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概要·鑑定·指定·刀姿·銘·系譜·流派
概要鑑定指定刀姿銘系譜流派
  1. 流派
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  3. 古伯耆
  4. 有綱

Hoki Aritsuna

有綱

重要
巻 20, 番 134 · 刀

Hoki Aritsuna

有綱

評価作品5点

国伯耆時代Yowa (1181–1182)時代区分平安流派Hoki伝法Wakimono師匠Moritsuna刀工大鑑1,000(上位8%)種別刀工コードARI220
2重要文化財
3重要刀剣

概要

有綱は平安末期から鎌倉初期にかけての古伯耆の名工の一人であり、安綱を中心とする伯耆の古い一派の刀工である。銘鑑には伯耆国守綱の子とあるが、説明は作風の上からこれを措き、安家・真守とともに「安綱の一派と確認される」とし、また安綱の子とも伝える。有銘の作は僅かで、その殆どが後世に磨上げられているため、多くはその在銘によってではなく、大磨上げの太刀に「伝有綱」として、鑑する者がその作風から彼へ遡るべきものとして遇される。

その鑑の眼目は低く抑えた焼刃にある。説明は小乱れを刃文の主調とし、これに小丁子・小のたれ・小互の目を交え、焼を低く取り、小足のよく入ることを記す。物打辺では刃が細い直刃調に締まる。総体に砂流し・金筋が頻りにかかり、匂いは深く、石川県の無銘の刀には、匂口が沈みごころに小沸つき、小さく砂流し・金筋がかかって「古調がある」と記される。帽子は直ぐに小丸に返る。後の備前の華やかな丁子とは隔たった、静かで古い作風であり、焼の低さと沈む匂口こそ、これを古伯耆と見る目処である。

地鉄も同じ古さを帯びる。鍛えは板目がやや肌立ちごころとなり、流れを交え、細かな地沸がつき、細かに地景が入る。東京都の大磨上げの刀には、肌立って地景が細かに頻りに入ることが記され、刃文中の一つの景色ではなく、この肌立った沸づきの地こそが極めを定める。腰反りの太刀姿は磨上げを経てなお残る。造込みは鎬造・庵棟で、大磨上げながら反りはやや高く、踏張りが残り、中鋒で詰まり、後世の佩用のために磨り上げられた刀身に、平安末の太刀の腰高い姿がなお読み取れる。

彼はこの一つの古い本領を二つの作域で見る。稀なのは在銘の太刀で、佩裏に二字銘を残す。そこでは小足・葉を伴い小沸のよくつく直刃調を焼き、のたれの所には丁子・互の目が交じって表中程から上へ立ち上がり、表裏に棒樋を角止に掻き通し、この一口の帽子は直刃で繕う。数の多いのは伯耆有綱と伝える大磨上無銘の刀で、鑑定の眼目は正にここに置かれ、極めは残る銘ではなく作風に拠る。その一口について説明は「有綱の所伝は首肯し得る」と記し、地刃ともに出来がよく古調があるとする。

その格は伯耆に留まらない。東京都の刀について説明は相模へと線を引き、正宗・則重らがまさにこの作風を理想として相州伝を創始したと記す。「相州正宗、則重等はこうした作風を理想として相州伝を創始している」。地景を伴う肌立った沸づきの板目と、砂流し・金筋を交えた小乱れという古伯耆の手は、こうして後の沸出来の相州伝の淵源の一つに数えられる。彼を同時代の備前諸派から分かつのは借り物の比較ではなく、彼自身の見どころ、すなわち静かな小乱れ、肌立つ地、沈む匂口がもたらす古色である。

収集の観点では、有綱は伯耆を学ぶ者が出会いうる最も稀な名の一つである。刀剣書は彼を刀工大鑑に載せるが藤代の極めは記さず、指定を受けた作に国宝も特別重要もない。重要文化財二口は遺産として伝えられ、一口は早い時代の奉納刀の一大宝庫であった瀬戸内の大山祇神社に在銘の太刀として伝わり、いま一口は東京富士美術館にある。これを除けば指定の作は僅か三口の重要刀剣に留まり、いずれも彼の手が読まれる大磨上無銘の作で、大名家への伝来は記録にない。私蔵の有綱は稀にしか見られず、在銘のものは更に稀で、ひとたび手元に現れればそれは一つの画期であり、相州伝がその理想を汲んだ古伯耆の手を直に蔵しうる数少ない正直な道の一つである。

