大錨採取人物図鐔 無銘(秋田正阿弥) -Mumei(Akita Shoami)- 縦97.4ミリ 横82.4ミリ 切羽台厚3.3ミリ 重量227.7グラム 江戸前期 The early period of Edo era 附属 特別保存刀装具鑑定書、桐箱 秋田正阿弥は出羽秋田において展開した正阿弥系の刀装金工で、その初代とされる正阿弥伝兵衛(鈴木重吉)は庄内の出身で江戸において修業した後に秋田藩に抱えられたと伝えられ、後世の秋田金工に大きな影響を与えた人物として知られるとともに、秋田県立博物館においても「初代秋田正阿弥」として紹介されており、現存作には「出羽秋田住正阿弥伝兵衛」と銘する鐔が伝わるほか、「出羽秋田住正阿弥二代作 享保十八年三月日」と銘する鐔も確認されるなど、秋田の地に根を下ろした正阿弥の系譜とその展開を今日まで実作品によって辿ることができます。 本作は縦97.4ミリ、横82.4ミリという堂々たる大鐔で、227.7グラムという量感を備えた鉄地の周囲に太く力強い縄目状の耳を巡らせ、その内側には広大な鉄地を大胆に残しながら人物と大錨を表裏に展開しており、表には水辺に身を屈めて作業する人物を高彫にして赤銅、素銅、銀、金色絵等によって衣服や頭部、手足を細やかに表現し、その傍らには金色絵による草花を添え、裏には大きな錨と波濤を主題として人物を配することで、表裏を通じて大錨を採取する情景を一つの物語として構成した、極めて趣向性の高い一枚となっています。 とりわけ本作を印象づけるのが、97ミリを超える大きな鐔をさらに力強く見せる縄目耳と、そこに囲まれた広い鉄地をあえて埋め尽くすことなく余白として活かした画面構成であり、人物を鐔全体に対して比較的小さく配しながら異金属による色彩によって自然に視線を導き、裏面では巨大な錨を大胆に表すことで主題の全貌を明らかにするという表裏一体の意匠には、単なる装飾性にとどまらない物語性と奥行きが感じられ、227.7グラムという手取りの量感、古色を帯びた鉄味、太く刻まれた縄目耳が相俟って、秋田正阿弥ならではの野趣と力感、そして地方金工特有の伸びやかな造形感覚を存分に味わわせます。 また両櫃孔には、元来小柄と笄を保護するための赤銅板が添えられ、さらに後世になって両櫃孔そのものが赤銅で丁寧に埋められており、一枚の鐔が実際に刀へ装着され、時代を経ながら持主の用途に応じて手を加えられ、大切に受け継がれてきた過程を今日に伝えています。古様な茎孔、落ち着きのある鉄味、豪放な縄目耳、97ミリを超える大振りな寸法でありながら切羽台厚を3.3ミリに抑えた造込などを総合すると、秋田正阿弥の中でも比較的時代の上がる作と考えられ、本品では江戸前期頃と見立てました。 本作にはこのたび無銘ながら「秋田正阿弥」と極められた特別保存刀装具鑑定書が交付されており、縦97.4ミリに及ぶ大鐔としての圧倒的な存在感、227.7グラムという量感、太く力強い縄目耳、古様な茎孔、赤銅板を添えたのちに埋められた両櫃孔、表裏にわたって展開する大錨採取という珍しい画題、人物に施された異金属による彫刻と色絵、そして長い歳月によって育まれた深みある鉄味まで、本鐔には鑑賞すべき要素が随所に凝縮されています。無銘の一派極めながら特別保存刀装具という高い評価を得たことも本作の質を物語るもので、秋田正阿弥の豪放さと巧みな金工表現を一枚の中で存分に楽しむことができるのみならず、これほどの大きさと重量、特異な縄目耳、物語性豊かな表裏の構図を兼ね備えた作には容易に出会えるものではなく、秋田正阿弥を代表する一枚として、また個性的な古鐔を求める愛好家のコレクションを飾る逸品として、ぜひお手元でじっくりと鑑賞していただきたい優品です。










鐔工 · 出羽
現在10点販売中
保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
NBTHK公式サイトお求めになられた商品とは異なる商品をお届けしてしまった場合や、表記内容と現物とに大きな隔たりなどがあった場合を除き、基本的に返品はお受けいたしません。返品をご要望の場合は、商品到着後3日以内に御連絡の上ご返送下さい。
