時代 : 江戸後期 国 : 武蔵国 証書 : 財団法人日本美術刀剣保存協会 保存刀装具 鑑定書 材質 : 赤銅魚子地 高彫 象嵌色彫 長さ : 98.7mm 幅 : 13.9mm 厚さ : 6.8mm Period : Late Edo 18c Country : Musashi Paper : NBTHK Hozon Paper Length : 98.7mm Width : 13.9mm thickness : 6.8mm 横谷宜貞(よしさだ)は横谷英精(えいせい)と同人とのことです。英精は初代宗與の門人宗寿の子で、宗珉の養子となった二代宗与の兄との事です。 本作は宜貞在銘の双兎図の小柄です。兎は長い耳と短い尾を持つ動物で、象形文字では縁起の良い動物とされており、月の異名(玉兎、烏兎など)としても使われています。 本作では二匹の兎が仲睦まじい様子で描かれており、その横に川の流れの岩間の奥から笹が観られるのが何とも面白く、当時の一場面を表したものでしょうか。








宜貞
江戸
武蔵
在銘
保存 (NBTHK)
町彫
町彫 · Edo
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横谷派は、江戸時代中期に横谷宗珉によって創始された装剣金工の一派である。宗珉は従来の後藤家の伝統的技法に加え、片切彫という新たな彫刻技法を確立し、四分一磨地に繊細な線刻表現を施す独自の様式を生み出した。その後、養子である二代宗興が享保十八年(一七三三)、三十四歳で家督を継承し、横谷派の技術的頂点を築いた。宗興は元禄十三年(一七〇〇)江戸生まれで、師父宗珉より優れた片切彫の技術を継承しつつ、赤銅魚子地に高彫象嵌色絵を施す作風も展開した。 宗興の作域は四分一磨地に片切彫を施す作柄が多数を占めるが、赤銅魚子地に高彫象嵌色絵を用いた作品も僅少ながら現存しており、いずれも横谷宗珉の後継者としての高い力量と品格を備えた見事な出来映えを示している。片切彫の作では、師父宗珉譲りの卓抜した技術を遺憾なく発揮し、細部にまで行き届いた精緻な彫刻表現において他の追随を許さない。高彫象嵌色絵の作では、人物の表情や手の仕草、衣の襞に至るまで丁寧かつ写実的に表現され、空間を巧みに利用した構図の計算性も高く評価される。福禄寿図や大森彦七図などの作品に見られる肉感的な描写と躍動感は、宗興の卓越した写実力と彫技の冴えを示す真骨頂といえる。 横谷派の技術は、宗興の門人である三宅英光(自立軒)や桂永寿らによって継承され、江戸時代後期まで高い水準を保った。英光は肥前長崎の出身とされ、横谷四代目宗与の門人となり江戸京橋に住して、赤銅魚子地に高彫金色絵の豪華な作風を展開した。桂永寿は久留米有馬藩の抱工として、目結や家紋を配した格調高い金具を制作し、大名家の儀式用拵に用いられた。横谷派の作品は、片切彫という独自の技法と、写実的かつ精緻な表現力によって、装剣金工史において重要な位置を占めている。 詳しく見る →
銘が正しい、または無銘でも年代・流派を指摘でき、美術工芸的価値が認められる、保存に値する真正の刀装具と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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