 販売中32指定
  6. 6.行廣Yukihiro1 販売中16指定
  7. 7.吉家Yoshiie4指定
  8. 8.宗安Muneyasu4指定
  9. 9.吉信Yoshinobu4指定
  10. 10.吉房Yoshifusa3指定
  11. 11.廣則Hironori3指定
  12. 12.忠吉Tosa no Kami Tadayoshi3指定