寿命(じゅみょう)派は、鎌倉時代に大和国(奈良県)から美濃国(岐阜県)へと移住した一派に端を発し、その伝統は江戸時代末期まで連綿と受け継がれました。「寿命」という名は「長寿」を意味することから、武家社会においては極めて縁起の良いものとして重宝され、大名家への献上品や贈答品として高く評価されてきました。 本作は、極めて精緻な造りを見せる小脇指です。特筆すべきはその拵(こしらえ)の素晴らしさにあり、意匠を凝らした独特の風情を醸し出しています。鍔は赤銅地に龍を象った縁を巡らせ、桐紋の透かしを施した逸品です。金具の多くも赤銅で統一されており、鞘は非常に希少な漆塗りの技法で仕上げられ、鐺(こじり)には銀が用いられています。柄巻の正絹には経年による美しい古色が宿っており、この風合いを損なわないよう、あえて巻き替えずそのままにすることをお勧めいたします。全体として保存状態は極めて良好であり、時代相応の僅かな傷みはあるものの、拵自体が独立した美術品としての風格を湛えています。 刀身もまた非のうちどころのない見事な出来映えです。研ぎ上げられたばかりの状態で、肌目と刃文を存分に鑑賞いただけます。刃文は匂口の締まった直刃(すぐは)を基調とし、細かな地景が交じり、地沸(じにえ)のつく潤いのある仕上がりです。将来的に審査に出されることで、さらなる価値の向上が期待できる一振りです。 【龍の意匠について】 古来、中国では龍が太陽を掴み、あるいは追いかける姿が信じられてきました。多くの絵画では燃え盛る赤い玉として描かれますが、歳月を経てその色は銀色や真珠色へと変化し、やがて「夜光珠」として知られる火炎宝珠と見なされるようになりました。美術の世界において、龍とこの宝珠は切っても切れない関係にあります。 龍と宝珠の結びつきは、隋の侯爵・市梁(しりょう)の伝説にも語られています。ある日、市梁は傷ついた蛇を見つけ、薬を与えて命を救いました。後日、その蛇が光り輝く宝珠を口に咥えて現れ、「私は龍王の息子です。命を救っていただいた恩返しに、この宝珠を捧げます」と告げたといいます。市梁はこの宝珠を受け取り、主君へと献上しました。主君はこれを大いに喜び、宮殿に飾ったと伝えられています。 銘:寿命 時代:江戸時代(17世紀〜18世紀) 長さ:1尺5寸(約45.7cm) 反り:9.0mm 元幅:24.5mm 先幅:16.3mm 元重:5.8mm 造り:鎬造り 棟:庵棟 茎:生ぶ 鍛え:板目肌 刃文:直刃 帽子:丸 状態:研ぎ上がり良好 最新情報をお届けします Nihonto Antiquesのメールマガジンにご登録いただくと、最新の入荷情報やニュースをお受け取りいただけます。 【購読する】 ご登録ありがとうございました。 お客様のメールアドレスは厳重に管理され、当サイトからの更新情報の送信のみに使用されます。




美濃伝 · 尾張 · 1681-1684頃
刀剣大鑑 上位91%
現在1点販売中
美濃伝 · 美濃
現在15点販売中
販売店の出品ページで鑑定書を確認できませんでした。日本刀および刀装具は通常、NBTHK(または NTHK)の鑑定を受けます。鑑定書がない場合、極めは販売店の見解にとどまり、第三者による確認は行われていません。ご購入前に販売店へ鑑定書の有無をお問い合わせのうえ、慎重にご判断ください。
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寿命(じゅみょう)派は、鎌倉時代に大和国(奈良県)から美濃国(岐阜県)へと移住した一派に端を発し、その伝統は江戸時代末期まで連綿と受け継がれました。「寿命」という名は「長寿」を意味することから、武家社会においては極めて縁起の良いものとして重宝され、大名家への献上品や贈答品として高く評価されてきました。 本作は、極めて精緻な造りを見せる小脇指です。特筆すべきはその拵(こしらえ)の素晴らしさにあり、意匠を凝らした独特の風情を醸し出しています。鍔は赤銅地に龍を象った縁を巡らせ、桐紋の透かしを施した逸品です。金具の多くも赤銅で統一されており、鞘は非常に希少な漆塗りの技法で仕上げられ、鐺(こじり)には銀が用いられています。柄巻の正絹には経年による美しい古色が宿っており、この風合いを損なわないよう、あえて巻き替えずそのままにすることをお勧めいたします。全体として保存状態は極めて良好であり、時代相応の僅かな傷みはあるものの、拵自体が独立した美術品としての風格を湛えています。 刀身もまた非のうちどころのない見事な出来映えです。研ぎ上げられたばかりの状態で、肌目と刃文を存分に鑑賞いただけます。刃文は匂口の締まった直刃(すぐは)を基調とし、細かな地景が交じり、地沸(じにえ)のつく潤いのある仕上がりです。将来的に審査に出されることで、さらなる価値の向上が期待できる一振りです。 【龍の意匠について】 古来、中国では龍が太陽を掴み、あるいは追いかける姿が信じられてきました。多くの絵画では燃え盛る赤い玉として描かれますが、歳月を経てその色は銀色や真珠色へと変化し、やがて「夜光珠」として知られる火炎宝珠と見なされるようになりました。美術の世界において、龍とこの宝珠は切っても切れない関係にあります。 龍と宝珠の結びつきは、隋の侯爵・市梁(しりょう)の伝説にも語られています。ある日、市梁は傷ついた蛇を見つけ、薬を与えて命を救いました。後日、その蛇が光り輝く宝珠を口に咥えて現れ、「私は龍王の息子です。命を救っていただいた恩返しに、この宝珠を捧げます」と告げたといいます。市梁はこの宝珠を受け取り、主君へと献上しました。主君はこれを大いに喜び、宮殿に飾ったと伝えられています。 銘:寿命 時代:江戸時代(17世紀〜18世紀) 長さ:1尺5寸(約45.7cm) 反り:9.0mm 元幅:24.5mm 先幅:16.3mm 元重:5.8mm 造り:鎬造り 棟:庵棟 茎:生ぶ 鍛え:板目肌 刃文:直刃 帽子:丸 状態:研ぎ上がり良好 最新情報をお届けします Nihonto Antiquesのメールマガジンにご登録いただくと、最新の入荷情報やニュースをお受け取りいただけます。 【購読する】 ご登録ありがとうございました。 お客様のメールアドレスは厳重に管理され、当サイトからの更新情報の送信のみに使用されます。




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