二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
吉原国家刀匠は、本名を荘二といい、昭和20年2月17日に吉原将博(二代国家)の次男として生まれる。祖父に初代:国家(勝吉)、父に二代、国家(将博)、兄に義人がいる。刀匠銘をはじめ賀陽宮恒憲殿下の「恒」と祖父:国家の「家」の字をより「恒家」(昭和45年)と名乗り、後に祖父:初代国家と同じく「国家」(昭和57年)を名乗る。昭和32年、12歳の時より祖父の初代:国家の手伝いを始め、昭和38年より本格的に修行を始め、23才の頃まで10年以上にわたり修行する。昭和40年、製作承認許可を受ける。昭和41年、新作名刀展に初出品し努力賞を受賞、昭和46年より56年まで特賞を11年にわたり連続して受賞し、昭和57年(1982)、37歳の時に無鑑査に認定される。平成15年、映画「ラストサムライ」に刀鍛冶役として出演する。平成20年、東京都指定無形文化財に認定される。 本作は、吉原国家刀匠による名物:大般若長光写しの優品で、昭和49年(1974)、29歳の作にあたる。身幅が広く、重ねがややあり、腰反りが高くつき、鋒が猪首風となった鎌倉中期の豪壮な太刀姿となる。地鉄は、 板目がよく錬れてつみ、地沸微塵に厚くつき、地景細かに入り、鉄に潤いが感じられみずみずしい。刃文は 丁子を主調に、互の目・小互の目など交じり、足よく入り、匂深く、焼き高く、華やか乱れ、匂主調に小沸つき、、細かな砂流しかかり、匂口明るく冴え、帽子は、直ぐ調にのたれて、尖りごころに小丸に返り、先さかんに掃きかている。 さらに仔細に観察してみると、佩表の物打ちの刃文がやや大人しく、房の大きな丁子を主調にやや角張った丁子を交え、鎺元はやや焼きを低くする、帽子は直ぐ調にのたれて、尖りごころに小丸に返り、先をさかんに掃きかており、棒樋は丸留とするなど本歌:大般若長光の特徴をとらえている。寸法も2尺4寸2分半(73.5cm)とほぼ同寸で、元身幅も3.3cmにおよび、反りも3.0cmと腰反りが高くつき、猪首切先に結んだ豪壮なる姿も大般若長光の雰囲気をよくあらわしている。 実兄の吉原義人刀匠が国家刀匠の没後に「偲(ぶ)大般若長光義人追銘」と追銘を切っている。







武蔵 · 1926-1989頃
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昭和から現代へ 断絶と再生
二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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