菊大名への注文品の一部で、珍しい漢字で銘が切られた、重光による優れた赤銅鍔です。7.55 cm x 7.24 cm x 1.51 mm。金、銀、四分一、赤銅の高象嵌と、毛彫による図案化された波が施された、素晴らしく深く豊かな青黒色の赤銅です。金の象嵌は無垢であり、銅象嵌の上に色揚げしたものではなく、赤銅は非常に高い金含有量を有しています。良質な赤銅の通常の金含有率は4%から6%ですが、これはその高い方に属するでしょう。鉄製の例であるTS0373を参照してください。 重光は松平大名に仕えた侍でした。彼は二代横谷宗与の門人でした(Haynes, H 8953.0)。通常、彼の作品には銘がありませんが、Robert Haynesは、これが非常に高価な作品であり、金は大名を通じてのみ調達可能であったことから、これはおそらく大名のための特別注文品であり、そのため彼はこの鍔に銘を切ることを選んだのだろうという意見を述べました。彼は、意匠が純粋な奈良派であり、加藤が奈良の出身であることから、これがおそらく加藤重光の作品であると思うと認めました。しかし、彼は手紙の中で「非常に多くの重光が存在するため、絶対的な確信は持てない」と付け加えました。興味深いことに、この芸術的な「重」の表現は、どの辞書にも載っていません。私はNelsonとKoop and Inadaの両方で探し、刀装具銘字大系とThe Index of Japanese Sword Fittings and Associated Artistsを精査した後、Robert HaynesとHarry Watsonに助けを求めました。Harry Watsonは次のように書いています。「金工辞典、小道具銘字大辞典、15,00の漢字辞典、および2つの篆書辞典に目を通しましたが、重光という以上のことは分かりませんでした」。審査には一度も出されていません。 日本のオンラインオークションで別の例を見かけましたし、ここに同じテーマでわずかに意匠が異なる大小を示すカタログの参照があることから、これは明らかに大きな注文の一部でした。 箱入 珍しい重の漢字を用いた重光。左は上記の鍔。右は下記の徳川のカタログより。
取扱店 Nihonto US
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町彫
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町彫 · Edo
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奈良派は、江戸時代中期に隆盛を見た刀装金工の一流派である。後藤家の格式に拠らず、独立した町彫の伝統として発展し、奈良一門の歴代の手を経てその名跡を伝えた。流派の声価を不動のものとしたのは、奈良利寿・土屋安親・杉浦乗意のいわゆる「奈良三作」である。三作の筆頭たる利寿は寛文七年に生まれ、安親はこれに次ぎ、乗意は元禄十四年の生まれにして三人の中では最も若い。安親は出羽国庄内藩士の子として生まれ、若くして正阿弥珍久に学んだ後、元禄十六年江戸へ出て奈良辰政に師事し、天性の才を開花させた。乗意は信州松本の人で、江戸に出て奈良利治門の寿永に学んだと伝えられる。かくして各地より集う才人を糾合し、奈良派は江戸金工の独立した諸流の中にあって最高峰の一角を占めるに至った。 作風においては、流派の標識として彫技と素材の幅広さが挙げられる。地鉄は赤銅・鉄・真鍮・朧銀・四分一・素銅など多様であり、これに石目地・槌目地・磨地などの地荒らしを施す。彫技は鋤出彫・高彫・毛彫・片切彫を基調とし、金・銀・赤銅・四分一・素銅といった色金を象嵌・色絵として的確に配して画題を生かす。三作はこの共通の語彙のうちに各々独自の境地を拓いた。利寿は人物図を得意とし、縁頭の製作に抜群の技を示し、鋤出高彫を基調として隅々にまで力の漲る重厚な彫口を見せる。安親は構図の取り方、色金の配し方、空間の表現において追随を許さぬ均衡を示し、人物・動物・山水・故事と多岐にわたる題材に詩情と物語性を込めた。乗意は朧銀磨地を地金とし、僅かな高低差を活かして対象の表情を豊かに表出する肉合彫の新技を編み出し、象嵌や色絵をあまり用いず鏨の力量のみで意匠を彫り上げた点に独壇場を示す。 評価と伝承においては、奈良派の諸工が刀装具という限られた画面のうちに装飾の域を超えた真の芸術的表現を達成した点が、その名声の根幹を成す。利寿の作は豪壮の気が自然に溢れる品格を備え、僅かな空間を最大限に活用して躍動感を与える技量に特色がある。安親の作には「安親ならでは」「安親の世界」といった文言が繰り返し用いられ、その独創性と芸術性の高さが讃えられ、晩年には古銭を意匠に取り入れた枯淡の作風も見られる。乗意の児落獅子図小柄は、肉合彫を駆使して千尋の谷に我が子を投げ込む獅子を彫り上げた会心の作として重要刀装具に指定され、落下する児獅子の力強さと崖上に見守る親獅子の表情に臨場感が溢れる。これら三作を頂点とする奈良派は、構図の卓抜、全幅にわたる技量の冴え、そして優品を芸術の高みへと昇華させる表現の深さによって、江戸金工の世界に確固たる地位を築き、後世に多大な影響を与えた名門である。 詳しく見る →
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