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概要·鑑定·指定·伝来·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定伝来刀姿銘系譜流派
  1. 流派
  2. 伯耆
  3. 古伯耆
  4. 國宗

Hoki Kunimune

國宗

特重
巻 3, 番 24 · 太刀

Hoki Kunimune

國宗

評価作品6点

国伯耆時代c. 1150–1220時代区分鎌倉流派Hoki伝法Wakimono師匠Kunimune刀工大鑑800(上位14%)種別刀工コードKUN666
1重要美術品
2特別重要刀剣3重要刀剣

概要

伯耆の国宗は古伯耆派の積年の難問の一つであり、平安時代後期より鎌倉時代初期の刀工で、その作はことごとく、はるかに名高い同名の工と如何に分かつかという問題に結びついている。説明書は分からぬことの多さに率直である。本工については定説がなく、僅かに残る作のうちに伯耆を居住地と記したものを見ず、ほとんど作風と銘の鏨のみによって知られる。一説に備前の三郎国宗の門人でのち伯耆に移住したと伝えるが、現存する在銘太刀についての説明はこれを支え難しとする。現存の作を併せ見れば、いずれも三郎の風をみせず、むしろ古調で、時代も遡るとも思われ、ゆえにNBTHKは本工を備前の傍系ではなく、その言うところの「安綱一派の流れを汲む」工とみる。すなわち本工は備前の丁子の工の中にではなく、貞綱ら初期伯耆の手の傍らに立つ。その指定の各説に繰り返されるのは、本工の作が「備前三郎国宗とは異なり」という一句である。

極めが実際に本工の手として挙げるのは、備前の明るい丁子ではなく、沸を帯びた古調の刃である。在銘および磨上の太刀の本体に、直刃を基調とした小乱れを焼き、互の目と浅い湾れ調を交え、足よく入り、刃中に沸厚く、これに砂流し・金筋が頻りにかかって、処々匂口がうるむ。この沸の多い落ち着かぬ刃こそ、より穏やかで匂本位の備前国宗の丁子から本工を分かつ、説明書の拠るところである。帽子は刃文に応じ、乱れこみまたは直ぐに掃きかけて焼詰め風となり、先は沸づく。

地鉄は像のもう半ばをなし、古伯耆たるゆえにいよいよ野趣がある。鍛えは板目が肌立ち、時に流れ、地沸よくつき、地斑を交えて、かねが黒みがかった鉄色をみせる。これは説明書が同時代の古備前物に紛れやすいとする類の地で、立った肌、黒みがかる色、その上の柔らかくうるんだ刃によって分かたれる。出来のよい作で鍛えがつまれば淡い乱れ映りが立ち、磨上の刀一口では柾ごころ交じりの約まった小板目がかわりに白け映りを呈する。終始その手は古調と読まれ、「古香の高い」もの、鎌倉初期を下らぬものとされる。

その僅かな記録は二つの面に分かれる。本流の面は在銘・磨上の太刀の多くに通い、いま述べた古伯耆の野趣ある手、すなわち肌立った板目、黒みがかる地鉄、砂流し・金筋に満ちたうるむ直刃調の小乱れである。第二の面は数口の出来のよい在銘太刀で、うち二口が特別重要刀剣に列し、鍛えがつまって地景の入る小板目となり、刃文は小丁子に明るく転じ、上半が二重刃・三重刃に刃を重ねる。この刃の重なりこそ説明書が「同派の貞綱をおもわせる」として挙げる見どころで、伯耆国宗を安綱一派に結ぶ最も明らかな内的な標である。いずれの面にも、茎尻寄りに太鏨で大振りの二字銘を切り、極めはその鏨を「銘が備前の国宗より丸味があり」運びがやや異なるとし、より長い伯耆国国宗と銘したものはないとする。

したがって本工を分かつのは、まさに備前との対比が引き出すところである。現存の在銘太刀は「三郎国宗の風はみられず」より古調であり、ゆえに伯耆の手に帰される。沸の刃、砂流しと金筋、最上の作の二重刃・三重刃こそが積極的な根拠であって、借り物の備前の華やかさではない。説明書は本工の作を、「古伯耆物に共通する作風」を呈する伯耆刀の群に数え、その場合の一派の及ぶ時代を永仁頃にまで見る。要するに本工は、安綱の遺産を継いで運ぶ静かな古調の伯耆の手であり、際立った一徳というよりは、その一派について語るところによって貴ばれる。

収集の観点では、薄いながらも確かな記録をもつ稀な初期の名である。国宝はなく、重要文化財もない。その位置は指定の級に拠り、五口が特別重要刀剣・重要刀剣の級に入り、うち二口がより高い級にある。磨上の刀一口は「伯州国宗」の金象嵌銘を負い、戦前の太刀一口は重要美術品に認定され「日本刀大鑑」に所載される。来歴は、記されている限りでは博物館よりも旧家を通じ、山名家・池田家に伝わった一口があり、説明書が名を挙げる有名な作には、かつて「久能山東照宮」や井伊家に蔵されたものがある。現存するものは少なく、説明書はこれを現存稀な同工の資料として貴重とする。在銘の伯耆国宗が世に出ることは多くなく、所在の知られた一口が手を変えるとき、それは収集家にとって注目すべきもの、安綱の流れが鎌倉の世へ続いたことを語る証である。

鑑定

一人の古伯耆の手の二つの面:板目を肌立たせ、かね黒みがかった地に、直刃調の小乱れを焼いて砂流し・金筋が頻りにかかる沸の刃の本流の野趣ある手と、鍛えがつまって小板目に地景入り、小丁子を交え上半に二重刃・三重刃をみせて貞綱をおもわせる数口の在銘の出来のよい太刀

