二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
【概要】 本刀は、居合用または研究用としてご紹介する二振のうちの一振です。再刃(さいは)の形跡が見受けられ、ある時点で焼き直しが行われたものと推測されます。登録日や各部の特徴から、私見を含めた考察となりますが、本刀は「欠点」を学ぶための研究用資料として非常に興味深く、優れた一振と言えます。真剣をまだ手にしたことのない方にとって、最初の一歩となる入門刀として最適です。欠点や疵(きず)を学ぶことは、将来的に試斬用や資産価値のある刀剣を購入される際、必ずや大きな助けとなるでしょう。それでは細部を見ていきましょう。 【刀身】 長さ68.8cm、身幅もしっかりとした健全な造り込みです。この長さに対して切先はやや長めの「中切先延びる」といった趣です。推測の域を出ませんが、本刀は若手刀匠の修行作、あるいは武道用として現代に打たれたものの、上手く焼きが入らなかった作ではないかと思われます。茎(なかご)の目釘孔は鋭く、ドリルによる穿孔と見受けられます。また、古く見せるために薬品による人工的な錆付け(着色)が施されていますが、写真では現代の作風に近い元の鑢目(やすりめ)の痕跡が確認できます。 さらに、再刃特有の諸症状が見て取れます。意図的ではない飛び焼や棟焼(むねやき)、焼き落としに加え、本刀の最大の問題点として、試斬を推奨できない理由である複数の「焼き割れ」が生じています。刃文は湾れ(のたれ)調の乱れ、肌は柾目(まさめ)と見受けられますが、現在の研ぎの状態では判然としません。 【外装】 拵(こしらえ)は合わせですが、見どころもございます。鞘は鮮やかな朱塗りの松皮塗で仕上げられており、入門用の刀としては珍しく、非常に目を引く意匠です。鞘走ることもなく、収まりは良好です。下緒には一般的な武道用ではなく、高級感のある正絹風のものが付属します。真鍮製の龍図頭(かしら)には金象嵌が施され、細部まで作り込まれています。鍔は竹垣に蔦の図で、こちらも金象嵌が施されています。柄巻は正絹で、緩みなくしっかりと巻かれています。 【問題点】 再刃(焼き直し)の可能性、複数の飛び焼・棟焼、焼き落とし、焼き割れ(詳細参照)、茎の人工着色。目釘はサイズ調整を推奨します。 種別:刀(鎬造) 格付:研究用 時代:推定 現代(新作刀) 流派:不明 長さ:68.8cm 反り:1.78cm(腰反り) 元幅:30.6mm 先幅:21mm 元重:7mm 先重:4.5mm 刀身重量:703g 茎:生(うぶ)、刃上がり栗尻 目釘孔:1個 銘:無銘 鑢目:筋違 切先:中切先延びる 刃文:湾れ基調の乱れ 肌:小柾目 柄長:25.4cm 全長:106cm 総重量:1241g 登録証:第54864号 平成17年(2005年)5月19日交付 ※各諸元は手作業による計測のため、多少の誤差はご容赦ください。説明文や伝来、鑑定に関する記述の完全性を保証するものではありません。写真をよくご確認の上、ご納得いただいた上でご購入をお願いいたします。 足軽アーモリー 2026 www.ashigaruarmory.com www.YouTube.com/@AshigaruArmory www.instagram.com/@ashigaruarmory












































昭和から現代へ 断絶と再生
二十世紀は二度この工芸を殺しかけた。戦時の歪みと、占領下の禁令である。1948年の日刀保設立と1953年の作刀再開が刀を美術として再建し、人間国宝と無鑑査がその頂に立つ。
刀剣商の出品ページで鑑定書を確認できませんでした。日本刀および刀装具は通常、NBTHK(または NTHK)の鑑定を受けます。鑑定書がない場合、極めは刀剣商の見解にとどまり、第三者による確認は行われていません。ご購入前に刀剣商へ鑑定書の有無をお問い合わせのうえ、慎重にご判断ください。
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