¥715,000
大錨採取人物図鐔 無銘(秋田正阿弥) -Mumei(Akita Shoami)- 縦97.4ミリ 横82.4ミリ 切羽台厚3.3ミリ 重量227.7グラム 江戸前期 The early period of Edo era 附属 特別保存刀装具鑑定書、桐箱 秋田正阿弥は出羽秋田において展開した正阿弥系の刀装金工で、その初代とされる正阿弥伝兵衛(鈴木重吉)は庄内の出身で江戸において修業した後に秋田藩に抱えられたと伝えられ、後世の秋田金工に大きな影響を与えた人物として知られるとともに、秋田県立博物館においても「初代秋田正阿弥」として紹介されており、現存作には「出羽秋田住正阿弥伝兵衛」と銘する鐔が伝わるほか、「出羽秋田住正阿弥二代作 享保十八年三月日」と銘する鐔も確認されるなど、秋田の地に根を下ろした正阿弥の系譜とその展開を今日まで実作品によって辿ることができます。 本作は縦97.4ミリ、横82.4ミリという堂々たる大鐔で、227.7グラムという量感を備えた鉄地の周囲に太く力強い縄目状の耳を巡らせ、その内側には広大な鉄地を大胆に残しながら人物と大錨を表裏に展開しており、表には水辺に身を屈めて作業する人物を高彫にして赤銅、素銅、銀、金色絵等によって衣服や頭部、手足を細やかに表現し、その傍らには金色絵による草花を添え、裏には大きな錨と波濤を主題として人物を配することで、表裏を通じて大錨を採取する情景を一つの物語として構成した、極めて趣向性の高い一枚となっています。 とりわけ本作を印象づけるのが、97ミリを超える大きな鐔をさらに力強く見せる縄目耳と、そこに囲まれた広い鉄地をあえて埋め尽くすことなく余白として活かした画面構成であり、人物を鐔全体に対して比較的小さく配しながら異金属による色彩によって自然に視線を導き、裏面では巨大な錨を大胆に表すことで主題の全貌を明らかにするという表裏一体の意匠には、単なる装飾性にとどまらない物語性と奥行きが感じられ、227.7グラムという手取りの量感、古色を帯びた鉄味、太く刻まれた縄目耳が相俟って、秋田正阿弥ならではの野趣と力感、そして地方金工特有の伸びやかな造形感覚を存分に味わわせます。 また両櫃孔には、元来小柄と笄を保護するための赤銅板が添えられ、さらに後世になって両櫃孔そのものが赤銅で丁寧に埋められており、一枚の鐔が実際に刀へ装着され、時代を経ながら持主の用途に応じて手を加えられ、大切に受け継がれてきた過程を今日に伝えています。古様な茎孔、落ち着きのある鉄味、豪放な縄目耳、97ミリを超える大振りな寸法でありながら切羽台厚を3.3ミリに抑えた造込などを総合すると、秋田正阿弥の中でも比較的時代の上がる作と考えられ、本品では江戸前期頃と見立てました。 本作にはこのたび無銘ながら「秋田正阿弥」と極められた特別保存刀装具鑑定書が交付されており、縦97.4ミリに及ぶ大鐔としての圧倒的な存在感、227.7グラムという量感、太く力強い縄目耳、古様な茎孔、赤銅板を添えたのちに埋められた両櫃孔、表裏にわたって展開する大錨採取という珍しい画題、人物に施された異金属による彫刻と色絵、そして長い歳月によって育まれた深みある鉄味まで、本鐔には鑑賞すべき要素が随所に凝縮されています。無銘の一派極めながら特別保存刀装具という高い評価を得たことも本作の質を物語るもので、秋田正阿弥の豪放さと巧みな金工表現を一枚の中で存分に楽しむことができるのみならず、これほどの大きさと重量、特異な縄目耳、物語性豊かな表裏の構図を兼ね備えた作には容易に出会えるものではなく、秋田正阿弥を代表する一枚として、また個性的な古鐔を求める愛好家のコレクションを飾る逸品として、ぜひお手元でじっくりと鑑賞していただきたい優品です。










鐔工 · 出羽
現在10点販売中
保存刀装具のうち、出来・保存状態が一層優れ、銘文や作風に資料的価値の高いものと認められたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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