伯耆の国宗は平安時代後期より鎌倉時代初期の古伯耆の刀工で、その名は一派の鑑定上の難問の一つである。説明書は本工について定説がなく、伯耆を居住地と記したものを見ず、はるかに名高い備前三郎国宗とは作風・銘振りの双方で分かたねばならぬとする。一説に備前の国宗の門人でのち伯耆に移住したと伝えるが、説明書は現存の在銘太刀に三郎の風はみられず、むしろ古調で時代も遡るとも思われ、安綱一派の流れを汲むものとみる。本流の手は、極められた在銘・磨上の太刀の多くに通い、板目を肌立たせて地沸つき地斑を交え、かね黒みがかった地に、直刃調の小乱れを互の目・湾れ調を交えて焼き、足よく入り、沸を帯びた刃中に砂流し・金筋がかかって匂口うるむところもあり、帽子は掃きかけて焼詰め風となる。もう一つの面は数口の在銘の出来のよい太刀で、うち二口が特別重要刀剣に列し、鍛えがつまって小板目に地景入り、刃文は小丁子を交え、上半は二重刃・三重刃となって、説明書が同派の貞綱をおもわせると評する。いずれにも太鏨大振りの古調な二字銘を、備前の国宗より丸味のある鏨で切り、現存するものは数口に過ぎない。

鑑定の決め手

本流の野趣ある太刀(しまなし)にはない特徴

備前三郎国宗(匂本位の丁子)にはない特徴

備前三郎国宗の鏨にはない特徴

作風の変遷

古伯耆本流の手(野趣ある在銘・磨上の太刀)

伯耆国宗と鑑られる作の多くは在銘または磨上の太刀で、説明書はそこに古調な古伯耆の典型を描く。姿は鎬造、庵棟、腰反り高く、磨上げてもなお踏張りと小鋒から中鋒を留めるものがある。鍛えは板目が肌立ち、時に流れて地沸よくつき、地斑を交えて、かね黒みがかる。これに直刃を基調として小乱れ・互の目・浅い湾れ調を交え、足よく入り、刃中に沸厚く、砂流し・金筋が頻りにかかって、匂口がうるむところもある。帽子は乱れこみまたは直ぐに掃きかけて焼詰め風となる。説明書はこの手を古香高く古伯耆物に共通する古調な作域とし、小乱れ主調の刃文・沸の刃・銘の鏨のいずれもが三郎と異なるとして備前三郎国宗と分かち、製作を鎌倉初期を下らぬものとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

つまって明るい在銘太刀(二重刃・三重刃をみせる面)

数口の在銘太刀、うち二口が特別重要刀剣に列するものが彼の出来のよい面をなし、説明書はこれを保存よく地刃ともに健全とする。ここでは鍛えがつまり、板目が約まって小板目に地沸が細かに厚くつき地景が入る。刃文は明るく転じ、直刃を基調に小乱れ・小丁子を交え、丁子足・葉しきりに入り、沸よくつき、上半は刃中しまがかって二重刃・三重刃風となり、砂流し・金筋かかり、帽子はのたれ込んで小丸に掃きかける。説明書はこれを古調で古伯耆物に共通し三郎国宗の風をみせぬものとし、二重三重刃となるところを同派の貞綱に擬える。大磨上の刀一口は「伯州国宗」の金象嵌銘を負い、この面を最も延べて、柾ごころ交じりの小板目が白け映りを呈し、刃文は小のたれに丁子を交えて匂深く、匂口冴える。

地鉄 Jigane
刃文 Hamon
帽子 Bōshi
研究

説明書は、伯耆国宗について定説がなく、伯耆を居住地と記した作を見ず、一説に備前三郎国宗の門人でのち伯耆に移住したと伝えるものの、現存の在銘太刀に三郎の風はみられぬとする。作風・銘振りからむしろ古調で時代も遡るとも思われ、備前ではなく安綱一派の流れを汲む刀工とみる。

説明書は、国宗を名乗る刀工が備前三郎国宗・中原国宗・来国宗・宇多国宗など多くあったとし、伯耆国宗を永仁頃と見て、久能山東照宮や井伊家に伝わる有名な現存作を挙げつつ、伯耆国国宗と銘したものはなく現存するものが少ない旨を記す。

指定

国宝—
重要文化財—
重要美術品1
御物—
特別重要刀剣2
重要刀剣3

名工ランク

0.12 (指定作品6点)

刀工の上位16%

伝来

伝来記録2件 の鑑定作品における Kunimune

伝来ランク

名家所蔵1点、伝来記録2件

刀工の上位77%

素点:1.88 / 10

刀姿

評価作品6点の分布

銘

評価作品6点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Kunimune
Kunimune
弟子
  1. 1.國宗Kunimune6指定

Hoki派

Hoki派の他の刀工

  1. 1.安綱Yasutsuna35指定
  2. 2.大原Ohara16指定
  3. 3.貞綱Sadatsuna19指定
  4. 4.廣賀Hiroyoshi1 販売中6指定
  5. 5.有綱Aritsuna1 販売中5指定
  6. 6.眞景Sanekage4指定
  7. 7.守廣Morihiro1指定
  8. 8.安家Yasuie1指定
  9. 9.助長Sukenaga1指定
  10. 10.友安Tomoyasu1指定
  11. 11.貞繩Sadanawa1指定
  12. 12.成近Narichika1指定