鑑定

年紀による編年ではなく、一つの古伯耆の本領を二つの作域で見る。すなわち、佩裏に二字銘を残し、のたれの所に丁子・互の目が立ち上がる直刃調の在銘太刀の作域と、小乱れを主調とする刃文・肌立つ板目・古調に沈む匂口をもって同派の特色とし相州伝の理想に結ばれる、大磨上無銘の「伝有綱」の作域である

有綱は平安末期から鎌倉初期にかけての古伯耆の名工の一人である。銘鑑には伯耆国守綱の子とあるが、説明は作風からみて安家・真守とともに安綱の一派と確認し、また安綱の子とも伝える。有銘の遺例は僅かでその殆どが磨上げられており、多くは大磨上無銘の太刀に「伝有綱」として遇される。作風は古伯耆の本領で、肌立ちごころに流れを交えた板目に地沸・細かな地景がつき、これに小乱れを主調として小丁子・小のたれ・小互の目を交え、砂流し・金筋がかかって匂口は深く沈み、帽子は小丸に返る。説明はこの作風を、相州正宗・則重が相州伝を創始するにあたって理想とした手の一つとして挙げる。

鑑定の決め手

作品の67%

作品の67%

作品の33%

作品の33%

作風の変遷

在銘の太刀、佩裏の二字銘

磨上げられながらも佩裏に残る「有綱」の二字銘。極めが作風ではなく銘そのものに拠る稀な作域である

在銘の作域は、鎬造・庵棟、反りやや浅く中鋒の太刀に見られ、磨上げながら佩裏に二字銘を残す。板目肌に地沸のつく地鉄の上に、小足・葉を伴い砂流し・金筋を交えて小沸のよくつく直刃調を焼き、のたれの所には丁子・互の目が交じって表中程から上へ立ち上がる。帽子は直刃で繕い、表裏に棒樋を角止に掻き通す。説明は地刃ともに同派の特色がみられ出来がよいとし、有銘の遺例の稀少さがこの作域に重みを与える。

姿 Sugata
刃文 Hamon
帽子 Bōshi

大磨上無銘の「伝有綱」、同派の特色の作域

伯耆有綱と伝える大磨上無銘の刀。説明が同派の特色を備えると読む作域で、極めは作風によってなされ所伝の如くに鑑せられる

無銘の作域は数も多く、鑑定の眼目が置かれるところである。造込みは鎬造・庵棟で、大磨上げながら反りはやや高く踏張りが残り中鋒で、磨上げを経てなお古い腰反りの太刀姿をとどめる。鍛えは板目がやや肌立ちごころに流れを交え、細かな地沸がつき細かに地景が入る。これに小乱れを主調として小丁子・小のたれ・小互の目を交え、小足がよく入り、物打辺は細い直刃調に締まる。砂流し・金筋が頻りにかかり、焼は低く、匂い深く匂口は沈みごころで、小沸あるいは沸がつく。帽子は直ぐに小丸に返る。説明は総じて古調・古香があるとして所伝を首肯し、地刃の出来をよしとする。

姿 Sugata
地鉄 Jigane
刃文 Hamon
匂口沈み
帽子 Bōshi
研究

系譜は銘鑑に対して説明が定める。銘鑑には伯耆国守綱の子とあるが、作風からみて安家・真守とともに安綱の一派と確認される。

彼への極めは作風の上から首肯される。伝有綱の刀一口について、説明は「有綱の所伝は首肯し得る」と記し、地刃に古調があるとする。

相州との繋がりが一派の主たる拠り所であり、明文化される。「相州正宗、則重等はこうした作風を理想として相州伝を創始している」。

指定

国宝—
重要文化財2
重要美術品—
御物—
特別重要刀剣—
重要刀剣3

名工ランク

0.02 (指定作品5点)

刀工の上位28%

刀姿

評価作品5点の分布

銘

評価作品5点の銘の種類

販売中

系譜

師匠Moritsuna
Aritsuna
弟子(2名)
  1. 1.有綱Aritsuna
  2. 2.爲吉Tameyoshi

Hoki派

Hoki派の他の刀工

  1. 1.安綱Yasutsuna35指定
  2. 2.大原Ohara16指定
  3. 3.國宗Kunimune6指定
  4. 4.貞綱Sadatsuna19指定
  5. 5.廣賀Hiroyoshi1 販売中6指定
  6. 6.眞景Sanekage4指定
  7. 7.貞繩Sadanawa1指定
  8. 8.安家Yasuie1指定
  9. 9.助長Sukenaga1指定
  10. 10.友安Tomoyasu1指定
  11. 11.守廣Morihiro1指定
  12. 12.成近Narichika1指定