二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
廣房は陸奥守大道十代孫で、三品半兵衛と称し、初、二代に亘って号銘を義朋斎、あるいは義面斎とも切り添え、伊勢桑名及び伊賀を活躍の場とした刀工。室町時代の備前伝互の目丁子出来の再現を得意とするのみならず、沸の深い乱刃も焼くなど幅広い技術を備えていた。 知道雪なる応需銘が刻されたこの脇差は、姿格好や茎仕立て、刃文構成などが固山宗次を想わせる一刀。脇差ながら腰反りが深く伸びやかな姿格好とした、小太刀の造り込み。無地風に良く詰んだ小板目鍛えの地鉄は、細やかな地沸が付いて明るい。小互の目乱の刃文は、丸みを帯びた焼頭が高低穏やかに連続し、これに小丁子を交えて左右に開きごころの足が長く鋭く射す華やかな構成。匂口の締まった焼刃は一際冴えて明るく、帽子も小模様に乱れ込んで先小丸に返る。特別の注文を受けたものであろう、化粧鑢が施された勝手下がり鑢の茎は錆浅く、鑚圧の強い銘字が刻されている。 附されている拵は、牡丹唐草に獅子を配した鐔を掛け、目貫、縁頭を躍動感のある獅子金具で装った綺麗な作。黒一色の鞘に金が映えた構成とされている。

















伊勢 · 1848-1867頃
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江戸時代
二世紀半の泰平のあいだ、刀は武器である以上に武士の身分の標章であった。江戸の実証と大坂の華やぎのように都市ごとの作風が育ち、時代の末には需要も細っていく。
銘が正しい、または無銘でも年代・国・系統を確実に指摘できる、保存に値する真正の作と鑑定されたものです。
日本美術刀剣保存協会(NBTHK)は、1948年に設立され、文化庁の監督を受ける公益財団法人で、東京・刀剣博物館に本部を置きます。専門の審査員が出品作を直接審査し、美術的・歴史的価値に応じた鑑定書を発行します。NBTHKの鑑定書は、日本刀および刀装具の真正性を示す最も広く認知された基準です。
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